江戸と猫とてぬぐい!? 絵本『ねこきちのてぬぐい』が発売
今にも通じるヒントがいっぱい! サステイナブルな暮らしが読み取れる絵本
今期の大河ドラマの舞台となっている江戸時代は、リサイクルの輪が機能した、循環型社会だったといたといわれています。
それって、いったいどういうこと? という疑問を、絵本でやさしく伝えているのがこの絵本。

作者のかとうまふみさんは、北海道在住。仲間たちと畑仕事で流した汗を手ぬぐいで拭い、心地よい風が吹いたそのとき、「江戸」を感じたのだそうです。もともと、落語や江戸文化が好きだったかとうさん。畑での作物や堆肥の循環から、江戸時代のリユースやリサイクルが当たり前だったことにつながったそうです。

そして、出来上がった絵本は、驚いたことに「手ぬぐい」が主人公。そして、目も鼻もついていません。主人公としての存在感を出すために、作者のかとうさんは、場面にでてくる手ぬぐいを布でひとつひとつ手作りしたものを絵に貼り付けて立体感を出しています。しかも、その手ぬぐいは「豆絞り」柄! すべてに点々の柄を付けていったという、普通に絵を描くより数倍も手間がかかっています。
そんな細部もさることながら、ねこきちと手ぬぐいの仲良しぶりがほほえましく、江戸の暮らしがさりげなく描かれているのも見どころ。
お話は、ねこきちと仲良くすごしていた手ぬぐいが、あるとき古くなった布たちが最後に燃やされてしまうのを見て、ねこきちは……。大量消費や使い捨てに、ちょっぴり心が疲れていたら、ぜひ読んでいただきたい一冊です。
『ねこきちのてぬぐい』かとうまふみ/作 講談社
https://www.kodansha.co.jp/book/products/0000403200
【かとうまふみ】
1971年、福井県生まれ、北海道育ち。北海道教育大学卒業。ディスプレイデザインの仕事を経て、絵本作家に。絵本に『まんまるいけのおつきみ』『おならおばけ』『狂言えほん かずもう』(文・もとしたいづみ)『ねこきちのてぬぐい』(講談社)、『ぎょうざのひ』(偕成社)、『けしゴムの ゴムタとゴムゾー』(BL出版)、『ひょろのっぽくん』(農山漁村文化協会)、『みそこちゃん』(あかね書房)、「どろろんびょういん」シリーズ(作・苅田澄子 金の星社)、『まあちゃんとりすのふゆじたく』(アリス館)、『かたつむりくん』(風濤社)、『よつばのおはなし』(佼成出版社)、『おとうさんのこわいはなし』(岩崎書店)、『セイロウさん』(WAVE出版)など、装画・挿絵に『にゃんともクラブ』(作・竹下文子 小峰書店)などがある。
【書誌情報】
■書名:『ねこきちのてぬぐい』
■作 :かとうまふみ
■定価:本体1,500円(税別)
■発行:株式会社 講談社
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