「主要コンテンツ配信アプリの通信量/バッテリー消費量調査」~防災の日は、スマホの利用方法を改めて考える機会に~
長時間の情報取得には、radikoなど音声アプリが有効。YouTubeなど動画アプリの再生時は設定に注意
株式会社角川アスキー総合研究所(本社:東京都文京区、代表取締役社長:加瀬典子)は、「主要コンテンツ配信アプリの通信量/バッテリー消費量調査」として、動画・音声コンテンツの再生に対応した、主要スマートフォン向けアプリケーション12種のバッテリー消費量とデータ通信量を調査しました。
スマートフォンの活用においては、動画配信サービスや音楽配信サービスの利用が幅広く進んでいます。一方、「ギガ不足」という言葉があるように、毎月の通信量が、契約したプランの上限を超えてしまい、通信速度制限に悩むといった声も多く聞きます。また、バッテリー駆動でインターネットに接続できるスマートフォンは、停電や自然災害などが発生した際の情報取得ツールとしても大きく注目されています。
こうした背景を踏まえ、平時の利用はもちろん、災害時の停電や避難場所においても長時間、利便性を損なわず使い続けられるサービスを知り、選択する助けになればと考えています。「防災の日」に合わせ、改めてスマートフォンの利用方法を考え、意識を高めるきっかけになれば幸いです。
動画/音声配信サービスの通信量の差は最大で20倍強
音声配信サービスの平均ビットレートは約129kbps。YouTubeをはじめとした動画配信サービスでは1Mbpsを超える場合もあり、最大で約24.4倍の差がありました。特に動画再生時には適切な画質での視聴が重要。端末・OSを問わず最も低い数字だったのはradikoでした。
同一サービスでも利用環境に応じて、使用するパケット量や電力には大きな差が出る
同一サービスでもアプリケーションを使用するOSや端末のスペック、画面サイズなどの影響で再生状況が変わるアプリケーションがあることが分かりました。
モバイル再生でも高画質・高音質を維持するアプリケーションが存在
モバイルデータ通信時でも、常に品質と通信量を抑えず、高画質・高音質を維持するアプリケーションが多いことが分かりました。また、同一サービスでも、OSや端末の性能、画面サイズなどの影響で再生状況が変わるため、災害時には手動で最低品質に設定するのがベストです。
ラジオ放送をライブ再生するradikoの通信量は96kbps程度と低く抑えられており、情報取得のために長時間使用しても問題ない水準でした。
調査時期
2019年8月11日~15日 (早朝および深夜の時間帯で各1回計測)
調査対象サービス(アプリケーション)
動画配信: 「YouTube Live」「Netflix」「Hulu」「AbemaTV」
SNS動画配信: 「Instagram (インスタライブ)」「Facebook(ライブ機能)」
テレビ番組配信: 「TVer」
定額音楽配信: 「Spotify」「Apple Music」「Amazon Music」「YouTube Music」
ラジオ番組配信 : 「radiko」
調査方法
安定した通信が可能なモバイル通信環境で、各サービスのコンテンツ(映像もしくは音声)を2時間ずつ再生
し、その後のバッテリー消費量およびデータ通信量(パケット使用量)を調べました。テストにはNTTドコモのLTE回線と、下記3種類のスマートフォンを使用しています。
①iOS:iPhoneXS Max
②Android:Xperia 1
③Android:Pixel 3a
スマートフォンの設定:
・ディスプレイの明るさ:50%
・音量50%
・Wi-Fi オフ、Bluetooth オン、GPSオン
※モバイルデータ通信利用時に各アプリケーションが標準で選択する画質・音質を使用。その他設定も、新規インストール時のデフォルトとした。実使用に即し、動画コンテンツは全画面での再生、音楽・音声コンテンツは画面を消灯した音声のみでの計測とした。
※バッテリー消費量は、満充電状態からのバッテリーが何パーセント減少したかを調査しました。
※データ通信量(パケット使用量)は、各OSの「設定」で確認できるデータ使用量を調査しました。
iOS:設定→モバイル通信→モバイルデータ通信
Android:設定→ネットワークとインターネット→データ使用→アプリのデータ使用量
1. 各アプリケーションの消費電力と通信量(実測値)
動画配信、音楽・音声配信に対応したスマートフォン用アプリケーションを使い、2時間連続でコンテンツを再生した場合の消費電力と通信量を表にまとめました。最も通信量が大きかったのは、iPhone XS Maxを使った「YouTube Live」の視聴、最も通信量が少なかったのはXperia 1とPixel 3aを使った「Amazon Music」の再生ですが、多くのアプリケーションが画質を優先するモード/通信量の節約を優先するモードを選べます。なお、radikoはユーザーが再生品質を選ぶことはできませんが、再生環境によるばらつきが少なく、容量も平均約81MBと計測した中では最も低い値となりました。
2. 各アプリケーションの平均ビットレート
計測したデータ量から各アプリケーションの平均ビットレートを算出しました。なお、Spotifyとradikoは、再生環境を問わず128kbps以下のビットレートとなっており、携帯事業者の通信速度制限下でも標準設定のまま利用し続けられると想定できます。
3. 7GBの通信速度制限に達するまでの再生時間(推定値)
計測データに基づき、携帯事業者の料金プランとして標準的な上限7GBのプランで、月々の上限値に達するまでの時間を算出したのが下の表です。動画配信サービスで高画質を選ぶと、月々の上限に早く達してしまうため、ユーザー側で適切な設定を選ぶことが重要です。
4. 各アプリケーションを利用できる時間(推定バッテリー駆動時間)
