青谷小学校と青谷中学校で漁業者が蓄養したウニを使った給食が提供されました!
2024年12月6日(金) 【鳥取県鳥取市青谷町青谷】
鳥取ブルーカーボンプロジェクト「豊かな海の再生を目指して」実行委員会(公益財団法人鳥取県栽培漁業協会)では、海で起きている様々な問題を学ぶことで、一人ひとりに何ができるか考え、より多くの人に行動をおこしてもらえるよう海の魅力や問題を伝えることを目的として、令和4年度より小学生や高校生を対象に「ウニに触れ、ウニを学び、海について考える」授業プログラムを行っています。
なお、この取り組みは、現在、鳥取県沿岸全域で問題となっているムラサキウニによる食害を主な要因とする藻場衰退を切り口に、海の問題について学び、体験し、考えていくもので、次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。
公式サイト http://tottori-bluecarbon.jp/
イベント概要
・開催概要:漁業者が蓄養したウニを使った給食の提供
・日程:2024年12月6日(金)
・開催場所:鳥取市立青谷小学校(左下写真)、鳥取市立青谷中学校(右下写真)
・参加人数:小学生 全学年児童169名、中学生 全学年生徒75名
本日のメニューと藻場の関わりの説明
今年度は新たに中学生も対象として、このたび、鳥取市立青谷小学校(左下写真)および青谷中学校(右下写真)の全学年児童および生徒を対象として、漁業者が県内で蓄養したウニを使った「藻場の恵みご飯(ウニ・サザエの炊き込み)・アカモク汁(味噌汁)」の給食を提供することで、身近な海の抱える課題について広く考えていただく機会としました。
今、鳥取の海ではムラサキウニが大量に発生し、海藻を食い荒らすという問題が起きています。海藻が生い茂る場所「藻場(もば)」は魚のすみかであり、二酸化炭素の吸収源でもある、海にとって大切な存在です。青谷小学校では地元の海の問題などについての動画放映を行い(左下写真)、児童らは声をあげながら熱心に海の実際の状況について見入っていました。一方、青谷中学校では古田事務局長による本日のメニューの背景や藻場の関わりなど紹介がありました(右下写真)。古田事務局長による藻場の話は約20分と限られた時間の中で、青谷の海の状況や漁業者の取り組み等丁寧に説明が行われました。
青谷中学校での給食
青谷中学校では、黙食が徹底されており、はじめは、生徒から少し話し声も聞かれましたが、古田事務局長からの話に生徒も次第に耳を傾け、最後は聞き入っている様子がうかがえました。
青谷小学校での給食
青谷小学校でも、たくさんの笑顔とともに、初めてウニを食べたが美味しかった。ウニが苦手だったが、ご飯に入っていると食べられるなどの感想が寄せられました。
未来を担う学び
同様に今年度、泊小学校(湯梨浜町)でも蓄養ウニを使った学校給食を令和7年1月~3月に予定しており、生徒たちがムラサキウニを切り口にした環境学習について、より良い学びを得ることができるよう、今後も鳥取ブルーカーボンプロジェクト「豊かな海の再生を目指して」実行委員会として引き続きサポートを行ってまいります。
参加した児童・生徒からの声
・改めて青谷は海の近くにあることを実感した。地元の取り組みは広がってほしいし、もっと皆さんに青谷の海を知ってもらいたい。高校生や漁業者のおかげで給食が食べられている。
・食べたところ、磯の香りが広がりおいしかった。
・自分たちが行動しないと磯が減っていく。ボランティア活動など自分にできることを行いたい。
・藻場が復活し、青谷のウニやサザエなどをいろんな人に食べてもらいたい。
<団体概要>
団体名称:鳥取ブルーカーボンプロジェクト「豊かな海の再生を目指して」実行委員会
(公益財団法人鳥取県栽培漁業協会)
URL:http://tottori-bluecarbon.jp/
活動内容:公益財団法人鳥取県栽培漁業協会、鳥取県漁業協同組合、鳥取県、農林中央金庫らが官民一体となり、藻場の衰退の要因となっているムラサキウニの商品化をモデルケースとした海の豊かさの啓発等により、地域と共に鳥取の豊かな海を取り戻すことを目的に活動。
日本財団「海と日本プロジェクト」
さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、時に心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。
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