ウクライナ危機:死傷した子ども約2,000人に、13歳から15歳の半数が睡眠障害【プレスリリース】

「平和が必要」ユニセフ地域事務所代表訴え

地雷により右足を失い、松葉杖を使って立つ16歳のヤロスラフさん。「義足をつけて歩けるようになることを願っています。それが僕のただ一つの夢です」と話す。 (ウクライナ、2024年3月撮影) © UNICEF_UNI552720_Filippov地雷により右足を失い、松葉杖を使って立つ16歳のヤロスラフさん。「義足をつけて歩けるようになることを願っています。それが僕のただ一つの夢です」と話す。 (ウクライナ、2024年3月撮影) © UNICEF_UNI552720_Filippov

【2024年5月13日 ジュネーブ発】


ユニセフ(国連児童基金)欧州・中央アジア地域事務所代表のレジーナ・デ・ドミニーチスは、ウクライナでの戦争下の子どもの状況について、以下の声明を発表しました。


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2年以上前に戦争が激化して以来、ウクライナでは少なくとも1,993人の子どもが亡くなっているか怪我を負っており、毎日平均2人の子どもが死傷しています。これは国連が確認できた数字であり、実際の数はもっと多いはずです。

 

すべての戦争でそうであるように、おとなの無謀な決断と行動が、子どもたちの生活と安全、そして未来を奪っています。攻撃によって子どもが命を奪われたり身体的な危害を被ったりするだけでなく、ウクライナ全土の多くの子どもが、メンタルヘルスとウェルビーイングに支障をきたすレベルの喪失と暴力を経験しています。13歳から15歳の半数が睡眠障害を抱え、5人に1人が侵入思考やフラッシュバックを訴えています。

 

来月には学年度の終わりを迎え、妨げられた中での教育は4年目に入ることになります。ウクライナでは、学校に在籍している子どもの半数近くが対面授業の機会を逸しており、全土で100万人近くの子どもが、治安の悪化のために対面授業をまったく受けられない状況にあります。

 

ユニセフはウクライナ全土で、学校や避難所の再建に取り組み、子どもたちに自宅学習キットやオンライン学習支援を提供しています。昨年だけで、130万人の子どもに公式・非公式の学習機会を設け、250万人の子どもと養育者にメンタルヘルスケアと心理社会的支援サービスを提供しました。

 

ユニセフは引き続き、ウクライナにおける即時停戦と、すべての子どもが危害から保護されるよう求めます。これには、人口密集地で爆発性兵器を残忍に使うことや、子どもたちに過度な被害を与える民間施設やインフラへの攻撃を止めることも含まれます。

 

ウクライナの子どもたちが緊急に必要としているのは、安全と安定であり、安心して学べる環境、子どもの保護、心理社会的支援の提供なのです。

 

何よりもウクライナの子どもたちが必要としているのは、平和です。



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■ ユニセフについて

ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念をさまざまな形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています。 https://www.unicef.or.jp/

※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます

 

■ 日本ユニセフ協会について

公益財団法人 日本ユニセフ協会は、33の先進国・地域にあるユニセフ国内委員会の一つで、日本国内において民間で唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 https://www.unicef.or.jp/

 

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会社概要

URL
http://www.unicef.or.jp
業種
官公庁・地方自治体
本社所在地
東京都港区高輪4-6-12 ユニセフハウス
電話番号
03-5789-2016
代表者名
赤松良子
上場
未上場
資本金
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設立
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