部下から見た上司のマネジメント不全問題1位は「人材が十分に育っていない」52.3% 管理職516人アンケート
朝日新書『上司はリスクばかりを指摘する 会社を潰す「大課長」問題』で明らかに!
部長や本部長に昇進しても振る舞いが課長のままのエライ人を「大課長」と呼びます。この「大課長」問題により近年、日本の企業でさまざまな弊害が多発しているといわれています。その出現率や起きている問題の実態を把握するため、リデザインワーク株式会社(代表取締役社長:林宏昌)では、管理職516人を対象にwebアンケートを実施しました。その結果、「大課長」の出現率は53.9%と半数を超えていることが分かりました。2026年4月13日(月)発売の林宏昌氏の著書『上司はリスクばかりを指摘する 会社を潰す「大課長」問題』(朝日新聞出版)で詳細を掲載しています。

会社組織の中で、部長や本部長に昇進しても、そのマインドや振る舞いは課長の頃のまま。肩書きだけが偉くなってしまい、仕事ぶりの伴わない部長クラス以上の管理職は、「大課長」と呼ばれています。この言葉は、10年ほど前から人事コンサル業界で使われ始めました。
林氏によると、以下のチェックリストで3つ当てはまっていると、残念ながら「大課長」問題を抱えてしまっているといいます。
■「大課長」チェックリスト
1.部長や本部長が、今月の数字や成果のことばかりを気にしている
2.部長や本部長が、現場がすべき実務を抱え、各論に口を出している
3.部長や本部長が、日々の仕事を回すことが中心で、人材育成に手が回っていない
4.部長や本部長が、現在の延長線上で未来を語っている
5.部長や本部長が、今いる人たちだけで業務を何とかしようとしている
林氏が社長を務めるリデザインワーク株式会社で、「大課長」問題について実態を把握するためのwebアンケートを実施しました。300人以上の規模の会社に勤める課長と部長以上の管理職516人を対象に、それぞれ半々(課長258人/部長以上258人)になるようにして実施しました(2025年9月12〜13日実施、株式会社マクロミル)。部長以上の人の自認識によるものと、部下である課長から見た認識の双方を算出できるようにしました。
「課長からみた部長・本部長の行動評価」の設問では、16の項目で、当てはまる/どちらかといえば当てはまる/どちらかといえば当てはまらない/当てはまらないのいずれかを選んでもらいました。結果、当てはまる/どちらかといえば当てはまると回答した人が最も多かった項目は「将来のありたい姿が曖昧な中、過去から現在の延長線上で、事業/部の将来を描く(または事業の未来を描いていない)」で合計56.6%になりました。

一人の管理職が何項目に該当しているかという観点で、16項目で3分の1を超える6項目以上に該当する管理職を「大課長」と考えてみた場合、「大課長」の出現率は53・9%に上りました。自分の上司が16個すべてに該当すると答えた人すら6・2%もいました。本アンケート調査の結果では、課長から見た「大課長」出現率は実に2人に1人と、非常にゆゆしき事態が明らかになりました。

