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公益財団法人日本ユニセフ協会
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ハイチで急増する武装集団、構成員の半数が子ども-ユニセフ、重大な権利侵害と非難【プレスリリース】

公益財団法人日本ユニセフ協会

首都ポルトープランス中心部のSolino地区で起きた武装集団の襲撃後、家を捨てて逃げる親子。(ハイチ、2024年5月1日撮影) © UNICEF_UNI569270_Erol首都ポルトープランス中心部のSolino地区で起きた武装集団の襲撃後、家を捨てて逃げる親子。(ハイチ、2024年5月1日撮影) © UNICEF_UNI569270_Erol

【2024年5月28日 ポルトープランス/ニューヨーク発】


武装集団による暴力がハイチ情勢を悪化させる中、国連は、その構成員の30%から50%が子どもで占められていると推定しています。この国を無秩序な状態に追い込んでいる暴力によって生じた社会的・経済的・政治的脆弱性を背景に、多くの子どもたちが武装集団への参加等、子どもにとって明らかに不適切な行為を強制され、虐待され、搾取を受けているのです。


* * *


ハイチの子どもたちを取り巻く状況は、「悲惨」以外の何物でもありません。人口の90%が貧困にあえぎ、300万人の子どもが緊急の人道支援を必要としています。長年にわたる政治的混乱は、壊滅的な経済状況とともに、武装集団の蔓延を招きました。ほかに生き残る手だてや保護を受ける道がない多くの子どもたちが、武装集団に加わらざるを得なくなっています。これは明らかに、子どもの権利の侵害です。

 

ユニセフによる心のケアと教育支援活動の一環で、制作した作品を見せる子どもたち。(ハイチ、2024年4月撮影) © UNICEF_UNI557180_Eroユニセフによる心のケアと教育支援活動の一環で、制作した作品を見せる子どもたち。(ハイチ、2024年4月撮影) © UNICEF_UNI557180_Ero

ユニセフ(国連児童基金)事務局長のキャサリン・ラッセルは次のように述べています。「ハイチの子どもたちは、苦しみの悪循環から抜け出せません。子どもたちは、凄惨な暴力や貧困、彼らを守るべき制度の崩壊など、純然たる絶望に追い詰められて武装集団に加わっているのです。子どもたちは武装集団の中で、調理や掃除、「妻」、見張り役など、さまざまな仕事に使われます。こうした子どもたちに共通しているのは、無邪気さと地域社会とのつながりを失っていることです。このような状況にある子どもたち一人ひとりが受ける影響は深刻です。緊急の行動を必要とします。子どもたちの保護と福祉は優先されなければなりません。安全を確保しながら武装集団とのつながりを絶たせ、確実に社会復帰させ、(教育や医療など子どもが子どもとして成長するために)必要不可欠なサービスや支援を安心して受けられるようにしなければなりません」

 

最新の推計によると、ハイチでは、50万人以上の子どもが武装集団の支配する地域に住んでおり、暴力や徴用の危険にさらされています。

 

子どもたちはしばしば、家族を支える手段として、あるいは自分自身や家族に対する脅威のために、武装集団に参加せざるを得なくなっています。さらに、多くの子どもは、家族と離ればなれになった後に、生存と保護の手段として、集団に加わります。

 

ユニセフが支援する移動式クリニックで、上腕計測メジャーを使った栄養検査を受ける子ども。(ハイチ、2024年4月撮影) © UNICEF_UNI557570_Erolユニセフが支援する移動式クリニックで、上腕計測メジャーを使った栄養検査を受ける子ども。(ハイチ、2024年4月撮影) © UNICEF_UNI557570_Erol

武装集団による子どもの徴兵や徴用は、子どもの権利に対する重大な侵害であり、年齢に関係なく子どもを武装集団に参加させることは、明らかな国際法違反です。

 

ユニセフとハイチの司法、教育、社会問題・労働の各省は、先ごろ、武装集団の構成員であった子どもたちの社会復帰を支援する活動を共同で実施する方法について合意しました。この合意は、子どもたちのウェルビーイングを守るための画期的な出来事です。

 

ハイチ国内で激化する暴力によって、2024年に入ってからこれまでに2,500人以上の人々が命を落とし、大きな傷を負い、拉致の被害に遭っています。国連は、子どもに対する400件を超える重大な権利侵害行為を確認しました。同時に、家族が離散する事態も続いています。現在、18万人以上の子どもが国内避難民となっています。

 

ユニセフは、こうした治安状況の中でも、生きるために必要な社会サービスを受けられなくなっている子どもたちやその家族を守るための取り組みを強化し、命を守るための支援を提供しています。ハイチ政府やパートナー団体と共に、国や地方自治体の、特に最も治安の悪い地域の制度やサービスを維持するよう支援を行っています。

 

ユニセフは、ハイチの子どもたちを守るために、国際社会が以下のような取り組みを加速させることを求めています。

  • (国連安保理決議を基に展開されている)多国籍治安支援ミッションが、子どもの保護、市民の安全、人道法の遵守と人道支援団体が活動できる状況の確保を優先させること。

  • 子どもたちが必要とする学校、病院などの施設への攻撃や人道支援団体の活動に対する妨害など、子どもの権利の重大な侵害行為を防ぎ、止めさせるための取り組みを支援すること。

  • 人道支援従事者や最前線で働く人々が安全に移動でき、必要な人々に必要なサービスや物資を安全に届けられることを含め、持続的かつ予測可能で、妨げのない人道的アクセスを大きな規模で確保するための取り組みへの支援を強化すること。

  •  状況の変化に合わせて、最も脆弱な立場に置かれた人々の人道的また保護上のニーズに応えるため、緊急かつ柔軟な資金を増額し、武装集団から逃れた、または解放された子どもなど、被害にあった子どもたちに可能な限り迅速に援助が届くようにすること。


* * *


■ ユニセフについて

ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念をさまざまな形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています。 https://www.unicef.or.jp/

※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます

 

■ 日本ユニセフ協会について

公益財団法人 日本ユニセフ協会は、33の先進国・地域にあるユニセフ国内委員会の一つで、日本国内において民間で唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 https://www.unicef.or.jp/

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業種
官公庁・地方自治体
本社所在地
東京都港区高輪4-6-12 ユニセフハウス
電話番号
03-5789-2016
代表者名
赤松良子
上場
未上場
資本金
-
設立
-
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