計測したデータに基づき、各スマートフォンでアプリケーションをどれだけの時間使い続けられるかを推定したのが下のグラフです。スマートフォンのバッテリーが満充電から0%になるまでの時間を計算で求めているため、実際に利用できる時間はこれよりも少なくなると予想されます。
こうした背景を踏まえ、平時の利用はもちろん、災害時の停電や避難場所においても長時間、利便性を損なわず使い続けられるサービスを知り、選択する助けになればと考えています。「防災の日」に合わせ、改めてスマートフォンの利用方法を考え、意識を高めるきっかけになれば幸いです。
- 調査結果の要点
動画/音声配信サービスの通信量の差は最大で20倍強
音声配信サービスの平均ビットレートは約129kbps。YouTubeをはじめとした動画配信サービスでは1Mbpsを超える場合もあり、最大で約24.4倍の差がありました。特に動画再生時には適切な画質での視聴が重要。端末・OSを問わず最も低い数字だったのはradikoでした。
同一サービスでも利用環境に応じて、使用するパケット量や電力には大きな差が出る
同一サービスでもアプリケーションを使用するOSや端末のスペック、画面サイズなどの影響で再生状況が変わるアプリケーションがあることが分かりました。
モバイル再生でも高画質・高音質を維持するアプリケーションが存在
モバイルデータ通信時でも、常に品質と通信量を抑えず、高画質・高音質を維持するアプリケーションが多いことが分かりました。また、同一サービスでも、OSや端末の性能、画面サイズなどの影響で再生状況が変わるため、災害時には手動で最低品質に設定するのがベストです。
ラジオ放送をライブ再生するradikoの通信量は96kbps程度と低く抑えられており、情報取得のために長時間使用しても問題ない水準でした。
- 調査の概要
調査時期
2019年8月11日~15日 (早朝および深夜の時間帯で各1回計測)
調査対象サービス(アプリケーション)
動画配信: 「YouTube Live」「Netflix」「Hulu」「AbemaTV」
SNS動画配信: 「Instagram (インスタライブ)」「Facebook(ライブ機能)」
テレビ番組配信: 「TVer」
定額音楽配信: 「Spotify」「Apple Music」「Amazon Music」「YouTube Music」
ラジオ番組配信 : 「radiko」
調査方法
安定した通信が可能なモバイル通信環境で、各サービスのコンテンツ(映像もしくは音声)を2時間ずつ再生
し、その後のバッテリー消費量およびデータ通信量(パケット使用量)を調べました。テストにはNTTドコモのLTE回線と、下記3種類のスマートフォンを使用しています。
①iOS:iPhoneXS Max
②Android:Xperia 1
③Android:Pixel 3a
スマートフォンの設定:
・ディスプレイの明るさ:50%
・音量50%
・Wi-Fi オフ、Bluetooth オン、GPSオン
※モバイルデータ通信利用時に各アプリケーションが標準で選択する画質・音質を使用。その他設定も、新規インストール時のデフォルトとした。実使用に即し、動画コンテンツは全画面での再生、音楽・音声コンテンツは画面を消灯した音声のみでの計測とした。
※バッテリー消費量は、満充電状態からのバッテリーが何パーセント減少したかを調査しました。
※データ通信量(パケット使用量)は、各OSの「設定」で確認できるデータ使用量を調査しました。
iOS:設定→モバイル通信→モバイルデータ通信
Android:設定→ネットワークとインターネット→データ使用→アプリのデータ使用量
- 調査結果の詳細
1. 各アプリケーションの消費電力と通信量(実測値)
動画配信、音楽・音声配信に対応したスマートフォン用アプリケーションを使い、2時間連続でコンテンツを再生した場合の消費電力と通信量を表にまとめました。最も通信量が大きかったのは、iPhone XS Maxを使った「YouTube Live」の視聴、最も通信量が少なかったのはXperia 1とPixel 3aを使った「Amazon Music」の再生ですが、多くのアプリケーションが画質を優先するモード/通信量の節約を優先するモードを選べます。なお、radikoはユーザーが再生品質を選ぶことはできませんが、再生環境によるばらつきが少なく、容量も平均約81MBと計測した中では最も低い値となりました。
2. 各アプリケーションの平均ビットレート
計測したデータ量から各アプリケーションの平均ビットレートを算出しました。なお、Spotifyとradikoは、再生環境を問わず128kbps以下のビットレートとなっており、携帯事業者の通信速度制限下でも標準設定のまま利用し続けられると想定できます。
3. 7GBの通信速度制限に達するまでの再生時間(推定値)
計測データに基づき、携帯事業者の料金プランとして標準的な上限7GBのプランで、月々の上限値に達するまでの時間を算出したのが下の表です。動画配信サービスで高画質を選ぶと、月々の上限に早く達してしまうため、ユーザー側で適切な設定を選ぶことが重要です。
4. 各アプリケーションを利用できる時間(推定バッテリー駆動時間)
計測したデータに基づき、各スマートフォンでアプリケーションをどれだけの時間使い続けられるかを推定したのが下のグラフです。スマートフォンのバッテリーが満充電から0%になるまでの時間を計算で求めているため、実際に利用できる時間はこれよりも少なくなると予想されます。
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザーログイン既に登録済みの方はこちら
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像