紛争下のブルキナファソ:新学年度迎え100万人の子ども学校通えず【プレスリリース】

ユニセフ、6,000校以上の休校に警鐘

中北部地方のカヤの学校で、学用品の入ったユニセフバッグを受け取った14歳のジュリエットさん。(ブルキナファソ、2023年9月27日撮影) © UNICEF_UNI443921_Cisse中北部地方のカヤの学校で、学用品の入ったユニセフバッグを受け取った14歳のジュリエットさん。(ブルキナファソ、2023年9月27日撮影) © UNICEF_UNI443921_Cisse

【2023年10月2日 ワガドゥグ(ブルキナファソ)/ダカール(セネガル)/ニューヨーク発】


ブルキナファソの2023~2024年の新学年度の初日にあたり、ユニセフ(国連児童基金)は、同国の一部地域で続く暴力と治安の悪化により、少なくとも、4校に1校に相当する6,149校の学校が閉鎖されたままであることに警鐘を鳴らします。その結果、推定100万人の子どもが学校に行けず、多くの脅威にさらされています。


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3万1,000人以上の教員と100万人以上の子どもが、身の危険を感じて教室に戻れなくなっています。一方、現在少なくとも230の学校が、5万2,000人以上の国内避難民のための一時的な避難所となっており、何千人もの子どもの教育を受ける機会をさらに狭めています。

 

ユニセフ・ブルキナファソ事務所代表のジョン・アグボルは「暴力と治安の悪化により、いまだに多くの子どもが学校に戻ることができず、また多くの学校が閉鎖されているのは、由々しきことです。ブルキナファソのすべての子どもが安心して安全に教育を受け、夢を実現できるよう、私たちは活動を継続する必要があります」と述べています。

 

中北部地方のカヤの公立学校で、定規を使って黒板に計算式を書き込む子ども。(ブルキナファソ、2023年9月27日撮影) © UNICEF_UNI443917_Cisse中北部地方のカヤの公立学校で、定規を使って黒板に計算式を書き込む子ども。(ブルキナファソ、2023年9月27日撮影) © UNICEF_UNI443917_Cisse

紛争地域で治安が悪化すると、学校は直ちに閉鎖され、教員や親、子どもたちは家を追われ、どこかに避難場所を見つけなければなりません。しかし、不安定な情勢が続いているにもかかわらず、紛争の影響を強く受けている地域を含め、380万人以上の子どもが学業に戻ろうとしています。

 

ブルキナファソの国民教育・識字・国語推進省(MENAPLN)は、ユニセフや他のパートナーとの協力の下、特に北部、中北部、ブクル・デュ・ムゥン、東部、中東部、サヘルなどの治安危機の影響を最も大きく受けている地域で、 子どもたちを教室に戻すための取り組みを強化してきました。

 

今年だけで、ユニセフは同省を支援し、公式教育、促進的な補習戦略、職業訓練、ラジオ番組による教育を通じて76万3,000人の子どもが教育を受けられるようにし、15万セット以上の教育キットと学用品を配布しました。加えて、3万7,400人の子どもに行き渡るよう、ラジオ番組による教育を受けるためのラジオ受信機2,670台、教材が入った「箱の中の学校」を500セット、レクリエーション・キットや乳幼児期の子どもの発達を支えるECDキット435セットを配布しました。ユニセフはまた、350の新しい学校が「質の高い、子どもにやさしい学校」基準と「安全な学校」手法を導入するための教員研修も支援しました。

 

ワガドゥグにあるユニセフの物資倉庫から学用品の入ったユニセフバッグを届ける準備をしている様子。(ブルキナファソ、2023年9月20日撮影) © UNICEF_UNI443935_Cisseワガドゥグにあるユニセフの物資倉庫から学用品の入ったユニセフバッグを届ける準備をしている様子。(ブルキナファソ、2023年9月20日撮影) © UNICEF_UNI443935_Cisse

また、少なくとも756人の子どもに、対人コミュニケーションおよび平和・社会的結束・ジェンダー促進に関する訓練を行いました。彼らは7万6,800人の親・養育者に対して戸別訪問を実施し、教育の重要性を伝え、多くの同世代の子どもに学校に登録するよう促しています。「学校へ戻ろう」と呼びかける子どもたちのこうした活動は、100万人の親に届きました。

 

2023年には、ブルキナファソで約550万人が人道支援を必要としており、そのうちの320万人は紛争に巻き込まれた子どもです。200万人以上が暴力のために避難生活を余儀なくされており、その58%が子どもなのです。

 

人道危機が続く中、課題とニーズは尽きず、リソースは減少しています。2023年の「子どもたちのための人道支援計画(HAC)」に沿って、ユニセフは子どもたちや脆弱な立場にある人々に、命を守る物資やサービスを提供し続けるために、2億2,670万米ドルを必要としています。現在までのところ、集まったのは必要資金の13%のみです。


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■ ユニセフについて

ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念をさまざまな形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています。 https://www.unicef.or.jp/

※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます

 

■ 日本ユニセフ協会について

公益財団法人 日本ユニセフ協会は、33の先進国・地域にあるユニセフ国内委員会の一つで、日本国内において民間で唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 https://www.unicef.or.jp/

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会社概要

公益財団法人日本ユニセフ協会

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URL
http://www.unicef.or.jp
業種
官公庁・地方自治体
本社所在地
東京都港区高輪4-6-12 ユニセフハウス
電話番号
03-5789-2016
代表者名
赤松良子
上場
未上場
資本金
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設立
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