『日本国語大辞典 第三版』新編集委員が決定! 3月21日(金)には日国シンポジウムも開催!

株式会社小学館

小学館110周年にあたる2032年に向け改訂スタートを発表した『日本国語大辞典 第三版』、編集委員を決定しました。

2024年7月に発表した金水敏編集委員、近藤泰弘編集委員に加え、新たに編集委員4名が決まりました。さらに、2025年3月21日(金)18時より、日本出版クラブビル(東京・神保町【https://shuppan-club.jp】)にて「2025 日国 春の辞典シンポジウム」を開催。「デジタルと辞書」「小型辞典と大型辞典」をテーマに豪華ゲストによる座談会をおこないます。新編集委員4名の紹介も予定しております。

『日本国語大辞典 第三版』特設ウェブサイト

 http://shogakukan.co.jp/pr/nikkoku3/

『日本国語大辞典 第三版』新編集委員コメント

長い歴史の中の移ろい来たった日本語の姿を捉える

文献資料で千数百年間の変化がたどれる日本語の歴史は、他言語の歴史に比べても興味深い特徴を持っています。これは、中国語や西洋語から多大な影響を受け続けてきたことや、文字・表記が多様であることなどによるものです。また、現代社会の変化の激しさは、日本語の変化の速度を増しているように思われます。長い歴史の中の、千年単位また百年単位のどの期間に照準を合わせても、移ろい来たった日本語の姿を捉えることができる、『日本国語大辞典 第三版』を目指します。

田中牧郎(たなか・まきろう)……1962年島根県生。明治大学教授。博士(学術)。専門は語彙論、日本語史。国立国語研究所在職中に、日本語コーパスの構築や、外来語や専門用語の言い換えのプロジェクトに従事した。現在は、コーパスを用いた日本語史の研究や、言語問題や国語教育に応用するための語彙研究を行っている。

方言を含む多様な日本語の総体

方言を含む多様な日本語の総体を「国語」として描き出す。これは、『日本国語大辞典』の大きな特徴であろう。方言が多様であることは、日本語が地域ごとに複線的な変遷を遂げてきたことの証であり、古語・現代語・方言をつなぐこの辞典の記述は、ことばの来歴を時間的・空間的に位置づけるものとなっている。方言の多様性が失われつつある現在、その記録は喫緊の課題となっているが、『日本国語大辞典』が、「今」「私」が「ここ」にいることの座標軸を与えてくれる辞典であり続けるように、第三版の編集に心して取り組みたい。

日高水穂(ひだか・みずほ)……1968年山口県生。関西大学教授。博士(文学)。日本語学会理事。専門は現代日本語研究、方言学、社会言語学。方言文法研究会を組織し、日本語族諸方言の文法の全体像を把握するための共同研究プロジェクトに取り組む。

日本語とともに生きる全ての人々に

日本人の中で『日本国語大辞典』(通称ニッコク)の存在を知る人の割合は、果たしてどのくらいだろうか。日本語学や日本文学を学ぶ大学生ならば当然知っているだろうが、それ以外を専門とする大学生は? 高校生、中学生はどうだろうか? また今や日本語は、日本人だけのものではない。世界中に、日本語を学び、日本の様々なコンテンツを楽しむ人々がいる。日本語に触れ、日本語を使い、楽しみ、学び、日本語とともに生きる全ての人々に対し、大きな責任を持つ『日本国語大辞典 第三版』を、多くの方々とともに作り上げていきたい。

前田直子(まえだ・なおこ)……1964年静岡県生。学習院大学教授。博士(文学)。日本語文法学会会長、日本語学会理事。専門は現代日本語の文法研究、および日本語教育のための文法研究。

いにしえから現代に至るまでの日本語の確かな台帳

第二版が刊行されたとき、語誌部会のメンバーの方々と「もし第三版が編纂されることになったら」と夢を語り合ったことがつい昨日のことのように思い出される。あれから四半世紀が過ぎ、今まさにそれが現実のものとなる。第二版の刊行当時にはまだなかった編纂技術、新たな研究手法に基づく知見の数々、そして、当時は知られていなかったり、使用できなかったりした多くの文献資料。第三版ではこのような新技術、新知見、新資料を総動員し、いにしえから現代に至るまでの日本語のより確かな台帳作りを目指し、次世代へと継承したい。

山本真吾(やまもと・しんご)……1961年大阪府生。東京女子大学教授。博士(文学)。日本漢字学会会長、日本語学会理事。専門は日本語史。特に漢語漢文を軸とした日本語語彙史・文体史。『日本国語大辞典 第二版』の改訂にも関わる。

■■■「2025 日国 春の辞典シンポジウム」概要■■■

テーマ:辞典の未来 ~AI と DX と国語辞典~

     第1部「小型辞典と大型辞典」

     第2部「デジタル変革と国語辞典」

日 時:2025年3月21日(金)18時〜20時(開場 17時半)

会 場:日本出版クラブビル

    東京都千代田区神田神保町1-32

    https://shuppan-club.jp/access

    地下鉄神保町駅(東京メトロ半蔵門線、都営地下鉄新宿線・三田線)A5出口より徒歩2分

参加費:無料 ※事前申し込みが必要です。下記からお申し込みください。

    http://p.sgkm.jp/nikkoku_2025a

登壇者(敬称略):

柏野和佳子 『岩波国語辞典』編者

川添  愛     作家・言語学者

小林龍生    文字情報技術促進協議会会長

金水  敏   『日本国語大辞典 第三版』編集委員

近藤泰弘  『日本国語大辞典 第三版』編集委員

(司会)見坊行徳 『三省堂国語辞典から 消えたことば辞典』編著者

■書誌情報■

『日本国語大辞典 第三版』

2032年完成予定 小学館

辞書・事典検索サイト「JapanKnowledge」を通じてデジタル版を提供

特設ウェブサイト:

http://shogakukan.co.jp/pr/nikkoku3/

YouTube「『日本国語大辞典 第三版』改訂をスタートします」

https://youtu.be/WHs5fvAPj9A

今後も編集委員をはじめとした編集体制の強化構築をすすめ、改訂作業を進めていきます。新たな情報はプレスリリースや小学館辞書編集室のウェブサイト等でお知らせしていきます。

このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります

メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。

すべての画像


ダウンロード
プレスリリース素材

このプレスリリース内で使われている画像ファイルがダウンロードできます

会社概要

株式会社小学館

220フォロワー

RSS
URL
http://www.shogakukan.co.jp
業種
サービス業
本社所在地
東京都千代田区一ツ橋2-3-1
電話番号
03-3230-5375
代表者名
相賀信宏
上場
未上場
資本金
1億4700万円
設立
1922年08月