アスリートと作家が過ごしたカンボジアでの72時間の記録が迫る、吉田正尚の本質『決断ーカンボジア72時間ー』2025年12月19日(金)全国の書店・ネット書店で発売

WBCで日本を世界一に導き、メジャーリーグ挑戦初年度から首位打者争いに食い込む活躍を見せたボストン・レッドソックスの吉田正尚。その2023年シーズン終了後、彼が選んだ渡航先は意外にもカンボジアでした。その理由は「これまで支援してきた施設を自分の目で確かめたかったから」。小学生のころに見たドキュメンタリー『世界がもし100人の村だったら』でストリートチルドレンの現実に衝撃を受け、プロ入り3年目から継続してきたチャリティ活動。その原点を確かめる旅でした。
本書『決断ーカンボジア72時間ー』では、人気ノンフィクションライター長谷川晶一が、吉田選手と共に過ごしたカンボジアでの3日間を克明に描写。
「なぜ人のために動くのか」「彼を突き動かすエネルギーは?」「強靭な精神力の源はどこにあるのか」「選手として何を目指すのか」――人気ノンフィクションライター長谷川晶一が数々の問いを解き明かす。恩師や学生時代の仲間、オリックス時代の仲間など徹底した周辺取材をもとに本当の「吉田正尚」像を初めて描き出す渾身のスポーツノンフィクション。アスリートの決断と人間力に迫ります。





野球の一番の魅力は、やっぱりホームランだと思います。だからここそ、“ホームラン1本につき”という形で支援することにしました。
チャリティをやるなら野球とちゃんと繋げて自分のモチベーションにもしたかったんです。(第四章より)
どんなことでも自分の目で見て、実際に触れ合うことが大事だと思うんです。
野球の現場でもカンボジアでも、そこで感じる空気や笑顔には特別な力がありますし、そういう瞬間をこれからも大切にしたいですね。(中略)僕にとっては短い時間でも、子どもたちの記憶にはずっと残るかもしれないですから。(第六章より)
応援してくださる方の存在も同じで、どんなときでも背中を押してくれる。だからこそ、自分も誰かの希望や勇気に繋がるような行動をしたいし、それはきっと自分にも返ってくるものだと信じています。(第八章より)
あの日、あのとき、カンボジアで過ごした「72時間」の思い出。僕は決して忘れることはないだろう。(あとがきより)
書誌情報
【書名】決断ーカンボジア72時間ー
【著者】吉田正尚、長谷川晶一
【定価】 1,980円(税込)
【発売日】2025年12月19日(金)
【判型/ページ数】 四六判/296ページ
【ISBN】 978-4-07-456800-0
【発行】主婦の友社
Amazon https://www.amazon.co.jp/dp/4074568004/
楽天BOOKS https://books.rakuten.co.jp/rb/18413635/
★電子書籍も同時発売
目次
はじめに 僕が、カンボジア行きを決めた理由
プロローグ ベトナム航空・VN301便
・徹夜明けで、早朝の成田空港へ
・そして、カンボジアへ
第一章 カンボジア行きが決まるまで
・突然決まったカンボジア取材
・NPO法人BLFができるまで
・BLFと吉田正尚の幸福な出会い
・国際協力NGO・国境なき子どもたち
・「15歳の壁」を打破すべく
・支援先はカンボジア、フィリピン、バングラディシュに
・クラウドファンディングで多くのファンを巻き込む
第二章 12月19日、夜
―アンコールパールホテルにて
・長い一日の終わりに
・常に冷静沈着な夫、興奮と感動を隠さない夫人
・どんなときでも、決して感情がブレない男
・「僕の本質は結果ではなく、過程の積み重ね」
・「常に“上には上がいる”という感覚を持っていた」
・ゆり香夫人の決断
・「夫は、相手の立場になって考えることはしない」
・「若者の家」に向け、5時間のロングドライブ
第三章 大阪
―オリックス・バファローズ時代
・徹底したエゴイズムを貫き通す
・バファローズナインから見た吉田正尚
・先輩に送迎を頼んで、後部座席で熟睡する後輩
・後輩・西川龍馬から見た吉田正尚
・「このままではプロには行けない」
・「壁がない人なんです、正尚さんは」
・ラオウ・杉本裕太郎の述懐
・杉本が語る「吉田正尚マイペース伝説」
・吉田の持つ「強さ」の理由
第四章 12月20日、朝
