「2025年11月度アルバイト・パート平均時給レポート」を発表
2025年11月の全国平均時給は1,312円。 [販売・接客・サービス]は1,220円で過去最高額を更新。2026年1月の最低賃金引上げ額が全国で最も高い「熊本県」の平均時給は1,206円
株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は、アルバイト平均時給レポート(2025年11月度)を発表しました。本調査は、アルバイト・パート求人情報サイト『マイナビバイト』(https://baito.mynavi.jp/)に掲載された求人広告データを集計したものです。

————————————————————————————————————————
【TOPICS】
◆2025年11月の全国平均時給は1,312円で、4カ月ぶりに減少となるも、1,300円台を維持。[販売・接客・サービス(1,220円)]は過去最高額を更新【図1、2、3】
◆エリア別では、全7エリアで前月比減少、前年同月比増加。「北海道・東北(1,194円)」では前月比46円減、「甲信越・北陸」では前月比43円減【図4】
◆三大都市圏の平均時給は1,348円で前月から8円減少。忘年会シーズンに突入する[飲食・フード]では5ヵ月連続増加【図5、6】
◆【今月のTOPIC】最低賃金引上げ額が最も高い「熊本県」に着目。「熊本県」の平均時給は1,206円、前年同月比から78円増加【図7、8】
————————————————————————————————————————
【調査概要】
◆2025年11月の全国平均時給は1,312円で、4カ月ぶりに減少となるも、1,300円台を維持
[販売・接客・サービス(1,220円)]は過去最高額を更新
2025年11月の全国平均時給は1,312円で、前月から16円減少し、2025年7月以来4カ月ぶりの減少となった。一方で前年同月比では39カ月連続で増加しており、長期的視点では上昇傾向が続く。
職種(大分類)別では、働き手の高齢化が問題視される建築業を含む[工場・倉庫・建築・土木]が1,508円で前月から121円増加と最も増加額が大きかった。また、12月に年末セールや季節イベントなどで繁忙期を迎える[販売・接客・サービス]が1,220円(前月比20円増、前年同月比39円増)で3カ月連続の増加となり、過去最高額を更新した。
そのほか、前月比は全16職種のうち10職種が増加、6職種が減少。前年同月比は11職種が増加、5職種が減少となった。
求人件数の増加率では、美容やセルフケアへの関心が高まり、サロンや美容サービスの需要が広がる[エステ・理美容]が前年同月比1.53倍と最も増加した。【図1、2、3】
【図1】

【図2】

【図3】

◆エリア別では、全7エリアで前月比減少、前年同月比増加
「北海道・東北(1,194円)」では前月比46円減、「甲信越・北陸(1,225円)」では前月比43円減
エリア別平均時給では、全7エリアで、前月から減少がみられた。
特に「北海道・東北(1,194円)」では前月比46円減、「甲信越・北陸(1,225円)」では前月比43円減と大きく減少し、「関東(1,380円)」「関西(1,314円)」では微減だった。年末年始にかけて飲食業や観光業界では人手不足の傾向が強まっているが、これらの業界ではエリアと都市圏で賃金水準の差が大きく、エリアごとの求人のバランスによっても平均時給に差が生じている可能性がある。【図4】
【図4】

◆三大都市圏の平均時給は1,348円で前月から8円減少
忘年会シーズンに突入する[飲食・フード]では5ヵ月連続増加
三大都市圏※1の平均時給は1,348円(前月比8円減、前年同月比20円増)で2025年8月以降1,350円前後を推移している。
職種(大分類)別では、忘年会シーズンに入る[飲食・フード]が1,234円で5カ月連続で増加し、過去最高額となった。
そのほか、前月比は全16職種のうち10職種が増加、6職種が減少。前年同月比は11職種が増加、5職種が減少となった。【図5、6】
※1 三大都市圏:日本の三大都市(東京・名古屋・大阪)が位置する関東・東海・関西の総称
【図5】

【図6】

◆【今月のTOPIC】最低賃金引上げ額が最も高い「熊本県」に着目
「熊本県」の平均時給は1,206円、前年同月比から78円増加
2026年1月1日より全国で最低賃金が最も引き上げられる「熊本県」※2と九州エリアに注目。
「熊本県」の平均時給は1,206円で、前月比では53円減少しているものの、前年同月比では78円増加した。
年間推移をみると、半導体工場が稼働した2024年12月の平均時給は1,139円で九州エリア平均(1,151円)を下回っていたが、2025年5月(1,216円)以降は11月を除き、平均を上回って推移している。
九州エリアでは、「熊本県」に加え、「大分県」も同日2026年1月1日より改定が施行される。その他の都道府県では既に最低賃金改定が実施されているが、来年1月以降は「熊本県」「大分県」での引き上げが九州エリア全体の平均時給上昇につながると考えられる。【図7、8】
※2 厚生労働省https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/minimumichiran/index.html
【図7】

【図8】

【調査担当者コメント】

2025年11月のアルバイト平均時給は1,312円となり、8月以降続いていた上昇傾向は一旦落ち着いたものの、引き続き1,300円台を維持しており、依然として高水準が続いています。職種別では、食品販売や家電量販店を含む[販売・接客・サービス]で過去最高額を更新しており、背景には、クリスマスケーキや正月のおせちなど季節商品の需要増加や初売り、福袋などのお正月商戦に備えた人材確保のための時給引き上げがあると考えられます。
また、「熊本県」や「大分県」など一部の都道府県では、年明け以降に最低賃金が改定される予定です。
さらに、2026年春季生活闘争では、非正規雇用に対しても初めて「7%」の賃上げ目安が示されました。こうした制度的な動きは、アルバイト市場における時給の底上げにつながる可能性があります。年明け以降も最低賃金改定と春闘の影響が重なることで、アルバイト平均時給は高水準を維持し、月ごとに多少の変動はあるものの、緩やかな上昇が続くと考えられます。
キャリアリサーチラボ 研究員 嘉嶋麻友美
————————————————————————————————————————
『2025年11月度 アルバイト・パート平均時給レポート』
【調査期間】 2025年11月1日(土)~2025年11月30日(日)
【集計対象データ】 該当月に、弊社アルバイト情報サイト『マイナビバイト』に掲載された求人情報から、
下記除外対象データを除き集計。
※除外対象:給与区分が時給以外、給与金額が3,001円以上、雇用形態がアルバイト・パート以外
【集計対象エリア】 全国47都道府県
関東:東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、栃木県、茨城県、群馬県
関西:大阪府、兵庫県、京都府、滋賀県、奈良県、和歌山県
東海:愛知県、静岡県、岐阜県、三重県
北海道・東北:北海道、宮城県、青森県、岩手県、秋田県、山形県、福島県
甲信越・北陸:新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県
中国・四国:広島県、岡山県、鳥取県、島根県、山口県、香川県、徳島県、愛媛県、高知県
九州・沖縄:福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県
【調査機関】 自社調べ
※調査結果の詳細はこちら
(https://career-research.mynavi.jp/reserch/20251215_105260/)
————————————————————————————————————————
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像
