「現場プロセスイノベーション」を加速するSaaS型業務アプリケーション群「現場最適化ソリューション」を発表
パナソニック株式会社 コネクティッドソリューションズ社(本社:東京都中央区、社長:樋口 泰行)およびパナソニック システムソリューションズ ジャパン株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:片倉 達夫)(以下、パナソニック)は、注力事業である「現場プロセスイノベーション」のSaaS型業務アプリケーション群「現場最適化ソリューション」を発表しました。「現場最適化ソリューション」は、本事業の重点領域である日本における造る(製造)、運ぶ(物流)、売る(流通)のサプライチェーン領域の課題を解決するアプリケーション群です。
「現場最適化ソリューション」は、パナソニックがこれまでに自社倉庫や製造ライン等で培った様々なケースに基づき、サプライチェーン領域における課題を抱えるお客様向けに開発した新たなSaaS型業務アプリケーションです。具体的には、製造、物流、流通のサプライチェーン領域でシフト作成、入庫や仕分け、ピッキング、また在庫管理や品出し等の各工程の業務を効率的かつ無駄なく連携できるようサポートします。各々のアプリケーションを組み合わせて使っていただくことで、最終的にはサプライチェーン現場のエンドトゥーエンドの工程を総合的に可視化、最適化できるアプリケーション群です。
現在国内の製造、物流、流通の現場に存在する多くの課題をネットワークカメラなどのエッジデバイスを通じてタイムリーに可視化し、コンサルタントが分析を行い、業務プロセスの標準・基準値を決めます。標準値に比べて長い作業時間、工数、滞留時間などのムダを割り出し、ギャップを取り除いた上でAIがアシストする新たな計画に基づき最適な業務プロセスを実行することで、現場の業務効率化を可能にします。
熟練者の経験や勘に頼ることの多かった日本の現場も、少子高齢化や熟練者の退職に伴い、現場の効率化が重要になっています。日々の現場で起こる業務から、待つ・迷う時間やスピードが遅く生産性に影響を及ぼしている工程等を最小限にしていくことは大きな課題です。例えば、流通の現場においては、1カ月のシフトの作成を熟練した人間が数十時間かけて行っていますが、今回のシフト最適化アプリケーションを使うことで、作成にかかる時間を70%削減することが可能になります。
パナソニックが製造業として長年現場で行ってきた業務プロセスの定義とオペレーションに関するデータを蓄積し、それを教師データとしてAIに学ばせています。これらのデータをAIに学習させることで、アプリケーション側のAIが自動でカメラ映像から何の作業なのかを読み取り、人間に理解しやすいグラフなどの情報に変換することが可能になり、インダストリアルエンジニアリング(IE)(※1)特有の標準業務プロセス、標準・基準値を導きだすことが可能になります。(※2)
また、AIが業務プロセスを業務に必要な情報に変換し、他のシステムに連携することで、これまで不可能だった現場のタイムリーな可視化が可能になります。例えば物流現場で輸配送最適化アプリケーションにより荷量の予測を立てられることで、荷量と荷物の届く日時を把握でき、その情報をシフト最適化アプリケーションに共有することで庫内作業や荷物の積み込み作業に必要な人のシフト計画が立てられます。さらにはそのシフト計画で最適化された積み込み作業と同期した輸送計画を立てることができ、輸配送最適化アプリケーションで最適ルートをアシストし、さらに運行実績を配送見える化アプリケーションで自動で取得し、さらなる輸配送オペレーションの進化を実現します。
これらのアプリケーション群を、SaaSとして提供することで、現場の課題解決や分析にかかる時間や行程を削減すると同時に、AIが半自動で最適化のアシストを行うことで日本の現場の業務をさらに効率化していけると考えています。
今後は、各々のアプリケーションから入ってくる情報をデータレイクに集約することを検討しています。データレイクの情報をダッシュボード化することで、各業務プロセスを一元管理し、いつどこにどの程度の量の荷物が届くという情報をデータレイクを通じてシフト最適化アプリケーションに自動連携し、効率の良い人の配置計画をシームレスに作成するといったことも可能になります。
パナソニックは、2018年より、注力事業として、デジタルトランスフォーメーション(DX)「現場プロセスイノベーション」を推進しており、サプライチェーンマネジメント(SCM)分野に注力しています。企業のお客様の経営課題を解決するとともに、エネルギーの削減、資源の有効活用等を通じて、地球環境の保全やサステイナブルな社会の実現を目指しています。
2021年4月23日には、世界トップクラスのサプライチェーン・ソフトウェアの専門企業Blue Yonderの全株式取得を決定したことを発表しました。今後は、パナソニックが製造業として長年培ってきたインダストリアルエンジニアリングの技術とノウハウ、エッジデバイスとIoTに、Blue YonderのAIML(機械学習)を活用したソフトウェアプラットフォームを組み合わせることで、ますます複雑になっている需要・供給の変化をリアルタイムに把握し、現場作業の最適化や省人化を推進し、「オートノマスサプライチェーン(TM)」(自律的な現場)の実現を目指して参ります。
※1 経営工学・産業工学などとも呼ばれる工学分野の一つ。現場の業務プロセスを科学的・定量的に分析し、プロセス全体を常に最適化し続けていく技術。
※2 パナソニックが「現場プロセスイノベーション」で行っている標準業務プロセス、標準・基準値の構築プロセス。
全文は以下プレスリリースをご覧ください。
▼[プレスリリース] 「現場プロセスイノベーション」を加速するSaaS型業務アプリケーション群「現場最適化ソリューション」を発表(2021年7月19日)
https://news.panasonic.com/jp/press/data/2021/07/jn210719-1/jn210719-1.html
<関連情報>
・パナソニック「現場最適化ソリューション」
https://biz.panasonic.com/jp-ja/scm
・パナソニック コネクティッドソリューションズ社 現場プロセスイノベーション
https://biz.panasonic.com/jp-ja/gemba-process-innovation
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