パナソニック 草津拠点「共存の森」への環境センサ設置による生物多様性保全に関する学術調査を本格始動
パナソニック ホールディングス株式会社は、国立大学法人京都大学フィールド科学教育研究センター(以下、京大フィールド研)と学校法人大阪産業大学(以下、大産大)と共同で、パナソニック 草津拠点「共存の森」での生物多様性保全に関する学術調査ならびに共同研究を2023年10月より開始いたしました。このたび、「共存の森」敷地内にさまざまな環境センサを設置し、環境情報の計測を開始しました。それに加えて生物相(動植物の種類や個体数、環境DNAなど)ならびに土の化学的性質(pH、炭素・窒素濃度など)の調査などを行うことで、「共存の森」の現状把握を定量的に行うとともに、生態系サイクルがどの様に機能しているのかという評価や、自然がもたらすもの(NCP:Nature Contributions to People(*))などを紐解く学術調査の取り組みを本格化していきます。また、「共存の森」周辺の関係者との協力連携・調査体制を構築することで、「共存の森」からより広い範囲への波及効果(企業緑地の効果)の検証も検討していきます。
<今回設置した環境センサの概要>
○環境センサにて計測予定のデータ:
土壌水分、土壌電気伝導度、地温、風向・風速、気温、湿度、降水量、大気圧、日射量、照度など
○センサ設置・場所:
植生や日射など環境の異なる4箇所の調査地区(生態学用語でコドラートと称する場所)で、各コドラートに複数の環境センサを設置(土壌に埋設したセンサや気象センサなど合計100個以上)
これらの環境センサからの計測情報により、「共存の森」内部における位置・高度の違いや植生の違いの影響・相関性などが考察可能になると考えています。
今後は、こうして得られる各種データの分析に加えて、生物相や化学的性質の調査結果もあわせて、京大フィールド研、大産大と考察・研究を進めていく予定です。
こうした「共存の森」での共同研究を通じて、生物多様性に富んだ森などの緑地環境構築の在り方、ならびにこのような緑地環境を形成したことによる周囲領域との関係性や影響を明らかにすることで、持続的な地域の生物多様性への貢献を目指します。
*自然がもたらすもの(NCP):
生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学政策プラットフォーム(IPBES:Intergovernmental Science-Policy Platform on Biodiversity and Ecosystem Services)が、人間生活に寄与する自然の価値を評価するにあたって、これまで用いられてきた生態系サービスに代わる概念として、提唱しているもの
【関連情報】
・パナソニック 草津拠点「共存の森」にて生物多様性保全に関する学術調査ならびに共同研究を開始
https://news.panasonic.com/jp/press/jn231012-1
・京都大学フィールド科学教育研究センター
https://fserc.kyoto-u.ac.jp/wp/
・パナソニック ホールディングス株式会社と生物多様性保全に関する学術調査ならびに共同研究を開始
https://www.osaka-sandai.ac.jp/news/comp_regi/49196/
・パナソニックの草津工場における生物多様性保全活動への取り組み
https://www.panasonic.com/jp/about/sustainability/environment/ecology/kusatsu_factory.html
・草津拠点「共存の森」が環境省の「自然共生サイト」に認定
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