パナソニックHD、JICAと協働し、ケニアの無電化地域にソーラーランタンを寄贈 ~女性や少女たちの教育、健康、収入向上の機会を支援~

パナソニックグループ

ケニア・カジアド県オリニエ村で実施したソーラーランタンの寄贈式ケニア・カジアド県オリニエ村で実施したソーラーランタンの寄贈式

2024年11月19日、パナソニック ホールディングス株式会社(以下、パナソニックHD)は、独立行政法人 国際協力機構(以下、JICA)と協働し、ケニア政府機関である国家ジェンダー平等委員会(National Gender and Equality Commission : NGEC)を通じて、ケニア南西部カジアド県オリニエ村の無電化地域に住む女性や少女たちに100台のパナソニック製ソーラーランタンを寄贈しました。今回の寄贈は、パナソニックHDが全世界の従業員に向けて実施した「寄付キャンペーン」によって実現しました。ソーラーランタンの“あかり”により、女性や少女たちの移動や活動が安全に行えるようになること、また夜間の学習や経済、社会活動に参加することも後押しします。そして、女性や少女の自立を促し、自信を育むことで、ジェンダーに基づく暴力(Gender-Based Violence : GBV)(*)の撤廃を目指します。

NGECのThomas O. Koyier氏(左)とJICAの久保田真紀子氏(右)からソーラーランタンを受け取る女性たちNGECのThomas O. Koyier氏(左)とJICAの久保田真紀子氏(右)からソーラーランタンを受け取る女性たち

ソーラーランタンの使用方法を聞く女性たちソーラーランタンの使用方法を聞く女性たち

ケニア・カジアド県オリニエ村の女性リーダーは次のように述べています。

ソーラーランタンは、これまで社会活動や日常生活で制限されてきた女性や少女たちに、大きな希望を与えるものです。GBVに抗い、自立しようとしている彼女たちは、家でも勉強ができるようになり、夜に内職をして収入を向上させることもできます。本日がGBV撤廃にむけた象徴的な出来事となり、心から感謝しています。


ケニアでGBV撤廃に取り組むJICAの久保田真紀子氏は次のように述べています。

パナソニックHDによるソーラーランタンの提供は、女性や少女たちの未来を照らし、より安全な地域の実現に大きく貢献します。あかりを手にした女性たちが未来に対する希望を持ち、村に蔓延しているGBVの問題に立ち向かう力を得ることを願っています。


LIGHT UP THE FUTUREのプロジェクトを推進する多田直之は次のように述べています。

ソーラーランタンの寄贈において、JICAと協働させていただくのは今回が初めてです。ケニア政府機関であるNGECにも関わっていただき、それぞれの強みを活かして、無電化地域の課題の1つであるGBVの撤廃に貢献できることは大変光栄です。11月25日は、女性に対する暴力撤廃の国際デーであり、世界的にGBVの関心が高まるタイミングです。我々の取り組みやその発信を通じて、少しでも世の中の方にGBVの現状を知っていただき、関心を持っていただければと思っています。

ソーラーランタンのあかりで識字を学ぶ女性たちソーラーランタンのあかりで識字を学ぶ女性たち

ソーラーランタンのあかりで川に水汲みにいく少女ソーラーランタンのあかりで川に水汲みにいく少女

パナソニックHDは今後も、多様なパートナーとともに、無電化地域にソーラーランタンによるあかりを届け、「教育」「健康」「収入向上」の機会創出をする事で、貧困のない持続可能な社会づくりに取り組んでまいります。


*ジェンダーに基づく暴力(Gender-Based Violence : GVB)

「女らしさ」や「男らしさ」といった、社会文化的に構築された固定的な性役割や性規範、不平等な力関係を背景にして振るわれる暴力を指す。ドメスティック・バイオレンスや性暴力のほか、児童婚や女性性器切除、オンラインでのセクシュアル・ハラスメント、性的搾取を目的にした人身取引などが含まれる。GBV被害による世界経済のダメージや損失は、医療や法的費用の増加、女性の労働生産性の低下などを含めると国のGDPの1.2%から3.7%に相当するとも試算されている(World Bank, 2018 Gender-Based Violence, https://www.worldbank.org/en/topic/socialsustainability/brief/violence-against-women-and-girls


