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アフリカ東部・南部でエムポックス集団発生-脆弱な子どもへの深刻な脅威【プレスリリース】

ユニセフ、国際社会の支援を緊急要請

公益財団法人日本ユニセフ協会

栄養不良と診断され、栄養センターで、すぐに食べられる栄養治療食を与えられる子ども。(ブルンジ、2024年3月撮影) © UNICEF_UNI547559_

【2024年8月22日 ナイロビ(ケニア)発】

アフリカ東部・南部でエムポックス(サル痘)の集団感染が拡大しており、子どもたちや脆弱な立場にあるコミュニティが危険にさらされています。ブルンジ、ルワンダ、ウガンダ、ケニア、南アフリカの5カ国で200件以上の症例が確認されていると、ユニセフ(国連児童基金)は本日発表しました。

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エムポックスウイルスの新しい変異株(クレードIb)は、あらゆる年齢層、特に幼い子どもの間で広く感染するリスクが懸念されています。

 

ブルンジでは、この地域全体で最も多くの感染が報告されています。2024年8月20日現在、国内49の地域のうち26の地域で170例のエムポックスが確認されており、そのうち45.3%が女性です。20歳未満の子どもと若者が60%近くを占め、5歳未満の子どもは21%を占めています。

 

またブルンジでは、子どもの定期予防接種率が低く、栄養不良率も高いため、はしかの集団発生が同時に起こっており、子どもたちへの危険が高まっています。対応は進められていますが、検査キットや医薬品の不足、地域住民の認識の低さ、高い運営コスト、必須保健医療サービスの中断リスクなど、複数の課題に引き続き直面しています。

 

ユニセフの東部・南部アフリカ地域事務所代表のエトレバ・カディリは次のように述べています。「新型のエムポックスは、脆弱な状況にある子どもたちや家族にとって深刻な脅威です。直ちに命を守る対策を取り、リスクコミュニケーションの取り組みおよび国境を越えた協力を進めるのはもちろんのこと、保健システム強化への投資、必須サービスの継続、そして子どものウェルビーイングを支えるプログラムに的を絞った投資を優先しなければなりません」

疾病の直接的な影響だけでなく、エムポックスのアウトブレイク(集団発生)が子どもや若者たちに与える二次的な影響(偏見、差別、学校教育・学習の中断など)も危惧されます。これまでの公衆衛生の緊急事態で見られたように、女性や女の子が、ジェンダーに基づく暴力(性的虐待や搾取を含む)に遭うリスクや脅威は、病気の家族の看病や家族が生き延びるための基本的ニーズのサポートといった重い家事負担を負うことと同等に、依然として高いままです。HIV、新型コロナウイルス感染症、エボラ出血熱の集団発生への対応で得られた経験から、サバイバーを支援し、偏見と闘い、基本的な社会サービスの継続(特に学習の再開と子どもたちの学校や地域社会への復帰)を促進するための計画を優先させるための、努力の結集が必要です。

難民居住区にある保健センターで、栄養不良の孫を背負いながら、きれいな水で手を洗う女性。(ウガンダ、2024年4月撮影) © UNICEF_UNI568907_Wamala

ケニア、ブルンジ、ウガンダでは、ウイルスがもたらす直接的な懸念に加え、干ばつや洪水など、複数の非常事態に見舞われています。

 

カディリ代表はこうも述べています。「エムポックスの集団発生との闘いにおいて、子どもたちのニーズを優先することは、単に必要であるだけでなく、急務なのです。子どもたちの脆弱性が高まっているため、私たちはこの重大な対応局面において、子どもたちの保護とウェルビーイングを担保するために、全力を尽くしリソースを集中させることが求められています」

 

ユニセフはこの地域全体で、世界保健機関(WHO)およびアフリカ疾病予防管理センターと協力して、政府が現地のパートナーと連携して行う対応計画の一環としてエムポックスの集団発生に対処しています。例えば、ユニセフは、現地メディアや啓発活動を通じて、リスクコミュニケーションとコミュニティの関与を強化するよう地元コミュニティを支援しています。これには、効果的な感染予防・管理対策として、ケアと適切な個人衛生を優先させることも含まれます。

 

ユニセフは現在、地域全体におけるエムポックス対応と今後への準備を拡充するため、1,650万米ドルの資金協力を国際社会に緊急に呼びかけています。状況は急速に変化しているため、資金要請額は定期的に更新される予定です。

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■注記

WHOは、コンゴ民主共和国(DRC)およびアフリカの多くの国でエムポックスが急速に拡大していることを受け、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言しました。

ブルンジにおけるユニセフの対応

ユニセフはブルンジ政府と協力して、エムポックス国家対応計画の実施にあたるとともに、リスクコミュニケーションとコミュニティの関与の強化を共同で主導する役割を担い、調整会議に参加しています。最も感染が多かった地区で、エムポックスの予防対策に関する啓発活動を支援しています。また、3つの保健地区でケースマネジメント用の医療キットを用いて、3,000症例の治療を支援しています。

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■ ユニセフについて

ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念をさまざまな形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています。 https://www.unicef.or.jp/

※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます

 

■ 日本ユニセフ協会について

公益財団法人 日本ユニセフ協会は、33の先進国・地域にあるユニセフ国内委員会の一つで、日本国内において民間で唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 https://www.unicef.or.jp/

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会社概要

URL
http://www.unicef.or.jp
業種
官公庁・地方自治体
本社所在地
東京都港区高輪4-6-12 ユニセフハウス
電話番号
03-5789-2016
代表者名
赤松良子
上場
未上場
資本金
-
設立
-