GMOインターネットの「GMO GPUクラウド」がチューリングの自動運転向けマルチモーダル生成AI開発基盤に採用
国内トップクラスの計算環境で完全自動運転の実現に向けた開発を加速
GMOインターネットグループの、GMOインターネット株式会社(代表取締役 社長執行役員:伊藤 正 以下、GMOインターネット)と、チューリング株式会社(CEO:山本一成 以下、チューリング)は、チューリングが自動運転AI開発基盤としてGMOインターネットが提供する高性能GPUクラウドサービス「GMO GPUクラウド」を採用したことをお知らせいたします。
チューリングは国内最速(※1)の「GMO GPUクラウド」を活用することで、完全自動運転の実現に向けた開発をさらに加速することが可能となります。同社が自社開発するAI技術は以下の通りです。
1.「TD-1」:カメラ映像を基に、周囲の状況認識・運転判断・車両操作までの全てをAIが担う
TransformerモデルのEnd-to-End(※2)自動運転システム。
2.「Heron(ヘロン)」:日本の言語ニュアンスや文化的背景、道路環境などを詳細に理解した
マルチモーダル生成AI(※3)。
3.「Terra(テラ)」:現実世界の物理法則に基づいて車の動きや周囲の状況変化を予測し、リアルな
運転シーンを動画として出力することができる自動運転向け生成世界モデル(※4)。
4.「CoVLA(コブラ)Dataset」:カメラが捉えた状況を言語化し、最適な運転操作を導き出す自動
運転向けVLAモデルデータセット(※5)。
これらの最先端AI技術の融合により実現を目指す、チューリングの完全自動運転システム開発を、「GMO GPUクラウド」はAI開発基盤としてサポートしてまいります。

(※1)2024年11月22日時点提供中の国内商用向けクラウドサービスとして当社調べ(ご参考:「GMO GPUクラウド」世界のスーパーコンピュータランキングTOP500に初ランクインhttps://www.gmo.jp/news/article/9266/)
(※2)End-to-End(E2E):従来のシステムが「認識→判断→制御」という複数の機能に分けて処理を行うのに対し、カメラなどのセンサーから得た入力データからハンドル・アクセル・ブレーキなどの制御指示までを単一のAIモデルが担う一貫した処理方式のこと。
(※3)マルチモーダル生成AI:画像、音声、テキストなど複数の異なる種類の情報を同時に処理・理解できる生成AI技術のこと。
(※4)生成世界モデル:現実世界の物理法則や因果関係を理解したAIが未来の状況を予測し、動画として生成・出力できる技術。「歩行者が近づいているので減速する」など、人間が経験から培った予測能力を高精度に再現することが可能。
(※5)VLAモデルデータセット:Vision(視覚)、Language(言語)、Action(行動)の3つの要素を統合したデータセット。
【チューリングの強みとGMO GPUクラウド採用の背景】
~革新的なミッションと先進技術開発~
チューリングは「We Overtake Tesla(テスラを超える)」をミッションに掲げ、あらゆる条件下において車が人間の代わりに運転操作を行う「完全自動運転」の研究開発に取り組んでいます。
従来の自動運転システムと比べて非常にシンプルな構成でありながら高精度な運転を実現するEnd-to-End自動運転システムの開発と、多様で複雑なレアケースにも人間のような常識や文脈理解に基づき柔軟に判断できる大規模基盤モデルの開発を同時に進めることで、自動運転領域における技術革新を推進しています。
~先進AI開発を支える高性能計算環境~
こうした先進的なAI開発には、従来のインフラでは対応できない莫大な計算資源が不可欠です。「GMO GPUクラウド」の採用により、チューリングは大規模モデルの学習・推論処理を大幅に高速化し、開発サイクルの短縮とAIモデル精度の飛躍的な向上が可能となります。また、「GMO GPUクラウド」は、国内拠点で機密性の高い技術・データを扱う自動運転AI開発に向け、国内のデータセンターで管理された安全な環境を提供します。
【チューリングCTO 山口 祐氏のコメント】

GMO GPUクラウドは、高帯域インターコネクト、高速分散ストレージ、HPCジョブ管理という分散学習スタックを備えており、私たちチューリングの技術志向と驚くほど近いものです。これにより大規模データ・大規模AIモデルの学習をボトルネックなく回せる環境が整い、完全自動運転AIの実現に向けた開発サイクルを一段と加速できると確信しています。