■プロジェクトの背景

<パナソニックHDによる無電化地域への支援活動と今回の寄贈について>

パナソニックHDは2013年から、あかりや電気がないことで貧困から抜け出せない「無電化地域」に“あかり”を届ける活動に取り組んできました。2021年からは、無電化地域の未来を照らすプロジェクト「LIGHT UP THE FUTURE」という名称で活動を展開し、これまでNGO/NPOや国際機関など、さまざまなパートナーと連携して12万台を超えるソーラーランタンを30か国以上の国・地域に届けてきました。

また、無電化地域の実情をより多くの人に知っていただく活動にも取り組んでいます。2018年からはグループ会社や自治体、大学、イベント等と連携し、従業員や一般の方が参加できる様々な取り組みを展開しています。今回の寄贈は、その一環として、パナソニックHDがグループ会社を対象に実施した「寄付キャンペーン」によって実現しました。このキャンペーンでは、パナソニックグループの従業員がオンラインで社会課題を学ぶと、1受講者につき10円が寄付されるしくみで、世界46か国・地域から10万人を超える従業員が参加しました。


<JICAによるケニア・カジアド県オリニエ村での取り組みについて>

JICAでは2023年から、ケニア・カジアド県政府とともに、カジアド県のオリニエ村でGBVの予防と撤廃に向けた取り組みを実施しています。オリニエ村は、家父長制に基づく伝統的な慣習や文化が根強い地域としても知られ、村に住む女性や少女の多くが夫や家族からのドメスティック・バイオレンスや性暴力、そして児童婚などの深刻な問題に直面しています。JICAは、県政府とともに、被害を受けた女性や少女を適切に保護し、切れ目なく支援できる人材の育成や、県の体制づくりの支援を行っています。


■独立行政法人 国際協力機構(JICA)について

JICAは、開発途上国が直面する課題を解決するため、技術協力、有償資金協力、無償資金協力など日本の政府開発援助(ODA)を一元的に担う二国間援助の実施機関です。150以上の国と地域で、ジェンダー平等・女性のエンパワメントを推進するプロジェクトを含む様々な事業を展開しています。詳しくは https://www.jica.go.jp/index.html をご覧ください。


■国家ジェンダー平等委員(National Gender and Equality Commission : NGEC)について

NGECは、2010年に制定された国家ジェンダー平等委員会法に基づき設立されたケニア政府機関です。委員会の主な任務は、女性、子ども、若者、障害者(PWD)、高齢者、少数民族、社会的弱者などの特別な利益を有する団体に重点を置き、ケニア国内のすべての人々に対してジェンダー平等と差別のない社会の実現を推進することです。詳しくは https://www.ngeckenya.org/ をご覧ください。

<関連リンク>

・[JICA]尊厳と安全のあかりを女性や少女たちへ~ ジェンダーに基づく暴力の撤廃に向けてパナソニックと連携 ~(2024年11月25日)

https://www.jica.go.jp/information/seminar/2024/202411251600.html

・無電化地域の未来を照らすプロジェクト「LIGHT UP THE FUTURE」

https://holdings.panasonic/jp/corporate/sustainability/citizenship/lutf.html

・[ニューストピックス]国連人口基金を通じ、ケニアの無電化地域にソーラーランタン2000台を寄贈(2022年11月21日)

https://news.panasonic.com/jp/topics/204927

・[プレスリリース]ケニアの母子支援活動「Mother to Mother SHIONOGI Project」診療所の太陽光発電の稼働開始について(2022年9月7日)

https://news.panasonic.com/jp/press/jn220907-2

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会社概要

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業種
製造業
本社所在地
大阪府門真市大字門真1006番地
電話番号
06-6908-1121
代表者名
楠見 雄規
上場
東証プライム
資本金
2590億円
設立
1935年12月