マイナビ「【20~60代就業者に聞いた】ワーキングケアラーの実態に関する調査」を発表
20~60代就業者の6.5%がワーキングケアラー、60代が最多。ワーキングケアラーほど孤独を感じている傾向。企業に求めるのは賃上げ以外にも「福利厚生の充実」「有給取得」など

株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:粟井俊介)は、20~60代の就業者を対象に実施した「ワーキングケアラー※1の実態に関する調査」の結果を発表しました。
※1家族や親族の介護・看護をしながら仕事をしている人を指す
【TOPICS】
◆20~60代の就業者のうち、働きながら介護を行う“ワーキングケアラー"の割合は6.5%、6
0代が8.3%で最多【図1】
◆介護実施者は非介護実施者と比べて私生活における孤独を感じている傾向。孤独の理由は「金銭面での不安」や「相談できる人がいないこと」など【図2、3】
◆介護実施者が企業に求める取り組みは「ベース賃金のアップ」が最多。「福利厚生の充実」「有給休暇の取りやすい雰囲気づくり」なども上位【図4】
◆介護実施者の約半数が「昇進したい」、非介護実施者と比べて13.4pt高い。理由は「給与を上げるため」以外にも、より大きな役割への挑戦や理想のキャリア実現のためなど【図5、6】
◆20~60代の就業者のうち、働きながら介護を行う“ワーキングケアラー"の割合は6.5%、6
0代が8.3%で最多
20~60代の就業者に介護の実施状況を聞いたところ、「自身が介護を行っている(自分がすべて行っている+自分と家族で等しく行っている)」、いわゆるワーキングケアラーの割合は6.5%だった。年代別に見ると、「60代(8.3%)」が最も高く、次いで「20代(7.5%)」だった。【図1】
【図1】

◆介護実施者は非介護実施者と比べて私生活における孤独を感じている傾向。孤独の理由は「金銭面での不安」や「相談できる人がいないこと」など
介護実施者(ワーキングケアラー)と非介護実施者を比較すると、私生活において「孤独や孤立を感じている」割合は介護実施者は35.2%と、非介護実施者(21.9%)を13.3pt上回った。孤独・孤立を感じる理由を見ると、「金銭面での不安があるため(30.3%)」が最も高く、「生きがいを感じられないため(26.2%)」、「相談できる人がいないため(24.9%)」と続いた。介護実施者の孤独の背景には、「金銭面での不安」をはじめ、「相談できる人がいないこと」や「生きがいを感じられないこと」など、複合的な要因が関係している様子がうかがえる。【図2、3】
【図2】

◆介護実施者が企業に求める取り組みは「ベース賃金のアップ」が最多。「福利厚生の充実」「有給休暇の取りやすい雰囲気づくり」なども上
介護実施者(ワーキングケアラー)に、会社・企業に求める取り組み・支援について聞いたところ、「ベース賃金のアップ(26.4%)」が最多で、「福利厚生の充実(23.6%)」「有給休暇の取りやすい雰囲気づくり(22.1%)」と続いた。【図4】
【図4】

◆介護実施者の約半数が「昇進したい」、非介護実施者と比べて13.4pt高い。理由は「給与を上げるため」以外にも、より大きな役割への挑戦や理想のキャリア実現のためなど
介護実施者(ワーキングケアラー)に昇進意向を聞いたところ、「昇進したい(昇進したい+どちらかといえば昇進したい)」割合は48.8%となり、非介護実施者(36.0%)と比べて12.8pt高い結果となった。昇進したい理由は、「給与を上げるため(58.7%)」が最も高かったものの、非介護実施者(73.4%)と比べると低い傾向がみられた。一方で、「責任の大きな仕事にチャレンジしたい(33.4%)」は非介護実施者(13.3%)と比べて20.1pt高く、「家族に言われているため(19.2pt差)」や「自分の能力を活かすため(12.5pt差)」も、非介護実施者と比べて高い傾向がみられた。この結果から、介護実施者は企業に対して経済面や両立支援を求める一方で、昇進については単なる収入増加だけでなく、より大きな役割への挑戦や理想のキャリア実現といった内発的な動機に基づく志向も有している可能性が示唆される。【図5、6】
【図5】

【図6】

【調査担当員コメント】

厚生労働省によると、2025年の合計特殊出生率は1.14※2と過去最低を更新しました。さらに、2070年には約4人に1人が75歳以上になると推計されており、介護負担の増大は今後さらに重要な社会課題になると考えられます。
本調査では、就業者の6.5%が介護を担っており、年代別では60代と20代で割合が高い傾向にありました。また、ワーキングケアラーは私生活において孤独や孤立を感じやすく、金銭面や生きがいに関する課題を抱える傾向がありました。一方で、仕事面では昇進意欲が相対的に高く、収入増加だけでなく、キャリア形成や役割拡大を目指す姿勢もうかがえます。企業にとって、こうした意欲ある人材が介護負担によって離職やキャリア停滞に至ることは大きな損失となり得ます。ベース賃金のアップや福利厚生の充実に加え、介護と仕事を両立できる環境整備など、一人ひとりの状況に配慮した取り組みが求められるのではないでしょうか。
マイナビキャリアリサーチLab研究員 嘉嶋 麻友美
【調査概要】
「【20~60代就業者に聞いた】ワーキングケアラーの実態に関する調査」
調査期間:2026年4月8日(水)~ 2026年4月20日(月)
調査対象 20~60代の就業者 ※自身が被介護者である人を除く
調査方法 外部パネルによるインターネット調査
有効回答数 7,930名
※「就業状態」は、2026年3月時点のものを用いている
※性×年齢×就業状態×従業上の地位・雇用形態・エリア(「北海道・東北」「北関東・甲信」「南関東」「東海・北陸」「近畿」「中国・四国」「九州・沖縄」の7エリア)の構成が母集団を反映するように、総務省統計局『労働力調査 2025年(令和7年)平均』を基にウェイトバックを行っている
※調査結果は、端数四捨五入の関係で合計が100%にならない場合がある
<調査URL>
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