「時間の流れを含めたライブ全体を楽しんでもらいたい」angelaメジャーデビュー15周年記念ライブをWOWOWで放送!
―今回のデビュー15周年ライブの会場を「河口湖ステラシアター」にした理由は?
atsuko「2年前、13周年の記念ライブでも河口湖ステラシアターで行って、その時が初めてだったんですが、天気が良くて、後ろには富士山が見えて、最後に花火が上がって、すごく気持ち良かったんです。それで『またここでやりたいね』って言ってたんです。今回、15周年という記念のライブですし、あの時の成功体験が忘れられないので、今回もここで行うことにしました」
KATSU「今回もここでやって良かったよね」
atsuko「お天気だけが心配でした。ですが、ずっと雨予報だったのに、当日は晴れて暑いくらいの一日になりました」
KATSU「angelaはもともと路上ライブをしていたので、場所と時間というのが曲にとってすごく大切になってくるんです。路上ライブでの経験ですが『この曲は夕方に聴くと心に沁みる』とか『夜に聴くとしんみりした気持ちになれる』とかがあって。時間が違うと素通りしてしまうお客さんが多かったりしましたし。なので、今回も野外ということもあって、その時間に合う曲を考えてセットリストを組みました。晴れることを想定して組んでいたので、雨だったら困るなぁって」
―当日晴れたことで、それに関しての不安は消えたわけですね。
KATSU「はい。晴れれば全てがうまくいくと思っていましたから。雨予想を覆して、いい天気になって嬉しかったです。その時から、atsukoさんは『太陽神』と呼ばれるようになりました(笑)」
atsuko「なんで私なんだろうね?(笑)」
KATSU「路上時代の話ですが、代々木公園でロケをする日があって、少し早めに到着したら雨が降っていたんです。『この雨の中、やるのかな?』って思っていたら、atsukoさんから電話で『今、池袋』って。『こっち雨だよ』って伝えたら、『池袋は晴れてるよ』って言うんです。『これから代々木公園に向かうから』って、atsukoさんがやってきたら、一緒に晴れもやって来ました(笑)。他にも、大阪城の野音の時も雨予報だったのに晴れたことがあったので」
―それでatsukoさんが太陽神に。
atsuko「はい、神です(笑)」
KATSU「でも、晴れだけじゃないんだよね。このライブで披露した7月18日発売のニューシングルの『SURVIVE!』のミュージックビデオの撮影時も、『晴れすぎるのも困ります。イメージ的には曇り空なんですけど』と言われていたんですが、撮影当日はいい感じの曇り空になりました」
―先ほど、セットリストは時間との関係を考えたということでしたが、曲数がたくさんあるので組むのが大変だったのでは?
atsuko「大変でした。200曲くらいありますけど、200曲をメドレーで全部聴かせるわけに行きませんから。でも、明るい時間には“青空”とか“雲の絨毯が”とか、そういう歌詞が入っている曲を選んで、日が暮れた後は夜のイメージの曲も多く並べたりして決めました。スタッフみんなでゼロから考えていたら時間が掛かるので、私が骨組みを決めて、リハーサルをしてみて『この曲を入れたほうがいいんじゃない?』とか『ここはこういうふうにしてみよう』とか意見を出し合って固めていきました」
―ライブ用のアレンジはどうですか?
