空調・給湯・暖房事業の中核研究開発拠点となる草津新棟が稼働
パナソニック株式会社 空質空調社(以下、空質空調社)は、事業拠点である草津工場に空調・給湯・暖房事業の研究開発の中心となる新棟を建設し、このほど稼働を開始しました。草津新棟では、カーボンニュートラル実現に向けて、ZEH対応や自然冷媒など、環境に配慮した技術開発を強化するための研究設備を導入します。また、建物に空質空調社製の空調・換気・照明などの省エネ製品を採用し、ZEB Ready(※1)の認証を取得しました。
昨今、地球温暖化をはじめとしたさまざまな環境問題が深刻化する中、環境負荷低減はグローバル共通の重要な社会課題となっています。このような中、企業は持続可能な社会の実現に向けて、環境に配慮した製品・サービスの開発をこれまで以上に加速させていく必要があります。
空質空調社はこれまでも温室効果が極めて低い自然冷媒や、太陽光発電の電気を有効活用するヒートポンプ給湯機「エコキュート」(※2)など、省エネやCO2削減などに向けたさまざまな製品・技術の開発を積極的に行ってきました。今後は業界に先駆けた環境技術開発を草津新棟の稼働を契機に加速し、日本からグローバルに展開することで社会課題の解決に貢献していきます。草津新棟の特長は、次の通りです。
1. カーボンニュートラル実現に向けた省エネ技術の開発を強化
製品・技術開発を行う試験エリアでは最先端の研究設備により、省エネや欧州向けヒートポンプ式給湯暖房機(Air to Water)に搭載されている自然冷媒などの要素技術開発を強化します。具体的には冷媒漏えいを自動検知・排気するシステムで安全性を担保すると共に、性能評価室・騒音測定室に、遠隔監視や音源可視化装置を導入し、開発効率を向上させました。また、これまで外気温や室温を固定して空調機器の省エネ性能を測定していましたが、業界で初めて(※3)時間や季節に合わせて温度を変化させながら評価できる設備を導入し、お客様の使用環境に近い高精度な試験が可能になりました。さらに、ZEH化に対応するために、高気密・高断熱な住宅を再現すると共に、断熱性を可変させられる住環境試験室を設置し、さまざまな仕様の住宅における快適性能評価を実現しました。
2. 空質空調社省エネ製品を活用した最先端の建屋により、ZEB Readyを達成
昨今では、建物でのエネルギー消費量を大きく減らすことができるZEBの普及が求められています。草津新棟では、空質空調社製の高効率なエアコンや熱交換気システム、省エネ性能に優れたLED照明の導入に加え、高断熱な屋根材・壁材などを採用した最先端の建屋により、従来の建物で消費される一次エネルギーを基準に53%のエネルギー削減を実現し、ZEB Readyを達成しました。今後は屋上と壁面に太陽光パネルの設置を計画しており、創エネも実現することで更に環境に配慮したオフィスを目指すと共に、実空間での使用で得られた知見をお客様へのソリューション提案にも反映させていきます。
3. 社員同士の交流の活性化と、働く人に優しいオフィスを実現
草津新棟は、「心と体の健やかさを大切に、従業員同士のコラボレーションを促し、みんなで育てる実証実験の場」をコンセプトに、フリーアドレスのオフィスエリアや様々な部門の社員が集まり、意見の交換やアイデアの共有を行えるコミュニケーションスペースを設けています。また、自然と調和したデザインや、執務環境に適した光・温熱環境を実現すると共に、次亜塩素酸技術による高い除菌・脱臭力を特長とする天井埋込形ジアイーノなど空質空調社空質製品も設置することで、安心・安全な業務空間を提供し、社員が働きやすいオフィスを実現しています。
※1:再生可能エネルギーを除き、基準一次エネルギー消費量から50%以上の一次エネルギー消費量削減に適合した建築物。
※2:電力会社・給湯機メーカーが家庭用自然冷媒(CO2)ヒートポンプ給湯機を総称する愛称。
※3:国内の空調市場における、6馬力以下の能力を対象とした空調機性能評価設備として。2023年6月2日現在。空質空調社調べ。
全文は以下プレスリリースをご覧ください。
▼[プレスリリース]空調・給湯・暖房事業の中核研究開発拠点となる草津新棟が稼働(2023年6月2日)
https://news.panasonic.com/jp/press/jn230602-1
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