水素を活用したエネルギーソリューション「Panasonic HX」ドイツのグループ施設Panasonic Campus Munichで実証開始

パナソニック株式会社(本社:東京都港区、CEO:品田 正弘、以下、パナソニック)は、電子デバイス、産業デバイス等の販売を行うパナソニック インダストリー ヨーロッパ有限会社(所在地:ドイツ・オットブルン、以下、PIEU)を含めたグループの拠点Panasonic Campus Munich内に、グリーン水素を利用する純水素型燃料電池と太陽電池を組み合わせた2電池の連携制御により、カスタマーエクスペリエンスセンター(CXC)棟の電力を再生可能エネルギーで賄う実証設備を導入しました。ショウルーム、ラボラトリー、オフィスなどを兼ね備えたCXC棟の電力需要変化とドイツの気象変化に追随するエネルギーマネジメントシステム(EMS)を構築し、10 kWタイプの純水素型燃料電池と既設の太陽電池を使用することで、導入コストと設置スペースを抑えた実用性の高いソリューションの実証運用を行います。
水素を活用したエネルギーソリューション「Panasonic HX」は、電力需要や設置場所に合わせて柔軟に連結可能な純水素型燃料電池に、太陽電池や蓄電池などの複数電池を組み合わせ、AIを活用した独自のEMSで連携制御することで、発電の無駄を抑えて再生可能なエネルギーを安定的に供給するソリューションです。地産地消の分散型エネルギーパッケージとして災害時のレジリエンス性を高めるとともに、電力需要に応じて純水素型燃料電池を最適に運動制御することで、水素発電設備としての長寿命化や無停電のメンテナンスを可能にするなど保守性にも優れています。これまでに、滋賀県草津拠点の燃料電池工場、英国ウェールズ・カーディフの電子レンジ組立工場にて実証施設を導入してきました。
3拠点目となるドイツ・ミュンヘンでは、製造工場ではなく、初めてオフィス施設を対象に実証実験を行います。使用電力量に最適化した分散型システムとして、最新型の10 kWタイプの純水素型燃料電池5台を導入。PIEU社屋の屋根に設置された既存の太陽電池合計190 kWのうち60 kWを使用し、必要な電力を100%再生可能エネルギーで賄う実証を行います。純水素型燃料電池には、ドイツおよびオーストリアで製造されたグリーン水素を、40 ft(12.2 m)の水素タンクトレーラーから供給します。10 kWタイプの純水素型燃料電池の新製品を活用することで、従来の5 kWタイプと比較し、設置台数の削減と省スペース化が可能になります。また、1 kW単位で発電出力を調整する機能が備わっているため、オフィス施設での電力需要変化の追随には蓄電池を導入せずに、純水素型燃料電池と太陽電池の連携制御で需給バランス調整を行う予定です。導入時のイニシャルコストを抑え、限られた設置スペースにも柔軟に対応できる、より実用性の高いソリューションの有効性を検証していきます。
今回の実証を通じ、多様な使用シーンや地域特性に最適なソリューションPanasonic HXの実現を目指すとともに、実証運用を通じて水素事業に関連する現地パートナー企業やビジネス顧客との関係構築に取り組み、事業基盤の確立を図ります。パナソニックは、Well-beingとSustainabilityが両立した社会を目指し、ドイツひいては欧州社会の気候変動対策に貢献する新規事業を創出し、水素を本格活用した再生可能エネルギーの導入という新たな選択肢の提案を通じて、来るべき水素社会およびカーボンニュートラルの実現に向け、長期的視点で貢献していきます。
全文は以下プレスリリースをご覧ください。
▼[プレスリリース]水素を活用したエネルギーソリューション「Panasonic HX」ドイツのグループ施設Panasonic Campus Munichで実証開始(2025年3月27日)
https://news.panasonic.com/jp/press/jn250327-1
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