高校の通信制課程 その現状と卒業生の進路変化 高校生の約10人に1人(※)が通信制課程の生徒に
生徒数は29万人、10年前と比べて60.8%増
株式会社リクルート(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:北村 吉弘)が運営する『リクルート進学総研』(所長:小林 浩)では、文部科学省「学校基本調査」を基に、全国の18歳人口や進学率、残留率の推移を経年でまとめています。
このたび、2024年に公表された「令和6年度学校基本調査(確定値)」を基に昨今注目されている通信制課程に通う高校生について分析しましたので一部ご報告致します。
■リポート解説
POINT1 通学制課程が減少するなか、通信制生徒数は10年で約1.6倍(58.8%増)学校数も増加
高校生全体の人口は10年前の2015年度は3,34,807人、2024年度では2,923,142人と、この10年で12.3%減少しています。一方で通信制課程に通う高校生の人数は2015年度では180,393人だったものが2024年度では290,087人と約1.6倍(60.8%増)になりました。今や高校生の10人に1人※が通信制課程の生徒になっています。
また通信制課程を設置する高校の数も年々増加しており、2014年では231校でしたが2024年では303校と72校増加。全日制・定時制といった通学制課程の高校が4,939校から4,791校と148校減少しているなかで、通信制課程を設置する高校は増加しています。
POINT2 卒業後の進路は、大学進学者が増加
通信制課程に通う高校生の卒業後の進路は2015年度では、多いものから順に専門学校、就職、大学でした。しかしこの10年で大学進学者は6,974人から17,917人と約2.6倍に、大学進学率を見ると13.5%から21.2%と7.7ポイント増加しました。大学進学者が専門学校進学者に迫る勢いで増加を続けています。
POINT3 通信制大学への進学者も増加
大学進学者の増加に伴って、通信制大学への進学者も増加しています。
通信制課程卒業生の大学進学先は、通学課程が大半ではありますが、通信制課程の卒業者が大学、短大の通信教育部に進学する割合は2015年度の0.6%から2024年度では3.0%と増加。332人→2,567人と人数を伸ばしています。
2025年には、ZEN大学、東京経営大学など通信制大学の開校があり、また、大学、短大の通信教育部も増えてきています。通信制課程は高校・大学共に門戸が広がってきており、今後の動向が注目されます。

リクルート 進学総研所長
カレッジマネジメント編集長
小林 浩
※全日制、定時制課程の高校生数と、通信制課程の高校生数を合算し高校生全体として計算
詳細は下記リンクよりPDFをご覧ください
https://www.recruit.co.jp/newsroom/pressrelease/assets/20250325_study_01.pdf
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