実使用空間における次亜塩素酸を用いた浮遊菌・付着菌の除菌効果に関する論文が学術誌「Microorganisms」に掲載

パナソニック株式会社 空質空調社が群馬パース大学と共同で検証した、実使用空間における次亜塩素酸を用いた浮遊菌・付着菌の除菌効果に関する論文が、微生物・感染症学の分野で非常に価値ある研究論文として、2025年9月8日、国際的学術誌「Microorganisms」に掲載されました。権威ある学術誌への掲載を受けて、群馬パース大学大学院・附属研究所先端医療科学研究センター長である木村博一教授(インフェクションコントロールドクター)は、「次亜塩素酸技術により、人が居住する空間(実使用空間)の浮遊菌・付着菌が有意に制御可能なことが科学的に証明された」とコメントしています。

論文は、以下リンクよりご覧ください。
https://www.mdpi.com/2076-2607/13/9/2053
■論文の概要
屋内環境では空中および表面に存在する微生物が感染症の伝播リスクとなります。そこで気体状次亜塩素酸発生装置と微粒子除去フィルターを組み合わせた検証装置を用いて、群馬パース大学の実使用空間でフィールドテストを行い、浮遊菌ならびに付着菌の減少効果を評価しました。
検証装置の運転により、評価開始後2.25時間で空中浮遊菌数が14.5%まで有意に減少しました(p=0.00001)。付着試験では、検証装置から8 m離れた位置でも大腸菌、緑膿菌あるいは黄色ブドウ球菌の生存数が有意に減少しました(59.0~99.7%減少、p=0.005~0.028)。
これらの結果により、気体状次亜塩素酸発生装置と微粒子除去フィルターの併用は屋内環境における微生物汚染の低減に有効であり、家庭や公共空間での感染対策に有望な手段であることが示唆されます。
なお、本研究は、群馬パース大学との共同研究の成果です。
以下に、浮遊菌試験を実施した教室イメージと試験結果を示します。


■Microorganisms
幅広い微生物・感染症学関連分野における国際的な査読付きオープンアクセスジャーナル
[2024年 インパクトファクター(IF):4.2]
出版社:MDPI(スイス)
創刊年:2013年
ISSN:2076-2607
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