美容室のリピーター増加のカギは「会計」時/リピート意向者(継続顧客)の2割以上は「来店前」に再来を決定
美容サロン顧客満足調査2023(美容室編)
リクルート(本社:東京都千代田区 代表取締役社長:北村 吉弘)の美容に関する調査研究機関『ホットペッパービューティーアカデミー』(https://hba.beauty.hotpepper.jp/)は、過去1年以内の美容室利用者(20~59歳男女)2,600人に対し、「美容サロン顧客満足調査」を実施しました。施術以外にもスタッフと顧客とがさまざまな接点を持つ美容室。来店前から帰宅後まで、顧客がどのポイントで「美容室のリピート利用を決めているか」を調査した結果をご報告致します。
■美容室を「また利用したい」と思った場面(TOP10)
※リピート意向者(男女各n=1,000)、複数回答
トップ3には、男女共「仕上がり確認」「施術」「カウンセリング」がランクイン。前回調査時(2021年)からは、男女共「会計」のスコアが上昇。さらに男性は、来店前の場面(「予約」、「サロンを知る※1」、「口コミ」)のスコアが上昇している。
※1サロンを知る…サロンの情報をネットなどで事前に調べる (調査年ごとに選択率が最も高いものを赤文字で表記)
研究員からのコメント
「コンビニの数よりも多い」美容室は、競争環境が激しくリピート客を増やすことが経営安定のカギになります。施術の良しあしは、リピートを決める重要な要素です。しかし、それ以外にもスタッフと接するさまざまな場面において、顧客が「満足」や「不満」を感じるポイントはたくさん存在し、施術が良いからといって必ずしもリピートに結びつくわけではありません。男女共前回調査時(2021年)からスコアが上昇している「会計」は、この2年の間にキャッシュレス、オンライン決済など決済手段が多様化したことも影響しているでしょう。「ストレスフリーな会計」が他店との差別化にもつながっていると考えます。
『ホットペッパービューティーアカデミー』研究員 田中 公子
■美容室を「また利用したい」と最も強く思った場面
※リピート意向者のうち、「その他」「特にない/わからない」を選択した回答者を除いて集計(女性n=832、男性n=780)、単一回答
「来店前・計」は、女性が24.0%、男性が32.3%。男女共来店前に、2割以上の顧客がすでにサロンのリピート利用を決めている。
■【来店前】美容室を「また利用したい」と思った具体的な内容(TOP5)
※リピート意向者(男女各n=1,000)、複数回答
男女共1位は「ネット予約できる」。前回調査時からは男女共、「ネット予約できる」と「予約が取りやすい」のスコアが上昇。女性では、「口コミの評判が良い」「自宅から近い・通いやすい場所にある」のスコアも上昇。
■【来店~施術~仕上がり確認】美容室を「また利用したい」と思った具体的な内容
※リピート意向者(男女各n=1,000)、複数回答
男女共1位は「受付時の対応が丁寧」で、「スタッフの技術が高い」を上回る。男性は「受付時の対応が丁寧」のスコアが前回調査時を上回る。
■【会計~帰宅後】美容室を「また利用したい」と思った具体的な内容
※リピート意向者(男女各n=1,000)、複数回答
男女共1位は「料金が明確・分かりやすい」。男性は「商品販売が押しつけがましくない」、「料金の説明が丁寧」のスコアが前回調査時を上回る。
研究員からのコメント
来店前では、前回調査時より予約に関する項目のスコアが上昇。ネット予約ができることや、予約の取りやすさがリピート利用のカギになっているようです。一方で、来店して以降の「また利用したい」と思った具体的な内容では、ほとんど前回調査時よりもスコアが低下。受付時の対応やスタッフの技術が上位であることは変わりません。しかし、施術の水準がどのサロンも上がってきていたり、ここ数年スタッフの顧客対応については多くのサロンが教育を実施しています。多くのサロンの顧客対応の水準が上がっているため、顧客にとっても「当たり前化」していることが増えてきているのかもしれません。このため、従来以上に来店前の「予約」対応が他店との差別化要因になりそうです。
(『ホットペッパービューティーアカデミー』研究員 田中 公子)
■調査概要
調査名 :「美容サロン顧客満足調査2023」
調査手法:インターネットリサーチ
調査期間:[女性]2023年7月5日(水)~7月10日(月)
[男性]2023年7月10日(月)~7月13日(木)
調査対象:[スクリーニング調査](全国・20~59歳)女性6万4,000人、男性7万人
[本調査]過去1年に美容室を利用/美容室のリピート意向者※2 男女各1,000人
変更意向者※3男女各300人のべ2,600人
※2リピート意向者…「また利用したいと思うお店があった」回答者
※3変更意向者…利用したサロンで「いやな思い」をして、「お店を変えた」もしくは「変えようと思った」回答者
【参考情報:調査方法ご紹介】MOT調査
今回の顧客満足調査は、「MOT(Moment Of Truth)」というマーケティング概念を参考にしています。MOTは「真実の瞬間」と訳され、お客さまが企業に対する印象を決める決定的瞬間という意味です。
『ホットペッパービューティーアカデミー』では、「NPO法人 顧客ロイヤルティ協会」の協力の下、「美容室のMOTサイクル」を作成し、お客さまの美容室利用における18の接点から、どのポイントで「お店の継続利用・変更を決めているのか」を調べています。
詳細はこちら:https://hba.beauty.hotpepper.jp/search/cs/49900/
■『ホットペッパービューティーアカデミー』とは
美容に関する調査研究機関。「美容の未来のために、学びと調査・研究を」をビジョンに2014年に開校しました。美容サロンのマネジメントやマーケティングを学ぶ「経営セミナー」、美容センサスなどの「調査研究」、訪問美容・女性活躍・SDGsなどの情報提供・イベント開催などをはじめとした「サステナビリティ活動」を柱に、全て無料で美容業界へ情報発信しています。これらの活動により、美容業界の成長に寄与する場の提供を目指しています。
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