HARUMI FLAG分譲住戸向け家庭用燃料電池「エネファーム」を開発
パナソニック株式会社(以下、パナソニック)は、選手村跡地に誕生する新しい街「HARUMI FLAG」(※1)の分譲住宅向けに、家庭用燃料電池コージェネレーションシステム「エネファーム」(以下、エネファーム)を開発し(※2)、東京ガス株式会社(以下、東京ガス)と共同で、2021年4月頃より分譲住宅全戸(4,145戸)に順次導入します。これは、2019年4月からパナソニックで販売を開始した戸建住宅向けのエネファームをベースに専用モデルとして開発するもので、分譲住宅への設置に関する設計および設置工事は、東京ガスが行います。
HARUMI FLAGは、街全体でエネルギーを効率的に利用する街づくりが進められています。街区レベルでエネルギー管理を行うMEMS(マンションエネルギーマネジメントシステム)と、それらを統括するAEMS(エリアエネルギーマネジメントシステム)、ふたつのシステムによって街全体のエネルギーが一元管理される予定です。さらに各家庭においては、HOMEIoTの中核機器であるAiSEG2とつながることにより快適な暮らしや節電をアシストします。
また、蓄電池に余剰電力を充電して電力ピーク時に活用するほか、停電時には蓄電池に充電した電気でエネファームを起動します。さらに、「業界最高(※3)となる総合効率97%(※4)」「レジリエンス機能の強化」など、戸建住宅向けモデルと基本性能は同等としつつも、本製品は設置条件に制約の多い集合住宅向けにサイズや重量などを最適化しています。
パナソニックは、分譲住宅全戸へのエネファーム導入を通じて、東京ガスとともに街全体でエネルギー効率の最適化を目指すHARUMI FLAGの街づくりに貢献します。
<新製品の主な特長>
1. HARUMI FLAG向け専用モデル
2019年4月よりパナソニックが販売を始めた戸建住宅向けエネファームの機能をベースに、専用モデルとして新たに開発。設置条件に制約の多い集合住宅向けに、サイズや重量を最適化しました。これは既に発売している汎用の集合住宅向けエネファームと比較しても、筐体の高さを100 mm縮小するとともに(※5)、燃料電池ユニットの重量を約20%減となる66 kgまで軽量化(従来機種は82 kg)しています。これにより設置場所の自由度が増し、さまざまな間取りが存在するHARUMI FLAGの全分譲住宅への設置に対応が可能となりました。
<仕様比較>
《戸建住宅モデル(※6)》
【ガス種】都市ガス(13A)
【機種】熱源機別置型
【性能】
[発電出力] 200~700 W
[熱出力] 247~998 W
[定格発電効率] LHV 40.0%
[定格熱回収効率] LHV 57.0%
[エネルギー利用効率] LHV 97.0%
[貯湯タンク容量] 約100 L
[停電時出力] 最大 AC500 W
[発電耐久時間] 約9万時間(12年相当)
【寸法】
[燃料電池ユニット] 高さ 1,650 mm、幅 400 mm、奥行 350 mm
[貯湯ユニット] 高さ 1,650 mm、幅 510 mm、奥行 350 mm
[バックアップ熱源機(※7)] 高さ 750 mm、幅 480 mm、奥行 250 mm
【質量】
[燃料電池ユニット] 約59 kg
[貯湯ユニット] 約36.5 kg
[バックアップ熱源機(※7)] 約38 kg
《HARUMI FLAG専用モデル》
【ガス種】都市ガス(13A)
【機種】熱源機別置型
【性能】
[発電出力] 200~700 W
[熱出力] 247~998 W
[定格発電効率] LHV 40.0%
[定格熱回収効率] LHV 57.0%
[エネルギー利用効率] LHV 97.0%
[貯湯タンク容量] 約130 L
[停電時出力] 最大 AC500 W
[発電耐久時間] 約9万時間(12年相当)
【寸法】
[燃料電池ユニット] 高さ 1,650 mml、幅 350 mm、奥行 395 mm
[貯湯ユニット] 高さ 1,650 mm、幅 400 mm、奥行 560 mm
[バックアップ熱源機(※7)] 高さ 750 mm、幅 480 mm、奥行 250 mm
【質量】
[燃料電池ユニット] 約66 kg(標準)、約64 kg(排気延長)
[貯湯ユニット] 約46 kg
[バックアップ熱源機(※7)] 約38 kg
2. 蓄電池との連携で停電でも安心
集合住宅向けエネファームとして初めて「停電時発電継続機能」を標準搭載しました。稼働中に停電が発生した場合、最大500 W、最長192時間連続の発電(※8)が可能なため、停電時においてもスマートフォンやパソコンなどの小電力機器が使える最低限の電力とお湯、床暖房の熱をエネファームでまかないます。停電時にエネファームが停止していても、蓄電池に蓄えられた電力を使用して起動し、発電することができます。なお、停電時は蓄電池に発電電力を供給できるため、蓄電池につなげている機器を長く使用できます。
※1 晴海五丁目西地区第一種市街地再開発事業により誕生した都市開発プロジェクトで、特定建築者11社(三井不動産レジデンシャル株式会社、三菱地所レジデンス株式会社、野村不動産株式会社、住友不動産株式会社、住友商事株式会社、東急不動産株式社、東京建物株式会社、NTT都市開発株式会社、日鉄興和不動産株式会社、大和ハウス工業株式会社、三井不動産株式会社)による開発区域のタウンネームとして2018年10月31日に正式名称が「HARUMI FLAG」に決定しました。
※2 開発にあたっては、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託業務の結果得られた成果を一部活用しています
※3 効率は全てLHV基準で表しています(LHV=燃料ガスを完全に燃焼させた時に生成する水蒸気の凝縮潜熱を差し引いた発熱量)
※4 2019年4月現在、家庭用燃料電池コージェネレーションシステム「エネファーム」における総合効率において
※5 燃料電池ユニットについて、高さ100 mm、奥行き50 mmを縮小、貯湯ユニットについて、高さ100 mmを縮小
※6 2019年4月発売の戸建住宅向けエネファーム(都市ガス用・熱源機別置型)
※7 標準タイプの場合
※8 停電時の発電には、都市ガス(13 A)と水道が供給状態にあることが必要です。また、リモコンで、「停電発電モード設定」を「停電発電入」に設定にしておくことが必要となります
※ 本リリースの製品は開発中のものであり、仕様は予告なく変更される場合があります。
全文は以下プレスリリースをご覧ください。
▼[プレスリリース] HARUMI FLAG分譲住戸向け家庭用燃料電池「エネファーム」を開発(2019年7月24日)
https://news.panasonic.com/jp/press/data/2019/07/jn190724-1/jn190724-1.html
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