9PROJECT 節目の第20回公演で新たな挑戦 つかこうへいが多大に影響を受けた別役実作品から『象』を上演
チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 大剛)にて発売中です。
カンフェティにてチケット発売中
http://confetti-web.com/9project-vol20
9PROJECT公式ホームページ
https://www.9-project.net/vol20/
別役実さんは、私の最も尊敬する人である。(中略)
『初級革命講座飛龍伝』は、『象』の盗作だし、他にも『郵便屋さんちょっと』など盗作ばかりである。
「つかこうへいによるつかこうへいの世界」(白水社1981年刊)より
北区つかこうへい劇団に所属し、生前のつかこうへいに10年に渡って師事した9PROJECTのメンバーたち。2014年に立ち上げた劇団「9PROJECT」では、つかこうへいが大ブームとなっていた70〜80年代の初期のつか作品を中心に上演し、その創作の原点を探し続けてきました。その9PROJECTが第20回公演の節目に、新たな扉を開ける一作として選んだのは、別役実の「象」です。
つかが著作の中で直接語っているように、初期のつかこうへい作品には別役実からの影響が強く感じられます。特にこの「象」の影響は強く、かつて喝采を浴びた“あの町”に帰りたいと願う病人の熱情は、まさしく「初級革命講座飛龍伝」で、革命の現場に戻ろうとした男・熊田留吉に他なりません。そして戯曲を読み解いていけば、他にも様々なつか作品のモチーフが「象」の中には存在することに気付かされます。ならば、別役作品を“つか芝居的”に創ることも可能なはず…。難解と言われる別役実作品ですが、つか作品との共通点を探りながら新たな解釈で創り上げていくことで、“今”だからこそ楽しめる“熱情”の舞台をお届けしたいと思います。
つかに師事したメンバーだからできる、新たな創造の舞台にご期待ください!
あらすじ
男「静かに死んでしまいたいとは思いませんか?」
病人「思わないね。俺はむしろ、死ぬ前に殺されたいと思っている」
男「何故?」
病人「知らん。情熱的に生きたいのさ」
原爆で焼けた背中のケロイドを人々に見せて喝采をもらっていた病人は、その時の熱情が忘れられず、病床にある今も“あの町”に帰りたいと願っている。
しかし、病人の妻や甥である男は、病人に対し“静かに生きる”よう説得する。悲劇の記憶は人々の記憶から失われて久しく、病人のケロイドを見ようと集まる観衆はどこにもいないからである。
そんなある日、男にも原爆症の症状が現れ、病院に入院することになる。静かに死んでいきたい男と、熱情を追い求める病人…。二人のすれ違いは、やがて悲劇へと向かっていく…。
出演
小川智之
井上裕朗
高野愛
浦島三太朗
璃音
9PROJECTとは
9PROJECTは、つかこうへいに師事したメンバー3名によって結成。近年では上演されることの少なくなった、70〜80年代のつかこうへい作品を中心に上演している。つかこうへいの“演出”よりも“言葉”に注目し、戯曲を一切書き換えることなく生み出されるその作品は、当時つか作品に熱狂した世代からも大きな支持を集めている。
名前の由来は、北区つかこうへい劇団時代のチーム名「プロジェクト9」をひっくり返して、9PROJECT(ナイン プロジェクト)。つかこうへいという存在にがむしゃらに立ち向かい、作品に没頭していた、その初心を忘れることなく活動していきたい、という志を込めて命名された。
モットーは、やりたいことをとことんやる。自分たちが今やりたいこと、挑戦したいことを3人で徹底して話し合い、純粋に芝居に向き合っていく…。それが 9PROJECT です。
公演概要
『象』
公演期間:2024年5月16日 (木) ~2024年5月19日 (日)
会場:上野ストアハウス(東京都台東区北上野1-6-11NORDビルB1)
■出演者
小川智之・井上裕朗・高野愛・浦島三太朗・璃音
■スタッフ
作=別役実
演出=渡辺和徳
舞台監督=久保田智也
照明=丸山武彦
音響=内藤勝博
宣伝写真=為広麻里
制作助手=岩崎琴子
■公演スケジュール
5月16日(木)19:00
5月17日(金)19:00
5月18日(土)13:00/18:00
5月19日(日)13:00
受付開始=開演1時間前、開場=開演30分前
※上演時間:約2時間
■チケット料金
平日一般:3,500円(★平日割)
土日一般:3,800円
学生:2,500円
(全席自由・税込)
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