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公益財団法人日本ユニセフ協会
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スーダンでの戦闘激化から1年~重度の急性栄養不良に苦しむ子どもたち【プレスリリース】

公益財団法人日本ユニセフ協会

生後9カ月のムハメドちゃんに栄養価の高い食事を食べさせる母親。(スーダン、2024年2月撮影) © UNICEF_UNI529907_Mohamdeen生後9カ月のムハメドちゃんに栄養価の高い食事を食べさせる母親。(スーダン、2024年2月撮影) © UNICEF_UNI529907_Mohamdeen

【2024年4月15日 ニューヨーク/パリ/ポート・スーダン】

スーダンで暴力行為が激化してから1年が経過し、その後の危機が深まり続ける中、スーダンの子どもたちの生活、教育、将来が危機にさらされています。

* * *

現在もスーダンで続く紛争は、暴力による子どもへの直接的な影響のみならず、避難民危機、疾病の集団感染、飢餓など、致命的な事態を引き起こしています。今年、400万人近くの5歳未満の子どもたちが急性栄養不良に陥ると見込まれ、そのうち73万人が命を脅かす重度の急性栄養不良に苦しむと予測されています。スーダンでは現在、世界最悪規模の教育危機が起きており、学齢期の子ども1,900万人のうち90%以上が公式教育を受けられていません。教育への支障が続けば、スーダンにとって世代的な危機となるでしょう。


ユニセフ(国連児童基金)事務局次長のテッド・チャイバンは、次のように述べています。「この残忍な戦争と飢饉の可能性は、子どもたちの命が劇的に失われる不吉な状況を作り出しています。重度の急性栄養不良に苦しむ子どものほぼ半数は、戦闘で近づくことが困難な場所に住んでいるため、彼らが置かれている状況はより悲惨です。すべての紛争当事者が、支援を政治化せずに、必要としているコミュニティのためにユニセフが支援を届け、人道的使命を果たすことを認めることで、このような事態は避けることができます」



ポートスーダン病院の集中治療室にいる生まれたばかりの赤ちゃん。ユニセフは、ポートスーダン病院を含む国内の保健施設に、助産・産科・新生児キットを届けている。(スーダン、2024年3月20日撮影) © UNICEF_UNI551292_Mohamdeenポートスーダン病院の集中治療室にいる生まれたばかりの赤ちゃん。ユニセフは、ポートスーダン病院を含む国内の保健施設に、助産・産科・新生児キットを届けている。(スーダン、2024年3月20日撮影) © UNICEF_UNI551292_Mohamdeen

飢餓と栄養不良は、子どもたちを病気や死に対してさらに脆弱にします。戦闘によって予防接種率が大幅に低下し、何十万人もの子どもに安全な飲料水が届かず、暴力によって支援の提供に著しい問題が生じているため、コレラ、はしか、マラリア、デング熱などの集団発生が続いており、何十万人もの子どもの命が脅かされています。農作物の収穫量が減る時期であるリーンシーズンが到来する中で、とりわけ国内避難民の子どもたちの死亡率が急上昇していることは、莫大な数の人命が失われる可能性があることを予兆しています。


壊滅的な飢餓や飢饉を防ぐためには、予測可能で持続可能な支援を、脆弱な立場にいる人々へ提供することが重要です。一方、スーダンの基礎的システムや社会サービスは崩壊の危機に瀕しています。現場で働く人々には1年間賃金が支払われておらず、重要な物資は枯渇し、病院や学校を含むインフラはいまだに攻撃を受けています。子どもや家族に届く保健、栄養、水、衛生に関連した支援はほんのわずかであるため、危機がさらに深刻化しています。


現在も続く戦闘により、子どもの権利に対する重大な侵害の報告件数は、2022年から2023年にかけて5倍に増加しました。特に、武装勢力や武装グループによる子どもの徴兵と徴用や殺傷、子どもに対する性的暴力が報告されています。2023年、スーダンで確認された子どもの権利に対する重大な侵害の件数は、過去10年余りで最多となりました。アクセスが限られており権利侵害の検証が極めて困難であることから、実際の件数は報告されている数よりもはるかに多い可能性があります。



カッサラ州の空き教室で避難生活を送る15歳のドアさん。(スーダン、2024年3月27日撮影) © UNICEF_UNI547416_Mohamdeenカッサラ州の空き教室で避難生活を送る15歳のドアさん。(スーダン、2024年3月27日撮影) © UNICEF_UNI547416_Mohamdeen

スーダンではまた、世界最大の子どもの避難民危機が起きており、2023年4月以来、400万人以上の子どもが家を追われ、そのうち100万人近くの子どもが近隣諸国、中でもチャド、エジプト、南スーダンに逃げています。多くの難民や帰還民が、すでに脆弱で十分なサービスが届いていない複数のコミュニティがあり、いくつもの緊急事態や危機と闘っている地域に押し寄せています。


「支援ニーズの規模があまりにも大きいのですが、これらは単なる数字ではないことを忘れないでください。こうした数字のそれぞれが、名前、物語、希望、夢を持った子どもなのです。しかし、命を守る重要なサービスの大幅な拡大、学校の再開、そして最も基本的なことですが、戦争の終結がなければ、そうした希望や夢は、一世代にとどまらず将来も失われてしまうでしょう」(チャイバン事務局次長)


ユニセフは、最も弱い立場に置かれている子どもや家族に対し、子どもの保護、ジェンダーに基づく暴力、保健、栄養、水と衛生、教育に関する支援や現金給付などの、命を守るために極めて必要なサービスを提供しています。ユニセフは、5歳未満の350万人の子どもが暮らすスーダンの最も脆弱な93の地域で飢饉を防ぐため、今後6カ月間で2億4,000万ドルを緊急に必要としています。


チャイバン事務局次長はさらにこう述べています。「紛争から1年が経ち、スーダンの子どもたちは、恐ろしい戦争の矢面にいます。緊急の協調行動と追加的なリソースがなければ、スーダンで、国、地域、そして世界にとって重大な意味を持つ、世代を超えた大惨事が起きる危険性があります。暴力を止め、人道的アクセスを促進し、必要な人々に命を守る支援を提供するための緊急措置を講じなければ、さらに深刻な大惨事が今後何年にもわたって子どもたちに影響を与える可能性があります」

* * *


■ 本信に関連する動画『スーダン危機1年:紛争により日常を奪われた子どもたちの声』(日本語字幕付)


■ ユニセフについて

ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念をさまざまな形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています。(www.unicef.org)

※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます


■ 日本ユニセフ協会について

公益財団法人 日本ユニセフ協会は、33の先進国・地域にあるユニセフ国内委員会の一つで、日本国内において民間で唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。(www.unicef.or.jp)

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業種
官公庁・地方自治体
本社所在地
東京都港区高輪4-6-12 ユニセフハウス
電話番号
03-5789-2016
代表者名
赤松良子
上場
未上場
資本金
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設立
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