世界最大級のコンテンツマーケット「MIPCOM 2024」 吉本興業がブースを出展、「LOL」の世界展開をPR 岡本社長とAmazon国際オリジナル作品責任者が基調講演に登壇
10月21日(月)にフランス・カンヌで始まった世界最大級のテレビ・映像コンテンツの国際流通マーケット「MIPCOM 2024」に吉本興業が2022年に続いてブース出展を行いました。また、初日最初の基調講演では、Amazon MGM Studiosのインターナショナル・オリジナル責任者ジェームズ・ファレル氏と吉本興業ホールディングスの岡本昭彦社長らが登壇し、Amazonプライムビデオが「LOL: Last One Laughing」のタイトルで、世界25以上の国と地域で配信している「HITOSHI MATSUMOTO Presents ドキュメンタル」の制作のきっかけや成功の理由などについて語り合いました。
MIPCOMはカンヌ国際映画祭の会場と同じ「パレ・デ・フェスティバル」で開催されており、今年で40回目となります。バラエティ、ドラマ、ドキュメンタリーなどあらゆるジャンルで、世界中のコンテンツホルダーやバイヤーが商談に訪れ、近年はフォーマットセールスも行われています。昨年は100カ国から320社、11,000人が来場し、今回は24日(木)までの会期中、110カ国以上から330社、11,000人以上の参加が見込まれています。
会場では、各国のテレビ局などによるブース出展、企画セッション 、異業種交流会などで盛り上がりました。また、日本からは、吉本興業のほか、民放キー局や在阪テレビ局、アニメーション会社などから約300人が参加しています。
初日最初の基調講演「Master Mind Keynote」では、「LOL」をテーマにディスカッションが行われました。冒頭、司会者より、2016年に日本で公開されたオリジナルシリーズ「HITOSHI MATSUMOTO Presents ドキュメンタル」が「LOL: Last One Laughing」となり、2019年4月にメキシコ版が配信されたのを皮切りに、イタリア、ドイツ、そしてフランスを含む20カ国以上で配信され、近年最も急速に広がったフォーマットかつ、プライムビデオで最も視聴されたタイトルとなったことが紹介されました。
岡本社長はあいさつで、2020年にジェームズ氏からLOLのフォーマットの買い取りの提案があったとし、「甘い誘惑に乗っかかりかけたが、社員に反対され、売却を取りやめた。その結果、MIPCOMにご招待いただき、この場に立てていること、Amazonの皆さま、LOLを支持してくださる皆さまに感謝します」とジョークを交えで感謝を述べました。
司会者から連携のきっかけを聞かれたジェームズ氏は「日本ではバラエティ番組が人気だと分かっていたので、コメディやバラエティのフォーマットを探していた。岡本社長をはじめ、吉本のメンバーに何度も会う中、吉本からドキュメンタルのアイデアが出てきた。これは絶対にヒットすると直感しました」と語りました。
一方、岡本社長は「(Amazonプライムビデオが)日本で開始されるとき、我々のコンテンツが世界に届くのではないか、世界の人に楽しんでもらえるのではないか、と考え、企画を提案した」と説明。「松本人志という類い稀なる才能の持ち主が考えたアイデアが世界に広まったのは大変喜ばしい」と話しました。
続いて司会者から「『コメディは国境を超えるのが難しい』という言葉があるが、LOLがほかのコメディと違う点は?」と問われると、「もともと世界の人に楽しんでもらうことをコンセプトに企画を作ってもらった。松本人志をはじめ、スタッフの力が発揮されたものと思っている。各国のプロデューサーの方々が各国の笑いの文化を踏まえながら、裁量を持ってシンプルに作ってもらったことが成功の理由と思う」と答えました。
これに対し、ジェームズ氏は「日本の最初のシーズンを制作するのは非常に大変だったが、その自由なフォーマットの成功を信じていた。それは海外での展開にも繋がることで、各地でローカライズされて番組が成長していくというのは非常に珍しいこと。プライムビデオでは『THEゴールデンコンビ』の配信を控えているが、今後も吉本と一緒にやっていきたい」と語りました。
最後に岡本社長は「Amazonとの取り組みにより、次に続くタレント、クリエイターが世界にチャレンジできる環境が生まれた。これまで一緒にコンテンツを作ってきた日本の放送局の方々ともこのような取り組みができていけたら」と話しました。
後半では、イタリア、スペイン、南ヨーロッパのオリジナル作品責任者であるニコール・モルガンティ氏と、フランスのオリジナル作品責任者であるトーマス・デュボア氏も加わり、LOLについてさらに深く語りました。
トーマス氏はLOLを最初に見た感想について「今まで見たことがないコンテンツだった。フランスでどうフィットさせるか考えた」と明かしました。ニコール氏は「LOLのクールなところは2つある。1つはフォーマットを一言で説明できること。2つ目は、イタリアのLOLが日本などと違い、ファミリー層に向けて作ったため、世代を超えて楽しめるフォーマットになったこと。イタリアでは子どもが学校でマネするほどだった。また、コロナ禍の期間で多くの人が笑っていない状況でもあったので、たくさんの人が元気になった」と評価しました。
LOLは各国でスピンオフ企画が作られており、岡本社長は「日本の場合は松本人志という象徴的な人物が立っていて、どういう形でスピンオフしても、ファンがコンテンツをリスペクトしているので、この先も広がりが期待できる。シーズンを続けていく中でいろいろなアイデアが出てきて、各国にも派生しているのは素敵な展開だ」と締めくくりました。
<HITOSHI MATSUMOTO Presents ドキュメンタル>
2016年に配信開始以降、Amazon Prime Videoで不動の人気を誇るバラエティ番組。本シリーズは、日本発のお笑い番組フォーマット、海外版『LOL: Last One Laughing』として輸出され、国と言語、文化の壁を乗り越え、世界中に笑いを巻き起こしている。
現在では、メキシコ・オーストラリア・ドイツ・イタリア・インド・スペイン・フランス・ブラジル・カナダ・スウェーデン・オランダ・アルゼンチン・ポーランド・ナイジェリア・コロンビアなど、25以上の国と地域で配信。
ドイツ版は、動画配信サービスにおいて3度にわたる高視聴率を記録し、国際エミー賞にノミネート。ドイツのPrime Videoにおいて最も人気・視聴率が高い作品。また、フランス・イタリアにおいては、シーズン3が各国のPrime Video史上最高のヒット作となっている。
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