『失われた貌』(櫻田智也)なんと4冠! 名物書店員が選ぶ「第14回山中賞」を受賞!
TSUTAYA中万々店(高知県高知市)の書店員・山中由貴さんが選ぶオリジナル文学賞。年末のミステリランキング3冠に加え、新たな栄冠を獲得しました
「伏線回収が気持ちいい」「すべての登場人物が立っている」「これぞミステリを読む喜び!」などなど、発売直後から話題沸騰で、昨年末にはミステリランキングで3冠を獲得した櫻田智也さんの『失われた貌』(新潮社刊)。
そしてこのたび、TSUTAYA中万々店(高知県高知市)の書店員・山中由貴さんが選ぶ文学賞「第14回山中賞」を受賞しました。

■山中賞とは
TSUTAYA中万々店の書店員・山中由貴さんが、ご自身が読んだ小説の中から「みんなに読んでほしい、最高に面白いと思った作品」を独断と偏見で選び、表彰するオリジナルの文学賞。芥川賞・直木賞の発表にあわせて、半年に一度発表されます。
私が「こーゆーのが好きなんだよおおぉぉぉ!!!」とみんなに触れまわりたい作品に贈る賞、それが山中賞です!(山中さんXより)
2019年に第1回受賞作・横山秀夫『ノースライト』(新潮社)の発表を皮切りに、今回で14回目。これまでに川上未映子『黄色い家』(中央公論新社)、金子玲介『死んだ山田と教室』(講談社)、ソン・ウォンピョン『アーモンド』(祥伝社)などが受賞しています。
山中由貴さん
TSUTAYA 中万々店に勤務する本好き書店員。「山中賞」をはじめ、手作り新聞の制作などを通じて店舗と本の魅力発信に努めている。
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TSUTAYA 中万々店(高知県高知市)
四国最大級の売場と高知県下最大級の本の品揃えを誇る、大人がゆったり楽しめる居心地良い雰囲気の書店。
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Instagram ▶ https://www.instagram.com/tsutaya_mama/
■第14回受賞作『失われた貌』山中さん選評
第14回山中賞は櫻田智也さんの『失われた貌』です!
こんなにもすべてが一分の隙もなく、最後に美しく閉じるミステリーある…?と読み終えて放心しました。
身元が特定されないように損壊された遺体が発見され捜査に当たる刑事、日野と部下の入江。そして生活安全課にいる日野の同期、羽幌。羽幌の元には、身元不明の遺体が自分の父親ではないかと小学生男子、隼斗が訪ねてきて…(この隼斗がめちゃくちゃいい子なんです…!)。
遺体の身元は別の事件によって早々に明らかになるものの容疑者は絞り込めず、日野たちは地道な捜査をつづけます。ちょっとくたびれた日野と元気いっぱいの入江ちゃん(そう呼ばせてほしい)ふたりのくすっとさせられるやりとりもたのしく、地味なのになぜかぐいぐい読めます!
知らないうちに散りばめられた伏線が終盤になって怒涛の伏線回収ラッシュに発展していく構成も圧巻なのですが、なによりも人物描写が光っていて、素晴らしすぎて泣けます…。
犯罪によって人生を歪めてしまった者、秘密を抱えて生きていこうとする人々、その罪と秘密を暴く刑事たちの葛藤と矜持に胸をどんと突かれました。
私個人としては、2025年この本と出会えたことが、なんの誇張もなく大きな力になりました。読後すぐ、この本は絶対に売れる、いや絶対に売ってやる、自分の手でこの本を売りたい、と強く強く思いました。そんな確信が持てる本と出会えることはそう頻繁にはありません。ほんとうに書店員としてしあわせです。
元気がなかった私をすっかり燃え上がらせてしまったこの小説に、山中賞を贈ります。

■日本エンタメ界を代表する作家も絶賛! 推薦コメントを紹介します
伊坂幸太郎、【うっとり】
ミステリーが好きで良かったなあ、本当に良かったなあ、と思わずにはいられない。
主人公の日野は非情な私立探偵のようだ。彼の葛藤を勝手に想像し、しばらくそのことばかり考えていた。
恩田陸、【舌を巻く】
捜査と謎解きのハイブリッド。
すべてのピースがひとつに収まるのが驚異的。
米澤穂信、【ガッツポーズ】
成熟した小説が大胆な真相に至る――。
こういうミステリを待っていた。ついに、来てくれた。
■内容紹介
事件に大きいも小さいもない。そしてすべてはつながっている。
刑事にできるのは、事実を見つけ、真実に向き合わせること、それだけだ。
山奥で、顔を潰され、歯を抜かれ、手首から先を切り落とされた死体が発見された。不審者の目撃情報があるにもかかわらず、警察の対応が不十分だという投書がなされた直後、上層部がピリピリしている最中の出来事だった。
事件報道後、生活安全課に一人の小学生が訪れ、死体は「自分のお父さんかもしれない」と言う。彼の父親は十年前に行方不明となり、失踪宣告を受けていた。
無関係に見えた出来事が絡み合い、現在と過去を飲み込んで、事件は思いがけない方向へ膨らみ始める。

■著者紹介:櫻田智也(さくらだ・ともや)
1977年生まれ。北海道出身。2013年、昆虫好きの青年・魞沢泉を主人公とした「サーチライトと誘蛾灯」で第10回ミステリーズ!新人賞を受賞しデビュー。2017年に、受賞作を表題作とした連作短編集が刊行された。2021年には、魞沢泉シリーズの2冊目『蟬かえる』で、第74回日本推理作家協会賞と第21回本格ミステリ大賞をW受賞。他著に、『六色の蛹』(いずれも、東京創元社刊)がある。
本書は、初の長編となる。

■書籍データ
【タイトル】失われた貌
【著者名】櫻田智也
【発売日】2025年8月20日
【造本】四六版三方断ちカバー
【定価】1,980円(税込)
【ISBN】978-4-10-356411-9
【URL】https://www.shinchosha.co.jp/book/356411/

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