英語教育の開始は小学校入学前が約8割。YouTubeやアプリで気軽にスタート。<育児メディアHugKumが子どもの英語教育を調査>
株式会社小学館(東京都千代田区)の児童学習局が運営する育児メディア「HugKum」(はぐくむ/https://hugkum.sho.jp)は、子どもの英語教育に関するお悩みについて、3歳~小学生の子どもを持つ保護者502 人にアンケート調査を実施しました。英語学習へのお子さんの意欲や家庭での取り組み方、保護者が思う英語学習の意味など、英語学習の実態と意識について調査結果を発表します。
【調査概要】
調査期間 2025 年5 月14 日(水)~5 月27 日(火)
調査対象 全国/3歳~小学6年生までの子どもを持つHugKum WEB 会員(男女)
有効回答数502 件
子どもの英語学習は、低年齢からスタートする派が半数に

まずは、子どもの英語学習に関する実態からご紹介します。
(1) 学校や園以外で英語に触れている子は半数以上!
Q :お子さんは学校や園の授業以外で、英語に触れたり学んだりしていますか?

アニメやアプリなどで気軽に英語に触れられる今、半数以上のお子さんが園や学校以外で英語に触れたり学んだりしているという結果でした。
(2) 3歳以下で始める子が最多! 約8割が小学校入学前にスタート
Q :「はい」と答えた方にお聞きします。何歳から英語に触れたり学んだりしていますか?

英語に触れているご家庭では、3歳以下から始めるご家庭が最も多く、8割近くが就学前から英語に触れる機会を作っているようです。
(3) 4人に1人が英会話教室や学習塾へ。次いで多いのが、自宅での英語学習
Q:お子さんが英語に触れたり遊んだりしているものは何ですか? (複数回答可)

対面レッスンが最も多いものの、2位以降は自宅で行えるものがランクイン。教室に通っていなくても、生活の中で積極的に英語に触れさせたい、という保護者の想いが伝わってきます。
また、自宅で時間が取れない保護者からは、放課後に英語を学べる学童に入れているという回答も見られました。
(4)英語に触れる機会は週に1~2日が最多。週5日以上取り組む人は2割強
Q:学校の授業以外で、お子さんが英語に触れたり学んだりしている頻度について、当てはまるものを一つ選んでください

対面の教室利用が多い結果からか、英語に触れる機会は週に1~2日が最多という結果になりました。
「毎日」と答えた方は「インターナショナルスクールに通っている」「身近な大人が英語を話す環境にある」という方以外に、「自宅でアプリやドリルを使って自主的に取り組んでいる」「外国人が多い地域に住んでいるので、公園や学校でも英語を話す機会がある」というお子さんもいました。
(5)「英語が好き」は全体の5割強。「英語は嫌い」は1割強、苦手意識を持つ子の多くは10歳以上
Q:お子さんの英語の取り組み方について、当てはまるものをひとつ選んでください。

「好きで積極的にやる」「好きだけど取り組みにムラがある」と答えた方の理由
・タブレットの講座が楽しいから。 (5歳のママ)
・オンライン英会話で英語の曲を歌い、ゲームをして褒められるのが楽しかったようです。 (7歳のママ)
・先生やクラスのお友達との相性が良く、楽しく通えているのが1番だと思います。(10歳のママ)
・理解できるようになってからは楽しいようで自分から進んで勉強もするようになりました。(12歳のママ)
・映画を吹き替えではなく観たいらしいので。(10歳のママ)
未就学児は講座や教室に通うこと自体が楽しいと思っているお子さんがほとんど。楽しい時間を過ごしながら、無理なく積極的に学習しているようです。
一方、年齢が上がっていくほど、将来の夢や目的意識を持ち、ツールとして英語を学ぶお子さんが増える傾向に。
「嫌いだけどやっている」「嫌いでなかなかやらない」と答えた方の理由
・小さい頃から強制しすぎた。(11歳のママ)
・学校の英語の先生が嫌い。(10歳のママ)
・書くのが苦手で、罫線内にアルファベットをおさめられず、嫌になっている。(9歳のママ)
英語が嫌いと回答したお子さんの年齢は10歳以上に集中していました。
スペルが書けない、点数が取れないなど科目としての英語が嫌いになるお子さんも多いようです。
(6) 子どもと一緒に楽しみながら、英語を学び直す保護者も多い
Q:お子さんが英語を学ぶうえでのサポートで、おうちの方が気をつけていることは何ですか? (当てはまるものを2つまで選択)

