欧州向け自然冷媒採用 業務用ヒートポンプ式温水給湯暖房機を発売
パナソニック株式会社 空質空調社(以下、パナソニック 空質空調社)は、2024年9月、集合住宅や店舗、オフィスなどのライトコマーシャルを対象に、環境に配慮した自然冷媒搭載の業務用ヒートポンプ式温水給湯暖房機(Air to Water、以下、A2W)3機種を発売します。業界トップクラス(※1)のコンパクト設計も実現し、従来から展開している戸建て住宅向けに加えて、お客さまの幅広いニーズに対応します。
A2Wは、大気中の熱を集めて温水をつくり出し、建物に循環させることで暖房するシステムです。化石燃料を用いた暖房機器に比べてCO2排出量を抑えることができ、環境への負荷が少ないため、欧州にて需要が伸長。これまでは住宅向けが普及していましたが、今後、集合住宅やライトコマーシャル向けも需要拡大が見込まれています。
また、エアコン、A2Wなど空調機器の冷媒として使用されているハイドロフルオロカーボン(HFC)(※2)は、地球温暖化への影響が問題となり、2016年10月、「モントリオール議定書(※3)」の中で、生産・消費量を段階的に削減することが採択され(キガリ改正)、2019年1月に発効しています。
このような状況下、パナソニック 空質空調社は2008年に、欧州にて、エコキュートやエアコンで培った省エネ技術をベースに開発した住宅向けA2W「Aquarea(アクエリア)」の販売を開始しました。主な特長は、寒冷地でも暖房機能が低下せず(※4)、温暖な地域では冷房として使用可能などで、クラウドにより遠隔監視するサービスも提供しています。2023年5月には、日系メーカーとして初めて、自然冷媒を採用した製品を発売しました。
2023年2月末には、スウェーデンの大手空質空調機器メーカーSystemair AB(以下、システムエア社)の業務用水循環型空調事業を買収。同社は、空調の冷媒に、HFCなどのフロンガスではなく、自然冷媒を採用するなど、環境技術が進んでいます。
今回、パナソニック 空質空調社が培ってきた空調技術に、システムエア社の環境テクノロジーを掛け合わせて、暖房能力の高いA2W新製品を開発しました。発売は2024年9月を予定、生産は同年9月よりチェコ、2025年4月よりフランス拠点にて開始します。新製品の特長は以下の通りです。
<特徴>
1. 集合住宅やライトコマーシャル向けに、暖房能力の高い製品をラインアップ
2. 集合住宅やライトコマーシャル向けA2Wで、日系メーカーとして初めて、温室効果が極めて低い自然冷媒を採用
3. 業界トップクラスのコンパクトサイズ化を実現、狭い設置スペースでも設置が可能
※1:他社同容量帯機種比較、2024年3月14日現在。パナソニック 空質空調社調べ。
※2:代替フロンの1種でR410Aなどがあり、温室効果が高い。
※3:オゾン層保護を目的とした環境条約。オゾン層を破壊するおそれのある物質の生産・消費を削減する目標と、削減スケジュールなどが定められている。
※4:パナソニック 空質空調社独自の「T-CAP技術」搭載機種にについて。
全文は以下プレスリリースをご覧ください。
▼[プレスリリース]欧州向け自然冷媒採用 業務用ヒートポンプ式温水給湯暖房機を発売(2024年3月14日)
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