課長に「上司(部長/本部長)のマネジメントによって周りで起こっている問題」について聞いた設問では、「人材が十分に育っていない」が最も高く52.3%でした。

一方、アンケートでは部長・本部長に対して自身が「戦略策定」「業務推進」などのスキルがどれくらい実行できているかを聞きました。5段階で自己評価してもらった結果、「管理職に必要な水準を満たせていない」「なすべきことができていない」レベル0または1と回答した人は、すべての質問で2~3割程度いました。これらの人を「大課長」を自認している部長・本部長とすると、課長から見た5割超の「大課長」出現率と差があることもわかりました。
詳細は、朝日新書『上司はリスクばかりを指摘する 会社を潰す「大課長」問題』をご確認ください。
≪目次≫
はじめに
部長や本部長に昇進してもマインドや振る舞いは課長の頃のまま
「中長期的な戦略を示してほしいのに、目先の指示ばかり」
第1章 あなたの会社にも「大課長」がいませんか?
中途採用の面接で「部長ならできます」
管理職とは何か、課長と部長の違いは何か
管理職に求められることが時代とともに変わってきた
「うちらしくない」という謎のビッグワード
現場で奮闘する社員たちは「大課長」に失望する
こんな部長・本部長は「大課長」 その特徴とは?
管理職500人アンケートでわかった「大課長」の出現率
部長以上の自認識では「大課長」は2~3割
課長から見た「大課長」は5割を超える
第2章 「大課長」がいると何が起きる?
1.多重管理になって生産性が下がる
2.「事業の未来」に向けた重要な議論が抜け落ちる
3.「組織の未来」に向けた重要な議論が抜け落ちる
4.向かう先が見えない不安が蔓延し、現場が疲弊する
5.経営層と現場が分断される
実際に悪影響を与えている「大課長」の実態
第3章 なぜ「大課長」になってしまうのか?
1.自分の役割を正しく認識していない
役職自体が「名誉」であるという考え方
そもそもの「役割定義」がない
2.管理職業務のケイパビリティがない
業務の多様化や変化についていけない
ポータブルスキルは勝手に身に付かない
3.管理職業務をやりたくない
現場が好き
嫌われたくない
プレイングマネージャーの常態化
部長・本部長は現状をどう認識しているのか
第4章 なぜいま、日本で「大課長」が大量発生しているのか?
「大課長」を生む組織の実情
組織・人事の問題① プレイングマネージャーという負担
組織・人事の問題② 論功行賞人事による構造的欠陥
経営の問題 本業の低迷
企業文化の問題① 行きすぎた「報・連・相」
企業文化の問題② 挑戦を嫌う「切腹文化」
「大課長」を生み出す、社会の変化
メンバーに関する変化
法律と制度の変化
第5章 「大課長」問題解決のために、会社はどうすればいいのか?
会社が取るべき「大課長」問題改善策
①課長/部長・本部長/事業部長の役割を定義し明示する
②管理職を担うためのスキルを設計し明示する
管理職には複数の断崖 強みだった点が弱みになる可能性も
③キャリア複線化を推進し、管理職以外の選択肢を示す
④チームで補完し合ったり、業務を分担したりできる制度を導入する
HRBP(Human Resource Business Partner)
チーム制マネジメント
第6章 実例紹介 参考にしたい企業の取り組み
実例1 日揮グループの「部長級3人体制」
部長は「経営と現場をつなぐ結節点」
目的は「部長の負荷軽減」
ポジションを増やしたのではなくミッションを変えた
最終権限を持つのはあくまで部長
「3人制」で業務の質も向上
実例2 エーザイの「事業戦略型HRBP」
「部門最適」が行きすぎるケースも
機能が重複する部分を効率化
大切なのは「事業戦略が実現できる人事組織」
単なる「人事マン」にならないために
実例3 三井住友カードの「スペシャリストを育てるキャリア複線化」
社内に増えたスペシャリスト
管理職だけでなく「ビジネスレベル」の要件も定義
管理職とスペシャリストの比率を「5対5」に
第7章 「大課長」にならないためにはどうすればいいのか?
あなたも「大課長」かもしれない
一人ひとりが「大課長」を脱するためにできること
おわりに
≪著者プロフィール≫
林宏昌 はやし・ひろまさ
リデザインワーク株式会社代表取締役社長。早稲田大学理工学部情報学科卒業。2005年株式会社リクルートに入社し、経営企画室長、広報ブランド推進室長、働き方変革推進室長を歴任。2017年にリデザインワーク株式会社を創業し、大手企業を中心とした経営戦略・人事戦略・働き方改革のコンサルティングを推進。2025年には2社目となる株式会社スキルキャンバスを創業。情報イノベーション大学客員教授。本書が初の著書となる。
朝日新書『上司はリスクばかりを指摘する 会社を潰す「大課長」問題』
著者:林宏昌
発売日:2026年4月13日(月曜日)
定価:957円(本体870円+税10%)
新書判224ページ
Amazonリンク
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像
