【レポート】話題の絵本『しょうがっこうがだいすき』の小学生作家ういさんが、台湾デジタル担当大臣オードリー・タン氏とトランスジェンダーをテーマに対談しました!

台湾のデジタル担当政務委員(大臣)であり、トランスジェンダーを公表しているオードリー・タン氏と、日本の現役小学生作家ういさんが対談。学びに満ちた有意義な対談の模様をレポートします。

株式会社 学研ホールディングス(東京・品川/代表取締役社長:宮原博昭)のグループ会社、株式会社 学研プラス(東京・品川/代表取締役社長:影山博之)刊行の絵本『しょうがっこうがだいすき』の作者であり現役小学生のういさんが、台湾のデジタル担当政務委員(大臣)オードリー・タン氏とトランスジェンダーをテーマに、2021年3月19日、対談を行いました。
◆トランスジェンダーに関心、日本の小学生が台湾の大臣と対談するまで

▲「しょうがっこうがだいすき」表紙▲「しょうがっこうがだいすき」表紙

小学校に入学する前の子や新一年生に向けて、小学校生活を楽しくすごせるように、自身の体験を元に『しょうがっこうがだいすき』を書いた、当時小学2年生のういさん。自費出版すると話題を呼び、絵本作家えがしらみちこさんが絵をつけて絵本化されると中国版含め10万部を超える大ヒットとなりました。そんなういさんが3年生のときにテレビを見て関心を抱いたのがトランスジェンダーでした。当事者の方にインタビューをし、自分の考えをまとめ、夏休みの自由研究に。同年代の子たちにも関心を持ってもらいたいと、2冊目の自費出版本として販売も開始しました。その中で、トランスジェンダーを公表している台湾のデジタル担当政務委員(大臣)のオードリー・タン氏に話を聞きたいと手紙を出したところ、タン氏が快諾。多忙を極めるタン氏ですが、日本の小学生のために時間を割き、トランスジェンダーについての質問に丁寧に、真摯に答えてくれました。


◆わたしもあなたも作家、でもそれは一面にすぎない。思い込みから脱することが大事

▲台湾と日本をオンラインで結んで対談が実現▲台湾と日本をオンラインで結んで対談が実現

冒頭、「あなたの本(しょうがっこうがだいすき)を読みました。感銘を受けましたよ。手をあげて発言しようというアドバイスが印象に残っています」とういさんの緊張を和らげるタン氏。ういさんは事前に考えてきた質問をタン氏に投げかけます。「いつ自分が女性だと気づきましたか?男性だったとき、女性になったときにどう思いましたか?」
タン氏は「男ならこうしろという期待に応えられないと感じた時に、気づきました。男性のときには男性の、女性になったら女性の生理的な感覚はあるけれど、それだけで自分の性を決めるわけではありません。虹のように、いろんな体験や経験が重なり合い、混ざり合って自分を形作っています」
「わたしもういさんも本を書きますよね? だから人はわたしたちを作家といいます。でも、それだけじゃない。作家であるのは一面で、わたしもういさんもそれ以外のさまざまな面を持っています。作家だと決めつける人に『作家だけじゃないよ』というと、『作家でしょ。なぜ違うと言うの?』と言われるかもしれない。そうやってステレオタイプに押し込められていってしまう。でもその一面だけがその人ではないのです」と、ステレオタイプな考え方=思い込みから脱することが大事だと教えてくれました。

◆みんながちょっとずつトランスジェンダーになったらいい
「トランスジェンダーのことを、子どもも知った方がいいと思いますか?」という問いには、「わたしにとってトランスジェンダーとは、男らしさや女らしさというステレオタイプを超えること。子どもがそれを知ったら、男だから、女だからと言われなくて良くなると思います。作家のたとえで言うと、わたしは作家だから書く、あなたは読者だから読む、というのがステレオタイプ。でもそうじゃなくて、どっちがどっちをやってもいい。特に子どもたちに知っていて欲しいのは、生物学的な特徴があなたの運命を決めるのではない、ということです」
「子どもに何ができますか?」と尋ねるういさんに、「みんながちょっとずつトランスジェンダーになったらいいと思います」と答えたタン氏。台湾でマスクが不足したとき、配られたピンクのマスクを男の子が嫌がるという保護者の声に、衛生福利部(日本の厚労省に相当)の男性の大臣が記者会見にピンクのマスクをつけてあらわれ「子どものころはピンクパンサーが好きだった。ピンクはかっこいいんだ」と話したエピソードを挙げ、「みんなが好きな色を自由に身につけることができたら、それはみんながちょっとトランスジェンダーになること。そこから始められるといい」と語りました。

▲ういさんの質問に、タン氏が真摯に答える▲ういさんの質問に、タン氏が真摯に答える


◆声をあげていこう
「わたしは、政治家(ポリティシャン)ですが、自分のことをポエティシャン(ポエット=詩人とポリティシャンの造語)と言っています。自分の役割を、コミュニケーションをする人、だと思っているからです。ういさんの『しょうがっこうがだいすき』を読んで、ういさんも同じようだと感じました。トランスジェンダーを含む多様性のためには、社会の中で声をあげることが大事です。そのためには、メディアや、本を書く人の役割は大きいと思います」(タン氏)

▲緊張しながらも聞きたいことを全て聞くことができた▲緊張しながらも聞きたいことを全て聞くことができた


◆ういさん2作目の自費出版本が販売中
小学4年生のういさんが自費出版したトランスジェンダーの本『小学生の私たちが知っているだけで、せかいをかえることができる。男女の心と体がスイッチ・トランスジェンダー』は下記で販売中です。
https://store.shopping.yahoo.co.jp/akimotoshoji/book-ui2.html


[商品概要]
『しょうがっこうがだいすき』
作:うい
絵:えがしらみちこ
定価:本体1,400円+税
発売日:2019年4月25日
判型:A4変型判/32ページ
電子版:あり
ISBN:978-4-05-204976-7
発行所:(株)学研プラス
学研出版サイト:https://hon.gakken.jp/


【本書のご購入はコチラ】
・Amazon https://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4052049764
・楽天ブックス https://books.rakuten.co.jp/rb/15839211/
・セブンネット https://7net.omni7.jp/detail/1106971905
・学研出版サイト https://hon.gakken.jp/book/1020497600

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会社概要

URL
http://www.gakken.co.jp/
業種
情報通信
本社所在地
東京都品川区西五反田2丁目11番8号 学研本社ビル
電話番号
03-6431-1001
代表者名
宮原 博昭
上場
東証プライム
資本金
198億1700万円
設立
1947年03月