英語の歌や本、アニメなどを利用し、習い事ではなく自然な形で英語に触れる機会を増やしているご家庭が多いようです。また、「自分も一緒に学ぶ」「子どもからの質問に答えられるようにする」など、ママやパパも英語を学び続ける姿勢がみられました。
やっていてよかったエピソード&やらなきゃよかった学習法
次に、英語学習を行っているご家庭の、率直な感想を集めました。
(1) 英語をやっていてよかった! 外国人観光客を助けた子どものエピソードも
Q:英語学習をしていて、よかったこととその理由は?
・海外の観光客に道を尋ねられて大人が戸惑っている中、娘が「I can help you!」と言って、習っていた英語を使いながら一生懸命に案内してくれました。完璧な英語ではないものの、相手の方にも感謝され、子ども自身も自信をつけたようでした。 (英語学習アプリ「トド英語」を利用している5歳の女の子)
・電車で英語のアナウンスや、親が口ずさんだ洋楽の意味を理解していたとき。(アプリで自主学習している8歳の男の子)
・洋画を字幕なしで観ている。(6歳から毎日英語教室に通っている10歳の女の子)
・海外旅行先で意思疎通が図れたり、案内板を見て理解できたりするため、不便を感じなかった。(毎日英語教室に通っている10歳の男の子)
・幼稚園の入園面接で、すべて英語で返していた。(ベネッセのオンライン英語レッスンで自主学習していた7歳の女の子)
(2) やらなきゃよかった英語学習……。子どもの興味次第では、高額な教材が無駄になるケースも…
Q:今までにやった英語の習い事や教材で、効果を感じなかった、やらなくてもよかったと思うものはありますか?
キャラクターの英語教材
・子どもが、どちらかといえばそのキャラクターが嫌いだったので、英語自体を嫌がるようになってしまった。 (11歳のママ)
・子どもに全く興味がなくお飾りになった。費用が高かったから残念すぎる。(11歳のパパ)
・高額すぎる。親の努力がないと続かない。(9歳のママ)
オンライン英会話
・タイムラグがあると会話がしにくいらしく、上達する以前にストレスだった。(10歳のママ)
通信教育
・親がマンツーマンでついて促さないとなかなか身につかないので、フルタイムで働いている環境では難しかった。 (8歳のママ)
高額な教材や生きた英語がある環境でも、子どもの興味によっては全く身につかないこともあるようです。子どもに人気のキャラクターでも、必ずしもお子さんが気に入っているとは限らず、保護者の苦労が見える結果に。
(3)「自分の学習法との違いに戸惑う」「選択肢が多すぎて選べない」というお悩みも
Q:お子さんの英語教育についてのお悩みはありますか?
学び方の正解がわからない
・今の大人は単語帳で単語を学ぶのが主流だったが、子どもが単語力をつけるにはどうすればいいか知りたい。(10歳のママ)
・自己流で効果があるのかわからない。(4歳のママ)
・どの程度勉強させればよいか、先取りした方が良いのか知りたいです。(9歳のママ)
・いつから始めるべきか、塾などに行くべきかなど考えたらきりがない。(9歳のママ)
園や学校の教育だけで大丈夫?
・高い学費は払えない。今ある学校教育だけで、どれほどまでの英語が身につくのかが気になる。(10歳のママ)
・英語教育に力を入れている学校ではないので、昔と変わりばえのしない学校の授業に疑問。(11歳のママ)
・学校での授業が少なすぎるし、遅すぎる。(11歳のママ)
・通っている保育園で一切英語のプログラムがなく、他の保育園や幼稚園でもっと小さい頃から英語を習っている子と差がつかないか不安。(5歳のママ)
そのほか
・ネイティブの発音が聞き取れない。そもそも、ネイティブスピーカーが近くにいない。(10歳のママ)
・他にも習い事をやっており英語教育まで手が回らない。(6歳のママ)
・英語圏への親子留学を叶えたいと思っているが、費用や手続きなど情報の収集先がわからない。(8歳のママ)
小学校での英語が必須ではなかった保護者世代。さまざまな選択肢が多数ある中、すぐに効果がわかりづらいことも多く、学びの正解がわからないという声がみられました。
また、生きた英語が身につかなかったと感じている保護者自身の苦い経験から、お子さんの英語学習に力を入れているという声もありました。
「なぜ英語を勉強しなきゃいけないの?」保護者はどう答える?
最後のパートでは、英語を勉強する意味について、保護者の考えをお聞きしました。
(1) 将来、英語が必要だと考える保護者は半数以上
Q:英語の学習をさせる目的はなんですか? 特に当てはまるものを2つまで選んでください。

