青谷高校にて、高校生がウニ等の藻場の食材を使った調理実習を実施!
2024年9月11日【鳥取県立青谷高等学校】
この取り組みは、現在、鳥取県沿岸全域で問題となっているムラサキウニによる食害を主な要因とする藻場衰退を切り口に、海の問題について学び、体験し、考えていくもので、次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環として行っています。
公式サイト http://tottori-bluecarbon.jp/
イベント概要
・開催概要:ウニを通じて藻場の大切さを実感する調理実習
・日程:2024年9月11日(水)
・開催場所:鳥取県鳥取市青谷町 鳥取県立青谷高等学校
・参加人数:2年生12名及び教職員2名
「磯のめぐみパスタ」の調理
今、鳥取の海ではムラサキウニが大量に発生し、海藻を食べつくすという問題が起きています。海藻が生い茂る場所「藻場(もば)」は魚のすみかであり、二酸化炭素の吸収源でもある、海にとって大切な存在です。
鳥取ブルーカーボンプロジェクト「豊かな海の再生を目指して」実行委員会(公益財団法人鳥取県栽培漁業協会)では、令和4年度より青谷高校において行われている学習カリキュラム「青谷学」で「鳥取県の漁業」の課題に取り組む2,3年生を対象に、「ウニに触れ、ウニを学び、海について考える」ウニ学習プログラムを行うとともに、「青谷学」において高校生自身が自発的に取り組むウニ学習を支援してきました。
今回は2年生が6月から勉強会にてウニのことを学び、現地学習で実際の漁業の現場を視察し、ウニをはじめとする藻場の生き物や大切さを身をもって体験してきたことを踏まえ、ウニ等の藻場のめぐみを実際に食べて感じてもらうための調理実習を実施しました。
事前にどんな料理を作るか作戦会議を行い、藻場の生き物であるウニ・サザエ・ワカメをふんだんに使った「磯のめぐみパスタ」を作ることに決定しました。
ウニは古田事務局長が実際に海で駆除し塩漬けしたものを使用し、サザエ・ワカメも鳥取県内で採れたものを用意しました。まずは、サザエのさばき方のレクチャーからです。古田事務局長がスプーンの柄を使ってサザエの身を殻から取り出し、サザエの口の場所、可食部を示しながら丁寧に捌いていきます。生徒たちは熱心に手本を見ながら捌き方を確認し、次に彼ら自身が捌いてみることに。ほとんどの生徒が初めてサザエを捌くとのことで、蓋のすき間からスプーンの柄を入れるのにとても苦労しながらも、古田事務局長の指導のもと少しずつ捌いていきました。サザエの生殖腺は雌雄で色が違うこと等、実際に目で見ながら気が付いたことを古田事務局長に質問することで疑問が解消できた様子でした。
その後、その他の具材を切り、パスタを茹でて手際よく調理を進めていきます。料理の盛り付け後にウニを盛り付け、乾燥したワカメを細かく砕いてふりかけ、ペペロンチーノ風「磯のめぐみパスタ」が完成しました。
生徒たちの感想と今後の取り運び
完成したパスタはサザエ・ウニ・ワカメの風味がしっかり乗っており、生徒や試食した先生たちからも大変美味しいと好評を得られました。また実際に駆除されたウニを食べることで、生徒たちの本プログラムに対する理解や関心がさらに深まった様子でした。今後は実際に2年生が海に行き、ウニの大量発生の現状とウニの駆除体験を実施する予定です。
<団体概要>
団体名称:鳥取ブルーカーボンプロジェクト「豊かな海の再生を目指して」実行委員会
(公益財団法人 鳥取県栽培漁業協会)
URL:http://tottori-bluecarbon.jp/
活動内容:鳥取県漁業協同組合、鳥取県、農林中央金庫らが官民一体となり、藻場の衰退の要因となっているムラサキウニの商品化をモデルケースとした海の豊かさの啓発等により、地域と共に鳥取の豊かな海を取り戻すことを目的に活動。
日本財団「海と日本プロジェクト」
さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、時に心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。
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