atsuko「みんなで一緒に歌おうコーナーでは、CDよりもずっと尺が長くなったりしますし(笑)。新曲の『SURVIVE!』をこのライブで初披露したんですが、この曲も一緒に歌ってもらいました。お客さんは初めて聴く曲なんですよ。90秒くらいのバージョンをネットで公開していましたが、フルではまだ聴いてない状態で。それでも少しレクチャーしたら、みんな歌ってくれました。その場にいた人たちの声があって、完成するというのもライブならではの楽しさですよね」
KATSU「angelaのライブは参加型ですから」
atsuko「ライブの途中で、私たちが客席に降りたりしたんですけど、KATSUさんは太鼓を持っていって、なぜかお客さんに(太鼓を叩く)マレットを渡して叩かせてたんです(笑)。私は別の場所にいたので、その時はそんなことが起こっているなんて知らなくて。今回放送する映像を見せてもらった時に『そんなことやってたの!?』って(笑)」
KATSU「15年もやっているアーティストのライブに行くのって、躊躇する部分があると思うんです。『ライブの中での決まりごとがあるんじゃないか』とか『1、2曲しか知らないし』とか。僕がお客さんの立場だったら、そういう不安を感じると思うので、angelaのライブに関しては『初見さんを見捨てない』という気持ちでやっています。例えば、フェスやイベントでangelaのライブを観て、『楽しそうだな』って思った人や全く初めて観るという人にも楽しんでもらうというのが重要だと思うんです。今回太鼓を叩いてもらったのもその延長線上にあることで、常に予想外のことをして楽しんでもらいたいという気持ちがあるんです」
―今回の放送を観ると、「初めてでも大丈夫なんだ」ってわかってもらえそうですね。
KATSU「ファンの人たちも、僕らの想いをわかってくれてますから。例えば、タオルを回したり、振ったりする曲で、初めてのお客さんが『タオルを持ってない』という時、2枚持っている人が隣の人に1枚貸してあげるということがあるそうです。そういうファンの人たちがいることが僕らの自慢です」
atsuko「ライブ中のマナーもすごくいいので、客席に降りていくことも全然怖くないんです。なんなら道をあけてくれますし、いつまでも客席で歌ってたいって思うくらいです(笑)」
KATSU「ファンの間でコミュニティみたいなものも生まれていて。一つ困ったことがあるんですが、そこで出会った人たちが結婚していくんです」
atsuko「KATSUさんを差し置いて(笑)」
KATSU「そうそう(笑)。でも本当にファンの人たちには恵まれています。男女比も半々ですし、10代から60代くらいまで幅広いですから」
―アットホームな雰囲気のライブになっていますが、放送で楽しもうと思っている視聴者の方に見どころなどを教えてください。
atsuko「こういう表情で歌ってるんだなとかわかりますし、私たちだけじゃなく、サポートのバンドメンバーの動きや表情、ファンの人たちの表情などもしっかりと見えているので、angelaのライブの良さと雰囲気をわかってもらえるんじゃないかなって思います」
KATSU「個人的には、お茶の間で見るangelaのライブというのが面白いなと思いますね(笑)。angelaという名前だけ知ってるとか、アニメの曲をやってる人たちだということだけ知ってるとか、そういう方も多いかと思います。常に、想像の枠を超えたいという思いがありますが、今回の河口湖ステラシアターでのライブはangelaのやりたいことを詰め込むことが出来ました。前回(13周年のライブ)ではステージの後ろにたくさんのロウソクを並べて、灯籠流しのような宇宙を作りました。今回はangelaのジャケットデザインをやってくれているアート集団、ミラーボーラーの皆さんの力を借りて」
atsuko「昼間はミラーボールが太陽光を浴びてキラキラと光って、夜は照明のライトを浴びて無限の輝きを放っています」
KATSU「会場の支配人の方から『この河口湖ステラシアターの設計者が思い描いていた使い方をしてくれました』と言われたんです。背面も稼働して、屋根も開いて、ステージの後ろの原っぱも使って、花火もいつもよりたくさん打ち上げて。それをすべてやってくれてありがとうございますって。ステージ自体はシンプルな作りですけど、アイデア一つで盛り上がりが変わってくると思うんです。昼間見えていた景色と、日が沈んでからの景色が違いますし、時間の流れを含めたライブ全体を楽しんでもらいたいです」
―最後に、デビュー15周年、結成から考えるともっと長い時間が経過していますが、長く続ける秘訣を教えてください。
atsuko「長く続ける秘訣は、恋愛関係じゃないこと(笑)」
KATSU「相手にしないこと(笑)」
atsuko「まぁでも、大人になってきて、これ以上言ってはいけないなっていう部分とか、ラインとかがわかってきましたし、でも言いたいことが言い合える仲でもありますので、そのバランスですね。片方が落ち込んでいても、もう片方が元気だったら引っ張り上げていくこともできますし、グループとしては最小人数ですけど、いいバランスを築けているのは大人になれたからだと思います」
KATSU「確かにそうかもしれない」
atsuko「最初の頃は若かったから、ちょっとぶつかって『解散だ!』って、結成して半年で一度解散してるんです。でも、他に一緒にやる相手が見つからず、結局1ヶ月くらいしたらまた一緒にやり始めたんですけど(笑)。他人なのに、同じ夢を見ているってすごいことだと思います。不思議な関係ですね」
■■■WOWOW番組情報■■■
angela デビュー15周年記念ライヴ!!
7/15(日)午後2:00[WOWOWライブ]
収録日・収録場所 2018年5月19日/山梨 河口湖ステラシアター
番組サイト http://www.wowow.co.jp/angela/
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