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公益財団法人日本ユニセフ協会
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ガザ地区:深刻化する人道危機、子ども3千人が栄養不良で命の危険に【プレスリリース】

公益財団法人日本ユニセフ協会

家族のためにパンを運ぶ13歳のユセフさん。(ガザ地区、2024年5月14日撮影) © UNICEF_UNI577081_Media Clinic家族のためにパンを運ぶ13歳のユセフさん。(ガザ地区、2024年5月14日撮影) © UNICEF_UNI577081_Media Clinic

【2024年6月11日 アンマン(ヨルダン)発】


ガザ地区南部では、恐ろしい暴力と悲惨な避難生活が続く中、人々が保健医療施設やサービスを利用することが困難になっていることから、中度・重度の急性栄養不良の子ども約3,000人が治療を受けられず、命の危険にさらされています。


* * *


この数は、栄養支援を行うユニセフ(国連児童基金)のパートナーからの報告に基づくもので、ラファでの戦闘が激化する以前に、ガザ南部で命を守るケアを受けていた子ども推定3,800人の約4分の3に相当します。

 

また、栄養不良によって病気にかかる脆弱な子どもの数が増加するという、迫り来るリスクも懸念されています。北部への食料支援の提供には若干の改善が見られるものの、南部で人道支援を行うことはきわめて難しくなっています。ガザ中部・南部における直近の栄養不良検査の初期結果によると、ラファへの攻撃が激しくなり、支援物資の搬送と人道支援の提供が大幅に制限された5月第2週以降、中度・重度の栄養不良の症例が増加しています。

 

ラファのユニセフが支援する小児科クリニックで、上腕計測メジャーを使った栄養検査を受ける4歳のサルマちゃん。(ガザ地区、2024年2月撮影) © UNICEF_UNI519942_El Babaラファのユニセフが支援する小児科クリニックで、上腕計測メジャーを使った栄養検査を受ける4歳のサルマちゃん。(ガザ地区、2024年2月撮影) © UNICEF_UNI519942_El Baba

ユニセフ・中東・北アフリカ地域事務所代表のアデル・ホドルは、次のように述べています。「ガザでは、食料や栄養補給物資の不足、保健医療サービスの崩壊状態が続き、家族の目の前で死んでいく子どもたちの恐ろしい映像が次々に伝えられています。3,000人の子どもに対する栄養治療が速やかに再開されなければ、彼らは、重篤な病気になり、命を脅かす合併症を発症し、この無意味で人為的なはく奪の犠牲となった男の子と女の子のリストに加わるという、喫緊かつ深刻なリスクに直面するのです」

 

栄養不良の症例増加のリスクは、栄養治療サービスの崩壊と同時に生じています。現在、深刻な栄養不良の子どもたちを治療するガザ地区の3カ所の安定化センター(stabilisation centres)のうち、機能しているのは2カ所だけです。一方、新たなセンターの開設計画は、ガザ地区全域で進行中の軍事作戦の影響で遅れています。

 

急性栄養不良の子どもたちの治療には、通常は連続で6~8週間を要し、特別な治療食や安全な水、医療面での支援が必要です。

 

安全な水が手に入らず、汚水があふれ、インフラが損傷し、衛生用品が欠乏していることにより、栄養不良の子どもたちの間で、病気や健康上のリスクが高まっています。ガザ地区の水の生産量は、昨年10月に戦闘行為が激化する前の4分の1以下になっています。

 

ユニセフが支援した給水タンクから汲んだ水を運ぶ11歳のジャナさん。「家族のために毎日安全な水を汲みに来ている。こんなことになるなんて想像していなかった」と話す。(ガザ地区、2024年5月28日撮影) © UNICEF_UNI589235_El Babaユニセフが支援した給水タンクから汲んだ水を運ぶ11歳のジャナさん。「家族のために毎日安全な水を汲みに来ている。こんなことになるなんて想像していなかった」と話す。(ガザ地区、2024年5月28日撮影) © UNICEF_UNI589235_El Baba

「栄養不良、脱水症状、疾病といった予防可能なものが重なって命を落とす子どもが増えている、と私たちが鳴らした警鐘に応えて、子どもたちの命を救うための行動が即座に取られるべきでした。病院が破壊され、治療が中止され、物資がほとんどない今、私たちはさらなる子どもの苦しみと死を覚悟しなければなりません」(ホドル代表)

 

ユニセフは2023年10月以来、すぐに食べられる栄養治療食、すぐに飲むことができる乳児用液体ミルク、低栄養予防の高エネルギービスケット、鉄分やその他の必須栄養素を含む妊婦用微量栄養素補助食品などを用いた、栄養不良の予防および治療サービスを、何万人もの女性と子どもに提供してきました。

 

「ユニセフは、ガザ地区への人道アクセスが許されれば、さらに多くの栄養補給物資を届けられるよう準備しています。国連諸機関は、活動が妨げられることなく、子どもたちと家族への支援を安全に実施できることへの保証を求めています。私たちは、より安全で制限が少なく、より良い活動ができる現場の状況を必要としています。しかし、最終的に子どもたちに最も必要なことは、停戦なのです」(ホドル代表)

 

* * *


■「ガザ人道危機緊急募金」受付中

ガザの最も支援を必要としている子どもとその家族に支援を届けるため、(公財)日本ユニセフ協会は、ユニセフ「ガザ人道危機緊急募金」を受け付けています。詳しくはこちらをご覧ください。

https://www.unicef.or.jp/kinkyu/gaza/

 

■ ユニセフについて

ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念をさまざまな形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています。 https://www.unicef.or.jp/

※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます

 

■ 日本ユニセフ協会について

公益財団法人 日本ユニセフ協会は、33の先進国・地域にあるユニセフ国内委員会の一つで、日本国内において民間で唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 https://www.unicef.or.jp/

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東京都港区高輪4-6-12 ユニセフハウス
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代表者名
赤松良子
上場
未上場
資本金
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設立
-
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