2024年サッポロビール事業方針

ビールに対する「憧れ」を創出、日本のビール市場を活性化

サッポロホールディングス

2024年1月10日 14時00分

サッポロホールディングス（株）のグループ企業であるサッポロビール（株）は経営ビジョンである「誰かの、いちばん星であれ」のもと、未来のビール市場をカイタクし、市場の活性化に貢献していきます。

1．2023年の振り返り

新型コロナウィルスの5類感染症移行に伴う業務用酒類市場の回復や、酒税税率改正を背景に、ビールの需要が高まった1年でした。

RTD（注1）は、新ジャンル（注2）からのお客様の流入や食中酒としての需要が高まり、食事と一緒に楽しめる甘くない無糖系商品を中心に伸長しました。

当社は、ビールの魅力化促進と新市場創造を方針に掲げ、ビール売上は前年比109％、RTD売上は116％となりました。

ビールカテゴリーでは、「サッポロ生ビール黒ラベル」が缶・びん・樽それぞれで前年の年間売上を超える伸長となりました。また、10月に発売した新商品「サッポロ生ビールナナマル」は新市場創造により、オフ・ゼロ系ビール市場の活性化に貢献しました。

RTDカテゴリーでは主要ブランドである「サッポロ男梅サワー」「サッポロ濃いめのレモンサワー」と新商品「サッポロニッポンのシン・レモンサワー」「サッポロクラフトスパイスソーダ」が好調に推移し、カテゴリー全体で３年連続の前年超えを達成し、サッポロ史上過去最高売上を更新中です。（注3）

（注1）RTD：Ready to Drink の略。栓を開けてそのまま飲める低アルコール飲料。（ノンアルコールも含む）
（注2）2023年10月の酒税改正において「発泡酒②」へと品目表記変更されたものを指す。
（注3）https://www.sapporobeer.jp/news_release/0000016350/

2. 2024年の事業方針

コロナ禍を経てお客様の消費意欲は高まる一方、物価高騰を背景に、お客様に価値を感じていただくハードルはこれまでよりも高くなっています。定番回帰の傾向はあり、安心感・信頼感はお客様に商品を選択していただくうえで引き続き重要ですが、そこに新たなアクションも加えることがお客様の心を動かすポイントになってきています。また、価値観の多様化が進み、お客様の「お酒」との関り方も変化し続けています。

当社は独自の歴史や物語を有する多様なビールブランドと、黒ラベルブランドで培った個性を磨くマーケティングを強みに、未来のビール市場をカイタクする「個性かがやく酒類ブランドカンパニー」を目指します。

（1）ブランド姿勢の表現と心を動かす体験を通じた、ビールへの「憧れ」創出

独自のアプローチでビールに対する「憧れ」を創出し、これまでビールに関心が無かった方々の興味・関心を惹き立てることで、日本のビール市場活性化に貢献します。

■黒ラベルブランド

クオリティアップした新しい黒ラベル（注4）をお楽しみいただくリアル体験イベント「THE PERFECT 黒ラベル EXPERIENCE 2024」を2024年3月から全国11都市で開催します。また、飲食店様における提供品質向上を目的とした施策も展開し、お客様の心を動かす感動体験の拡大を図るなど、熱狂的なファン化の促進と、若年層を中心としたビール無関心層へのアプローチに取り組みます。

（注4）https://www.sapporobeer.jp/news_release/0000016368/

■ヱビスブランド

ブランド姿勢を表現するため、「たのしんでるから、世界は変えられる。」をテーマに、ブランドアンバサダーに俳優の山田裕貴さんを迎えコミュニケーションを刷新するとともに、4月にはブランド体験拠点となる「YEBISU BREWERY TOKYO（ヱビスブルワリートウキョウ）」を開業します。また、「CREATIVE BREW」の新商品「ヱビスシトラスブラン」発売など、130 年を超える歴史を持つヱビスだからこそできる挑戦を通じてビールへの「憧れ」を創出します。

その他「サッポロラガービール」「サッポロ　クラシック」「サッポロ SORACHI1984」「サッポロナナマル」といった個性豊かなビールブランドにもより一層の磨きをかけ、さらなる成長を目指します。

（2）新しい「お酒」の選択肢提供による新市場創造

お客様の「お酒」との関わり方、楽しみ方が多様化していることを背景に、新しい「お酒」の魅力をカイタクします。中長期的な成長カテゴリーであるRTDカテゴリーにおいては、既存ブランドの強化と、アルコールの有無にとらわれない未来の新しい「お酒」を積極的に提案します。「新・定番食中酒」をテーマにした、新商品「サッポロ濃い搾りレモンサワーノンアルコール」の発売を通じて、さらなる市場活性化を図ります。

リーズナブル価値訴求のカテゴリーでは「サッポロ GOLD STAR」をリニューアルし、品質を向上させます。

サッポログループでは、サステナビリティ重点課題に対する取り組みを推進しています。当社においても、再生可能エネルギーの積極的な活用や、共同輸送やモーダルシフト、物流拠点の再編といったロジスティクス改革、多様な人財が活躍できる環境づくりなど、事業活動を通じて人々と地域社会のWell-beingに貢献します。

＜2023年実績および 2024年計画＞（注）2023年実績およびそれに基づく前年比はすべて速報値。