―「若者の家」へ
・カンボジアの田舎道を進みながら……
・『世界がもし100人の村だったら』
・フィリピンのゴミ山で暮らす12歳の少女・マニカ
・「勉強したい……」とマニカは言った
・「すべてのときが止まる」―野球の華、ホームランの魅力
・子どもたちからのメッセージが励みに
・今もなおカンボジアに残る「悲しい記憶」
第五章 福井
―メジャーリーガーの原点
・野球に夢中だった小学生時代
・「フルスイング」ではなく、「強いスイング」を
・人生を変えた鯖江ボーイズ入団
・「ホームランを狙え」という特別指導
・子どもらしくない子ども
・「華のある男」が選んだのは敦賀気比高校
・高校でも入学直後から突出した存在に
・高校2年秋、初めての挫折
・「このままではプロでやっていくことはできない」
・生涯の親友との出会い
第六章 12月20日、昼
―「若者の家」にて
・「若者の家」で心温まるセレモニー
・ポル・ポト派による3年8カ月の空白期間を経て……
・「若者の家」の卒業生たちとの交流
・確実に芽生えていた幸福の循環、善意の循環
・「若者の家」で取り組んでいること
・子どもたちとの垣根が取っ払われた瞬間
・貧困家庭で見たカンボジアの現実
・「カンボジアに来てよかった、本当によかった」と吉田は言った
第七章 ボストン
―新天地で訪れた「変化」
・ついに実現した夢の大舞台
・「マッサージセラピスト」という仕事
・「聞く能力」こそが、アメリカに適応する最大の武器
・アメリカ生活を支える通訳の存在
・常に身近で接する通訳が語る「アメリカの吉田」
・友人、恩師から見た「吉田の変化」
・ゆり香夫人から見た夫の変化
第八章 12月21日、夜明け前
―アンコール・ワットにて
・早朝のアンコール・ワットへ
・「若者の家」OB・ロウさんとの出会い
・人生は瞬時の判断、瞬時の決断の連続
・「育ちのいい宇宙人」とともに、これからも
・「オレは≪吉田正尚≫の人生を生きたい」
・楽しいことばかりで、人生は楽しいのか?
・新しい一日の始まりに
エピローグ 旅の終わりに
・「カンボジアの自慢はカンボジア人です」
・そして、日本へ
おわりに あれから2年、そして今でも……
著者プロフィール
吉田 正尚(よしだ まさたか)
1993年福井県生まれ。6歳から野球を始め、敦賀気比高校では甲子園に2度出場。青山学院大学を経て2015年ドラフト1位で指名され、オリックス・バファローズに入団。2年連続首位打者(2020,21年)、5年連続ベストナイン(2018?22年)、2022年には球団として26年ぶりの日本一に。その後ポスティングシステムを利用しMLBボストン・レッドソックスへ移籍。日本代表として出場した国際大会は、2019年WBSCプレミア12、2021年東京オリンピック、2023年WBCで、いずれも世界一。とりわけWBCでは大会新記録の13打点の活躍でオールWBCチーム(ベストナイン)に選出された。卓越したバットコントロールとパワフルなスイングが持ち味の日本を代表する強打者。鍛え上げた筋肉質な体から「マッチョマン」の愛称でも親しまれている。2022年にはプロ野球界で社会貢献に尽力した選手を表彰する「ゴールデン・スピリット賞」を受賞。その際に授与された副賞100万円も「国境なき子どもたち」に寄付している。
長谷川 晶一(はせがわ しょういち)
1970年東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、出版社勤務を経て2003年にノンフィクションライターとして独立。以後、主にスポーツ(特にプロ野球)やサブカルチャーをテーマに数多くの著作を刊行。2005年から12球団全てのファンクラブに入り続ける「12球団ファンクラブ評論家(R)」としても知られる。近著に『正しすぎた人 広岡達朗がスワローズで見た夢』(文藝春秋)『神宮球場100年物語』朝日新聞出版)『道を拓く 元プロ野球選手の転職』(扶桑社)『海を渡る サムライたちの球跡』(扶桑社)『プロ野球アウトロー列伝 異端の男たち』(大洋図書)など
本件に関するお問い合わせ先
[主婦の友社広報窓口]
株式会社C-パブリッシング サービス 広報宣伝部
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