マイナビ転職「リスキリングに対する意識調査」 を発表
正社員の約3割が10月からのリスキリング休暇給付金制度を「活用したい」。7割以上が休暇を伴う制度活用は「現在の職場では難しい」実態。年収1,000万円以上の人はリスキリング経験者が半数超

株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)が運営する総合転職情報サイト『マイナビ転職』(https://tenshoku.mynavi.jp/)は、正社員800名を対象に行った「リスキリングに対する意識調査」の結果を発表しました。
【TOPICS】
◆正社員のうち約4人に1人がリスキリングをしたことがある。年収1,000万円以上の2人に1人がリスキリング経験者、1,000万円未満では3割にとどまる【図1】
◆リスキリングをして良かったと感じている人は約7割。メリットに感じることは「自己成長・自信が得られた」「仕事の幅が広がる」「収入アップ」など【図2、3】
◆正社員の3割が10月スタートの「教育訓練休暇給付金制度※」を活用したい意向。一方、休暇を伴う制度活用については7割以上が「現在の職場では難しい」【図4、5】
◆リスキリングのハードルは「時間の確保が難しい」「費用負担が大きい」。リスキリングの許容額は5万円未満が半数以上【図6、7】
◆正社員のうち約4人に1人がリスキリングをしたことがある。年収1,000万円以上の2人に1人がリスキリング経験者、1,000万円未満では3割にとどまる
正社員にリスキリング経験の有無を聞いたところ、リスキリング経験があるのは全体の24.3%だった。
年収別でみると、500万円未満(「300万円未満(19.6%)」、「300~500円万未満(19.9%)」)では約2割、500万~1,000万円未満(「500~600万円未満(32.6%)」、「800~1,000万円未満(30.8%)」)では約3割にとどまる一方で、年収1,000万円以上では55.6%と、リスキリング経験者が半数を超えた。
リスキリング経験と年収には一定の関連があると考えられる。【図1】
【図1】

◆リスキリングをして良かったと感じている人は約7割。メリットに感じることは「自己成長・自信が得られた」「仕事の幅が広がる」「収入アップ」など
リスキリング経験者に「リスキリングをして良かったと思うか」を聞くと、7割以上が「良かった(71.6%)」と回答した。
リスキリングに臨むためには時間やコストなどさまざまな負荷が生じることが考えられるが、それでもやって良かったと思う人が多数派であることから、リスキリングを経験したことで得られたものが大きいのではないかと推察される。
リスキリングのメリットについては、「自己成長・自信が得られた(43.3%)」が最多で、「仕事の幅が広がった・役割が変わった(28.9%)」、「収入や報酬が上がった(20.6%)」が続いた。
他にも転職や昇格などのキャリアアップにつながったという声も一定数みられ、このような側面は「年収が高い人にリスキリング経験者が多い」という実態につながっている可能性も考えられる。【図2、3】
【図2】

【図3】

◆正社員の3割が10月スタートの「教育訓練休暇給付金制度※」を活用したい意向。一方、休暇を伴う制度活用については7割以上が「現在の職場では難しい」
2025年10月1日に始まった「教育訓練休暇給付金制度※」について、制度を活用したいと回答したのは正社員全体では29.0%だった。
リスキリング経験者に絞ると62.4%と倍以上の差が見られ、リスキリング経験者は、スキルアップへの意欲が高い状態を継続していることがわかった。
一方、「リスキリングのために休暇を取得することについて、現在の勤務先でどのような反応が予想されるか」では、「会社に言い出せる雰囲気ではない(53.1%)」が半数を超え、「内心よく思われなさそう(20.8%)」と合わせると7割以上が、現在の職場ではリスキリングのために休暇を取得することは難しいと感じていることがわかった。【図4、5】
※厚生労働省「教育訓練休暇給付金」
【図4】

【図5】

◆リスキリングのハードルは「時間の確保が難しい」「費用負担が大きい」。リスキリングの許容額は5万円未満が半数以上
リスキリング意向がある人に、リスキリングのハードルになるものは何かを聞くと、「時間の確保が難しい(46.1%)」が最多で、「費用負担が大きい(35.1%)」、「自己管理の難しさ(28.4%)」と続いた。
リスキリングにおける負担金額の許容額については、5万円未満(「1万円未満(27.3%)」+「1~5万円未満(29.2%)」)が約半数だった。
リスキリング意向者は、出費を伴ってでも学びを得たいという高い意欲を持っていることがうかがえる。【図6、7】
【図6】

【図7】

【総評】

変化の激しい社会のなかで通用していくため、あるいは年収アップを目指して、スキルアップに意欲的な働き手は一定数存在します。
しかし、仕事と私生活、そしてリスキリングをすべて両立させることは決して容易ではありません。
そうしたなか、2025年10月にスタートした「教育訓練休暇給付金制度」は、一定期間仕事を離れてリスキリングに専念するという選択を取っても賃金の一定割合が支給される仕組みです。
両立の難しさからリスキリングを諦めていた人にとっては、朗報といえるのではないでしょうか。
一方で、調査結果からは「休暇を取ってリスキリングをすること」に対し、会社から好意的に受け止められないのではという不安を抱く様子もうかがえました。
実際に人手不足が続く状況で、一時的であっても社員の離脱は避けたいと考える企業も多いでしょう。
しかし、スキルアップした社員は長期的に見れば事業の推進力となる可能性があります。
スキルアップを望む働き手の意欲をどう受け止めるか、一人ひとりの成長をどのように応援できるかが、今後さらに注目されていくと考えられます。
『マイナビ転職』編集長 瀧川さおり
【調査概要】マイナビ転職「リスキリングに対する意識調査」
○調査期間/2025年10月3日(金)~10月6日(月)
○調査方法/WEB調査を実施
○調査対象/正社員を対象にWEB調査を実施
○有効回答数/800名(内訳:20代~50代の男性400名、女性400名)
※調査結果は、端数四捨五入の都合により合計が100%にならない場合があります。 ※調査結果の詳細はこちら (https://tenshoku.mynavi.jp/knowhow/careertrend/26)からご確認いただけます。
上記のほか、「生活のために何歳まで働かなくてはいけないと思うか」やすでに経験したキャリア危機、それぞれのキャリア危機への対策状況なども調査しています。
▼働く人のリアルを探る『マイナビ転職キャリアトレンド研究所』の調査はこちらから
https://tenshoku.mynavi.jp/knowhow/careertrend/
▼『マイナビ転職』は働く全ての方が、少しでも安心して働ける環境を見つけられるよう、「給与アップ応援プロジェクト」を発足し、給与アップを全力で応援します。
https://tenshoku.mynavi.jp/content/declaration/
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