英語が必須スキルだと考える保護者が最も多いほか、「世界中の人とコミュニケーションができる楽しさを知ってほしい」「グローバルな舞台で活躍してもらいたい」というポジティブな意見も多く見られました。
(2)「将来の夢の実現」「受験で必要」など、保護者の実感が多数!
Q:お子さんに「なぜ英語を勉強しなきゃいけないの?」と聞かれたら、あなたはなんと答えますか?
世界中の人とコミュニケーションができるよ!
・(英語が話せる)ママは世界中に友達がいるし、いろんな国の人と友達になれて楽しいからだよ。(9歳のママ)
・オンラインゲームで外国の人と話ができるよ。(8歳のママ)
・好きなスポーツ選手と話せるようになるよ! (9歳のパパ)
・世界で一番たくさんの人に通じる言語だよ。(12歳のママ)
将来の夢が広がるよ
・スポーツで海外移籍をするなら英語でコミュニケーションできる方が良いよ。(3歳のパパ)
・宇宙飛行士になるのに必要だよ。(12歳のパパ)
・将来YouTuberになったとき、世界中の人が見てくれるよ! (8歳のママ)
・やりたいことを、英語が理由で諦めることにならないようにしたいね。(9歳のママ)
英語ができると便利!
・英語の映画が字幕なしで見られるようになるよ。(10歳のママ)
・スポンジボブのアニメは英語版が先に公開されるので、新作を早くから楽しめるよ。(8歳のママ)
・海外に行ったとき、英語で注文して自分の好きな食べ物が買えるよ。(4歳のママ)
・プログラミングのとき、英語がわかるとソースの意味が理解できて、多方面で役立つよ。(7歳のパパ)
高学年の親御さんはリアルな理由が並ぶ…
・ママやパパは、まじめにやらなくて後悔しているから。(9歳のママ)
・日本は人口が減っていくし、今後はさらに海外に目を向ける必要があるよ。(11歳のママ)
・やらないと学校を卒業できないよ。(8歳のママ)
・高校受験では必要になるよ。(11歳のママ)
多数の回答が集まったこの質問。コミュニケーションできる機会が増え、将来の夢も広がることを示す保護者の方が多くみられました。
●今回の調査では、英語教育を行っているご家庭は小学校入学前からスタートしている方が多く、英会話や学習塾などの習い事に限らず、家庭学習を積極的に取り入れていることがわかりました。YouTubeや英語アプリで手軽に楽しく学習ができる今、英語を学ぶお子さんの半数以上が「英語が好き」と感じているようです。
一方、親世代の英語教育とは状況が大きく変わっていることから、学び方の正解がわからない、今の教育で十分なのかと悩みを持つご家庭も多くみられました。
●HugKumでは、子どもの英語学習に役立つ記事を配信しています。有識者のインタビューや英語学習の体験談も配信中です。ぜひご覧ください。
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