パナソニックが「第62回大河内賞 大河内記念生産賞」を受賞~『高周波数に対応した低伝送損失、高耐熱、高多層回路基板材料の開発』
パナソニック株式会社は、「高周波数に対応した低伝送損失、高耐熱、高多層回路基板材料の開発」の功績に対し、公益財団法人 大河内記念会から「第62回(平成27年度)大河内記念生産賞」を受賞。2016年3月25日(金)に日本工業倶楽部会館(東京・丸の内)において贈賞式が行われました。
大河内賞は、公益財団法人 大河内記念会が毎年、わが国の生産工学、生産技術の研究開発、および高度生産方式の実施等に関する顕著な功績を表彰するもので、日本で最も権威ある賞のひとつです。
▼[プレスリリース] 「高周波数に対応した低伝送損失、高耐熱、高多層回路基板材料の開発」の功績に対し、「大河内記念生産賞」を受賞(2016年2月15日)
http://news.panasonic.com/jp/press/data/2016/02/jn160215-2/jn160215-2.html
▼「MEGTRON(メグトロン)シリーズ」の詳細情報
http://industrial.panasonic.com/jp/products/electronic-materials/circuit-board-materials/megtron
今回の受賞の対象となった業績は以下の通りです。
■開発の背景
2000年以降、ブロードバンド回線の普及とインターネットに接続される端末の爆発的増加により、データトラフィック量が激増しました。これに伴いデータセンターでは設置サーバ数が増加し、スペースの確保や消費電力増大が新たな課題となりました。大容量のデータを高速に処理、伝送が可能な大型サーバへのご要望に応えるためには、高速伝送に対応し高多層化が可能な電子回路基板の実現が不可欠となり、その基板を形成する樹脂材料には次の2点の主要特性を兼ね備えていることが要求されました。
(1) データ伝送速度の高速化に対応できる低誘電正接、低誘電率
(2) 配線数の増加や高多層化に対応可能な多層成型性、高ガラス転移温度、低熱膨張率
従来材料では、誘電特性と多層化、基板サイズの大型化を両立させることができませんでした。
■開発技術の概要
パナソニックは、次の要素技術により、高速伝送に対応し高多層化が可能な電子回路基板の材料を新規に開発しました。
1. 樹脂設計技術
2. 銅箔と樹脂の界面制御技術
3. 反り制御技術
■開発技術の成果
本技術により、従来材料と比較して伝送損失は50%以上低減。また、鉛フリーはんだに対応する高耐熱性を有することにより、60層を超える高多層の電子回路基板の作製が可能となりました。本技術を用いた電子回路基板は、爆発的に増大したインターネットのデータを高速に処理する大型超高速サーバの実用化を可能とし、多くのデータセンターで直面していたサーバ設置スペースの確保や消費電力増大の課題を解決。環境負荷低減にも大きく貢献しました。さらにスーパーコンピュータの性能向上や医療、エネルギー等の幅広い分野の発展にも貢献が期待されます。
【商品に関するお問い合わせ】
パナソニック株式会社 オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社 電子材料事業部
https://industrial.panasonic.com/jp/contact-us
▼[プレスリリース] 「高周波数に対応した低伝送損失、高耐熱、高多層回路基板材料の開発」の功績に対し、「大河内記念生産賞」を受賞(2016年2月15日)
http://news.panasonic.com/jp/press/data/2016/02/jn160215-2/jn160215-2.html
▼「MEGTRON(メグトロン)シリーズ」の詳細情報
http://industrial.panasonic.com/jp/products/electronic-materials/circuit-board-materials/megtron
<関連情報>
・パナソニックの電子材料
http://industrial.panasonic.com/jp/electronic-materials
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