<開催レポート>環境に配慮した都市農業とエシカル消費について考える「TOKYO農業フォーラム2025」を初めて開催しました
東京都は、化学合成農薬などを減らして生産する「東京都エコ農産物」を普及しています。
その一環として、消費者と生産者がともにエコ農業について考える「TOKYO農業フォーラム2025」を開催しました。
当日は、環境に配慮した持続可能な農業やエシカル消費について、講演やトークセッションをはじめ、展示による取組紹介や農産物販売などを行いました。
■オープニング:松本副知事と笹川博義農林水産副大臣が登場
はじめに主催者を代表し、松本明子東京都副知事から開会の挨拶がありました。
化学的に合成された農薬などを減らした農産物を「東京都エコ農産物」として認証している制度や、この秋にその農産物のPR販売拠点を都心部に開設予定であることを紹介しました。
また、国が全国を対象に進める「みどり認定」(※1)を活用していることにも触れ、環境に配慮した農業の推進について話しました。
続いて、農林水産省 笹川博義農林水産副大臣に来賓を代表してご挨拶いただきました。
環境負荷の低い農業に関わる方による先進事例の発信等を通じて生産から消費までエコでエシカルな取組を後押しするフォーラムであり、都内にとどまらず全国の農業や消費の現場にインパクトをもたらすメッセージとなることを大いに期待すると話しました。

※1 みどり認定:みどりの食料システム法(環境と調和のとれた食料システムの確立のための環境負荷低減事業活動の促進等に関する法律)に基づく東京都環境負荷低減事業活動実施計画等認定。
(https://www.metro.tokyo.lg.jp/information/press/2024/11/2024112806)
■基調講演:俳優・起業家として活躍している小林涼子氏が登壇
俳優であり、環境に配慮した循環型農福連携ファーム「AGRIKO FARM」を運営する株式会社AGRIKO 代表取締役の⼩林涼⼦氏による、「東京に生きる私たちが育む未来 〜エコな農産物と都市農業のちから〜」をテーマにした講演が行われました。
小林さんは、農業や食の大切さを肌で感じながら育った経験が現在の活動の原点になっていると話しました。
都市での暮らしの中で農業を続けることの楽しさや苦労、未来へとつなげていくためにできることを伝えました。
自身が進める取組について、一人ひとりと向き合うことを大切にしていること、都市型農業だからできることがあると力強く話し、想いを伝えました。
また、「都市農業を知っていますか?」「エコ農産物をご存じの方はいますか?」と参加者に呼びかけ、会場の一体感が高まりました。


■トークセッション・実践セミナー:生産、流通、消費の視点で意見交換・事例紹介
「エコな農業が創るエシカルな東京」をテーマに、トークセッションを行いました。
農業者・料理人・流通専門家・学生の立場で、それぞれが行っている取組を紹介し、農業に対する想いについて話しました。
さらに、エコ農業・農産物を取り巻く課題、どのように知ってもらうか、未来に伝えていくのか、環境保全型農業の意義とそれぞれの役割等についても意見交換しました。
都市での農業の魅力は、農家と消費者との距離が近く生産者の顔が見えること。
想いを込めて作る生産者と購入して応援する消費者、その間を流通や料理の提供でつなぎ、東京だから実現できる循環型の都市型農業の形が実現できると話しました。

実践セミナーは「明日からの農業に役立つ実践セミナー」と題し、埼玉県の小川町有機農業生産グループが取り組む有機農業について紹介しました。
化学合成農薬や化学肥料を使わず地域資源を循環させてエネルギーの自給自足を実践してきた事例に、多くの参加者が耳を傾け熱心にメモをとる姿も見られました。

■出展・販売ブースも大盛況
各企業・団体などの取組を紹介するパネル展示をはじめ、環境保全型農業に関する取組・農産物の販売も行いました。
東京都は、化学肥料・化学合成農薬の使⽤を低減した「東京都エコ農産物認証制度」、また、⾷品安全や環境保全、労働安全等に配慮した「新東京都GAP認証制度」など、持続可能な農業を支援する取組について紹介しました。
農林水産省関東農政局の「みえるらべる」の紹介やJA東京グループによる調和型農業の商品と江戸東京野菜の展示、環境保全型農業の取組紹介と農産物を販売した群馬県・栃木県・茨城県・埼玉県・千葉県のブースは大盛況でした。





このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像