ミャンマー:地雷・不発弾の民間人犠牲者3倍に-2割以上が子どもとユニセフ指摘【プレスリリース】
【2024年4月4日 バンコク発】
ユニセフ(国連児童基金)が発表した新たなデータによると、ミャンマーでの紛争が激化する中、さまざまな当事者が用いた地雷や他の爆発物が原因で犠牲となる民間人の数が驚くほど増加していることが明らかになりました。犠牲者には多くの子どもが含まれています。
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ユニセフが「地雷に関する啓発および地雷除去支援のための国際デー(4月4日)」に発表したデータによると、ミャンマーで2023年中に地雷や爆発物の犠牲となった民間人は、確認された数で1,052人となり、2022年に記録された390人の3倍近くに上ります。犠牲者の20%以上が子どもでした。
東アジア・太平洋地域事務所代表のデボラ・コミニは、次のように述べています。「地雷の使用は非難されるべきであるだけでなく、国際人道法下で違反行為となり得ます(※)。すべての紛争当事者が、民間人、特に子どもの安全とウェルビーイングを優先し、このような無差別兵器の使用を中止するための措置を早急に講じなければなりません」
ミャンマーではここ数カ月間に紛争が拡大するにつれ、首都ネピドーを除くほぼすべての州や地域に地雷が埋設されたと報告されています。ミャンマーは現在、世界で最も地雷や爆発物によって汚染された国の一つに数えられています。
子どもは地雷を認識しにくく、その危険性に気づいていないことがあるため、地雷に対して特に脆弱です。ミャンマー全土に兵器が広く配備されているため、子どもたちは自宅、学校、遊び場、農地の周辺を含み、事実上あらゆるところで地雷に遭遇する可能性があります。
ミャンマーでは、激化する紛争により、280万人以上の人々が家から追われ、1,800万人以上の人々が緊急に人道支援を必要としています。そのような中、紛争に関わるすべての勢力が無差別に地雷を使用しています。
2023年、ユニセフはミャンマー全土で、子どもを含む13万8,855人を対象に、地雷やその他の爆発性兵器の被害防止と生存者支援のための活動を実施しました。2024年、ユニセフは、ミャンマーで続く危機の影響を最も受けている310万人の子どもとその家族に、命を守るための支援と必要不可欠なサービスを提供するため、国際社会に2億830万米ドルの資金を要請しています。
※注記
この文章は正確を期すため、「地雷の使用は非難されるべきであるだけでなく、国際人道法上も違法である」から変更されています。
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■ ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念をさまざまな形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています。 https://www.unicef.or.jp/
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます
■ 日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、33の先進国・地域にあるユニセフ国内委員会の一つで、日本国内において民間で唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 https://www.unicef.or.jp/
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