【GMO GPUクラウドの特長】
「GMO GPUクラウド」は、「NVIDIA H200 Tensor コアGPU」を搭載し、国内初となる高速ネットワーク「NVIDIA Spectrum-X」と高速ストレージを組み合わせることで、マルチノード構成において、国内商用クラウド最速の性能を誇る高性能GPUクラウドサービスです。2024年11月に公表された世界スーパーコンピュータランキング「TOP500」で世界37位・国内6位にランクインし、商用クラウドとして国内最速の性能を誇ります。マルチノード構成時の圧倒的なパフォーマンスと安定性により、大規模言語モデル(LLM)の学習やマルチモーダルAIの開発など、高度なAI開発に最適な環境を提供します。
【今後の展開】
AI技術は自動運転のみならず、医療・製造・農業・エネルギーなど多様な産業において革新をもたらし、高齢化や労働力不足、地方過疎化といった社会課題の解決に不可欠な存在となっています。
GMOインターネットは「GMO GPUクラウド」の継続的な機能・性能向上により、今後も国内最高水準の計算環境を、チューリングをはじめとする多くの企業や研究機関に提供し続けることで、持続可能な社会の実現と日本のAI産業の国際競争力強化に貢献してまいります。
【GMOインターネットについて】
GMOインターネットは、GMOインターネットグループのインターネットインフラ事業と広告・メディア事業の強みを融合すべく、2025年1月1日に新体制で始動しました。
インターネットインフラ事業の強固な収益基盤と、インターネット広告・メディア事業のそれぞれの強みを最大限に活かし、「すべての人にインターネット」というコーポレートキャッチのもと、関わるすべての方に「笑顔」と「感動」をお届けし、AIで新たな未来を創る価値創造に挑戦してまいります。
【チューリングについて】
完全自動運転の開発に取り組むスタートアップです。カメラから取得したデータのみでステアリング、アクセル、ブレーキなど、運転に必要なすべての判断をAIが行うE2E (End-to-End) の自動運転システムを開発しています。複数種類のデータを用いて高度な判断を行うマルチモーダル生成AI「Heron」や、リアルな運転シーンを動画として生成可能な自動運転向け生成世界モデル「Terra」、画像から得た運転環境を自然言語で詳細に説明し適切な経路計画を生成することが可能な自動運転向けVLAモデルデータセット「CoVLA Dataset」等の開発を通じて自動運転領域における技術革新を推進しながら、完全自動運転の実現を目指しています。
・Heron https://tur.ing/posts/n7UT9tmK
・Terra https://tur.ing/posts/V0YV1eyS
・CoVLA Dataset https://tur.ing/posts/ACnNV8lk
【GMOインターネット株式会社】(URL:https://internet.gmo/)
会社名 GMOインターネット株式会社 (東証プライム市場 証券コード:4784)
所在地 東京都渋谷区桜丘町26番1号 セルリアンタワー
代表者 代表取締役 社長執行役員 伊藤 正
事業内容 ■インターネットインフラ事業
ドメイン登録・販売(レジストラ)事業
クラウド・レンタルサーバー(ホスティング)事業
インターネット接続(プロバイダー)事業
■インターネット広告・メディア事業
資本金 5億円
【GMOインターネットグループ株式会社】(URL:https://group.gmo/)
会社名 GMOインターネットグループ株式会社 (東証プライム市場 証券コード:9449)
所在地 東京都渋谷区桜丘町26番1号 セルリアンタワー
代表者 代表取締役グループ代表 熊谷 正寿
事業内容 持株会社(グループ経営機能)
■グループの事業内容
インターネットインフラ事業
インターネットセキュリティ事業
インターネット広告・メディア事業
インターネット金融事業
暗号資産(仮想通貨)事業
資本金 50億円
【Turing株式会社】(URL:https://tur.ing/)
会社名 Turing株式会社
所在地 東京都品川区大崎1丁目11−2 ゲートシティ大崎 イーストタワー4階
代表者 代表取締役 山本一成
事業内容 完全自動運転システムの開発
資本金 3000万円
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