スキルアップ研究所、「リスキリングに対する労働者の現場の声」の調査結果を発表
企業におけるリスキリングの環境が整っていると感じている人は約3割
株式会社 学研ホールディングス(東京・品川/代表取締役社長:宮原博昭)のグループ会社、株式会社ベンド(本社:東京都千代田区、CEO近藤潔)は、運営する「スキルアップ研究所(https://reskill.gakken.jp/)」にて、「リスキリングに対する労働者の現場の意見調査」を行いましたので、以下に結果を報告いたします。
調査結果全文はこちら:https://reskill.gakken.jp/3315
【調査結果概要】
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すでにリスキリングに取り組んでいる人は全体の38.7%
リスキリングに熱意がある人は80%以上
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労働者は会社に対し資格取得支援を最も求める
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企業は取得すべきスキルを明確化させ、補助金などの制度を整えていくべき
◼️調査背景
現代の労働市場では、技術の進化と産業の変化により、従来のスキルセットだけでは対応しきれない新たなニーズが出現している。この背景のもと、既存の職業技能から新しいスキルへの移行や再学習、すなわちリスキリングが労働者にとって必須の取り組みとなってきている。
しかし、多くの労働者がリスキリングの重要性を理解しつつも、実際にどのように進めればよいか、どのような支援が必要かについては不明瞭なままである。これによりリスキリングの取り組みが十分に進まないという課題が生じている。
このような状況を鑑み、スキルアップ研究所では「リスキリングに対する現場の声」のアンケート調査を行った。
◼️調査結果
◆リスキリングへの意識
リスキリングへの熱意については、8割以上の人が「非常にある」「ある」「どちらかといえばある」と回答しており、多くの労働者が自身のスキルアップとキャリア発展に前向きな姿勢を示している。
しかし一方で、実際にリスキリングに取り組んでいる人は全体の約38%にとどまっている。このことから、リスキリングへの強い意欲と実際の行動との間に大きなギャップが存在することが分かる。
◆リスキリングのための環境整備
自身が勤める会社のリスキリング環境が整っていると感じる人は全体の3割程度にとどまった。
熱意があるものの、具体的な行動に移せていない背景には、学習すべきことの不透明さ、企業からの支援体制の不足、職場環境の整備不足などの要因が考えられる。リスキリングを熱望する労働者の意欲を適切に受け止め、効果的な支援策を講じることが企業に求められている。
◆リスキリングのために会社に求めること
「リスキリングをするために、会社に最も何を求めますか」という質問に対し、最も多かった回答は「資格取得に対する支援」であった。資格取得はスキルアップやキャリアアップを目指す上で、具体的な目標や実力の証明となるため、労働者から強く求められているようだ。
加えて、リスキリング活動に対する補助金の支給や、評価制度への組み入れなど、金銭的・制度的支援を包括的に講じることを企業に求める声も多数あがっている。単に機会を与えるだけでなく、リスキリングへのインセンティブを多角的に設けることで、より多くの労働者が積極的に取り組めるようになると考えられる。
資格取得支援をはじめとする実質的な支援体制の構築が、リスキリングへの熱意を現実の行動に移す上で重要な鍵となることが判明した。
◆寄せられた現場の声
【費用について】
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キャリアアップのためのリスキリングは必須だと思っているので、金銭面の支援をまず一番にしてほしい。
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私の会社では資格の取得を推奨していますが、受験費用は自己負担です。費用も出してもらえると嬉しいです。
【評価制度について】
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事務能力についての評価基準があれば、何を勉強し身につけるか、具体的に考えられると思います。
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リスキリングによる個人の能力向上に対する評価が追いついておらず、特に年代の高い世代ではどこでもやっていけるスキルという漠然とした捉え方をしており転職や人材流出に繋がる懸念を感じている人もいる。リスキリングに対する理解促進が求められると考える。
【副業について】
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専門性のあるスキルを活かした副業の解禁。
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副業制度を認めることで社員の選択の自由を広げて、かつ副業も行う社員がいることを多様性の一つとして特別視せずに認めてほしい。
【残業について】
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仕事が忙しく時間が取れないので、業務の効率化を図り時間を作れるようにしてほしい
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研修等の機会があっても、普段の業務量が多くなかなかチャレンジできない
◆課題と展望
スキルアップ研究所の調査では、リスキリングへの熱意がある一方で、具体的な方向性の不明瞭さ、支援体制の不足、整備不足など、労働者が直面する課題が浮き彫りとなった。労働者は、資格取得支援や補助金制度、評価制度への反映、副業容認など、様々な支援を企業に求めている。
これらの調査結果を踏まえると、今後の企業の課題としては、労働者のリスキリングを支援する体制の構築や、明確なキャリアパスの提示を通し、資格取得や学習支援を具体化することが浮かび上がる。これにより、個人のキャリア発展のみならず、企業の競争力強化にも繋がるだろう。
◼️調査概要
項目 |
詳細 |
調査名 |
リスキリングに対する社員の人々の意見調査 |
対象者 |
会社で働く社員の方々 |
対象地域 |
全国 |
調査対象 |
インターネット調査 |
調査期間 |
2024年3月5日〜3月12日 |
回答数 |
163 |
調査結果の引用・転載について
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◼️大人の学び直しのためのWEBメディア「スキルアップ研究所」
スキルアップ研究所は、当社実施のアンケートによる最新の実態調査に基づき、独自のキャリア情報や有益な学習法を紹介しています。
実態調査では、スキルアップ及びリスキリング等に関する現状について、実際にアンケートを実施し、結果をもとに解説しています。現状を分析し、今後、より多くの方が望んだ時にスキルアップに取り組める社会を実現するためには次に何をするべきか、生の声をもとに検討していきます。
キャリア情報や有益な学習法を紹介するページでは、実際にキャリアアップ・スキルアップを目指すにあたって参考となるような情報をお届けしています。
「キャリアアップ・スキルアップに取り組みたいが、次に何をすべきかわからない」という方や、「リスキリングって聞いたことはあるけど自分にもできるのかな」と思っている方に是非読んでいただきたい記事となっています。
スキルアップ研究所:https://reskill.gakken.jp/
【企業情報】
◆株式会社ベンド(Bend Co., Ltd.)
https://reskill.gakken.jp/company
代表取締役:近藤潔
設立:2019年3月1日
資本金:1500万円(資本準備金を含む)
所在:〒102-0083 東京都千代田区麹町5-3-23 日テレ四谷ビル 4F
問い合わせ窓口: info@thebend.jp
■株式会社学研ホールディングス(GAKKEN HOLDINGS CO.,LTD.)
https://www.gakken.co.jp/
・代表取締役社長:宮原 博昭
・法人設立年月日:1947年3月31日
・資本金:19,817百万円
・売上高:1,641億円、連結子会社75社(2023年9月期)
東京証券取引所 プライム市場情報(証券コード:9470)
・所在住所:〒141-8510 東京都品川区西五反田2丁目11番8号
・電話番号:03-6431-1001(代表)
・事業内容:1946年創業の教育・医療福祉関連事業を展開する持株会社
教育分野:「学研教室」を始めとする教室・学習塾事業、
学習教材などの出版・コンテンツ事業、
教科書・保育用品などの園・学校事業など
医療福祉分野:サービス付き高齢者向け住宅事業、
認知症グループホーム事業、
保育園・学童などの子育て支援事業など
グローバル:150か国以上で活動・事業展開
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