「マイナビ 転職活動実態調査(2025年)」 を発表
転職活動のスタンスは「いい会社があれば」が半数以上。転職活動の想定期間は「1年以上」が2割、いわゆる “ゆる転職活動”をする人も。7割以上が「転職することでキャリアは前進する」と前向きな回答
株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は、直近1年間(2024年7月~2025年6月)に転職活動を行った人※を対象に実施した、「転職活動実態調査(2025年)」の結果を発表しました。
※直近1年間に転職活動を行った1500名が対象。内訳は、①実際に転職した人(=転職者)500名、②転職活動をしたが転職していない人(=転職活動者)1000名

【TOPICS】
◆転職活動のスタンスが「必ず転職したい」は約3割。「いい会社が見つかれば転職したい」が56.9%で、転職の緊要度が低い人も多い【図1、2】
◆転職活動の想定期間はばらつきが見られる。「1年以上」が22.7%でじっくりと転職活動をした人も【図3】
◆転職活動を始めた理由1位は「給与が低かった」。転職活動では収入面や待遇などにこだわる傾向【図4、5】
◆「転職することでキャリアは前進する」と思う人は74.4%。転職活動に対する抵抗感は低く、転職への期待感は高い傾向【図6】
【調査概要】
◆転職活動のスタンスが「必ず転職したい」は約3割。「いい会社が見つかれば転職したい」が56.9%で、転職の緊要度が低い人も多い
直近1年間で転職活動を行った人に、転職活動をしていた際のスタンスを聞くと、「必ず転職したい」が28.5%で、「いい会社が見つかれば転職したい(56.9%)」、「いざとなった時の転職先が見つかればいい(9.4%)」、「無理に転職しなくてもいい(5.2%)」となった。
必ず転職したい人は約3割にとどまり、転職の緊要性が低い人も多いことがわかった。
直近1年間で転職活動を行った人のうち、実際に転職した人と転職していない人を比較すると、「いい会社が見つかれば転職したい」スタンスだった割合は、実際に転職した人(42.2%)よりも転職しなかった人(64.3%)が高い結果となった。
転職活動のスタンスを選んだ理由を聞くと、「必ず転職したい」の回答者は「給与が労働に見合っていない」「人間関係をリセットしたい」などの給与・職場・労働時間などの処遇に対して、現状からの脱却を求める人が多かった。
一方、「いい会社が見つかれば転職したい」の回答者では、「今の環境はいいが、それを上回るところがあれば転職したい」などの転職の必要性が低く現状に決定的な不満がない傾向が見られ、より良い条件を求めて転職候補先を慎重に見極めようとする人も多かった。
また、現状に大きな不満はないものの早めに転職活動をする人も見られ、早期の転職をゴールとせず気長に活動するニーズもうかがえた。【図1、2】
【図1】

【図2】

◆転職活動の想定期間はばらつきが見られる。「1年以上」が22.7%でじっくりと転職活動をした人も
転職活動をしていた時に「転職活動期間」をどれくらいで想定していたかを聞くと、「3カ月以上半年未満(28.1%)」が最多となり、「3カ月未満(26.4%)」と続いた。
想定期間が「1年以上(「1年以上3年未満」+「3年以上」)」の割合は22.7%で、早期に転職することを想定せず、じっくりと時間をかけて活動する「ゆるい」転職活動をする人の存在もうかがえた。【図3】
【図3】

◆転職活動を始めた理由1位は「給与が低かった」。転職活動では収入面や待遇などにこだわる傾向
転職活動を始めた理由では、「給与が低かった(29.2%)」が最も多く、「仕事内容に不満があった(25.1%)」、「会社の将来に不安があった(23.5%)」と続いた。
転職活動でこだわったことでは、「納得のいく収入が得られること(76.8%)」、「希望のエリアで働けること(76.3%)」、「休日・残業時間が適正であること(76.1%)」が上位となり、給与への納得感や労働条件面が優先される様子がうかがえた。【図4、5】
【図4】

【図5】

◆「転職することでキャリアは前進する」と思う人は74.4%。転職活動に対する抵抗感は低く、転職への期待感は高い傾向
転職活動時の心境について5項目に分けて聞いた。中でも特徴がみられた3項目を見ると、、 「転職活動をすることにためらいがあるか」では、「そう思わない(「あまりそう思わない(33.6%)」+「そう思わない(29.2%)」)」が62.8%で多数派だった。
「転職して所属組織が変わることに不安があるか」では、「そう思う(「そう思う(20.6%)」+「ややそう思う(43.2%)」)」が63.8%で多数派だった。
「転職することでキャリアは前進するか」では、「そう思う(「そう思う(23.9%)」+「ややそう思う(50.5%)」)」が74.4%で7割を超えた。 転職することへの不安がありながらもキャリアへの期待感をもって活動している様子がうかがえる。【図6】
【図6】

【調査担当者コメント】

総務省の労働力調査※2によると、正規雇用の転職者は年々増加していますが、それを上回るペースで正規雇用の転職希望者が急増しており、転職を希望するものの転職には至っていない人が多く存在することがわかります。
本調査では、転職活動を行う人の姿勢や意欲に温度差があることが分かりました。早期の転職を見据えて積極的に活動する人もいますが、気長な姿勢で活動する人も多い実態が見えてきました。
決定的な不満がなくても転職活動が行われていることは、転職が一般的になりつつある現代の特徴の一つではないでしょうか。
また転職することでキャリアが前進するという期待感や、転職活動することに対する抵抗感が低い傾向も見えました。
転職が自身のキャリアを充実させる方策の一つとして、働く人により身近な選択肢となっている様子も推察できます。これらの背景には、働く人のキャリアに対する「備えの意識」があると考えます。
社会や仕事の在り方が変化する中で、1つの組織で安定してキャリアを築けるとは限りません。
先が見通しにくい不確実な時代だからこそ、転職を視野に入れ、現在の所属組織や目先のキャリアの課題だけでなく、組織の外にも目を向けながら長期視点でキャリアを捉える意識が広がっているのかもしれません。
マイナビキャリアリサーチラボ 研究員 宮本 祥太
【調査概要】「マイナビ 転職活動実態調査(2025年)」
■調査方法
インターネット調査(外部パネル)
■調査対象
正社員として働いている20代~50代の男女のうち、直近1年間(2024年7月~2025年6月)に転職活動をした人:1500サンプル
①転職者:500サンプル
(直近1年の間に転職活動を行い、実際に転職した)
②転職活動者:1000サンプル
(直近1年の間に転職活動を行ったが、転職はしていない)
■調査期間
スクリーニング調査:2025年7月2日(水)~7月15日(火)
本調査:2025年7月10日(木)~7月15日(火)
※調査結果は、端数四捨五入の関係で合計が100%にならない場合があります。
<調査URL>https://career-research.mynavi.jp/reserch/20250924_102151/
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