貧困、DV、虐待、差し伸べられない手―――。無縁社会に落ちてしまった母と子どもの存在が静かに突き刺さるセミフィクション『その叫びは聞こえていたのに 消えた母子をめぐる物語』刊行
「シリーズ 立ち行かないわたしたち」最新作! 2025年12月11日(木)発売
株式会社KADOKAWA(本社:東京都千代田区、取締役 代表執行役社長 CEO:夏野剛、以下KADOKAWA)は、『その叫びは聞こえていたのに 消えた母子をめぐる物語』(著者:きむらかずよ)を2025年12月11日(木)に発売いたしました。

小5の夏、親友はある日突然、母親と姿を消した。そしてまた、もう一組の母子が私の前から消えようとしている――。
本書はKADOKAWAコミックエッセイ編集部が手掛ける「シリーズ 立ち行かないわたしたち」の最新作で、著者であるきむらかずよさんが、児童福祉を担当する民生委員として様々な親子に関わってきた経験をもとに描いたセミフィクションコミックエッセイです。
<あらすじ>
「こんにちは、民生委員の赤ちゃん訪問です」。ドアを開けたアカネと初めて会った時、カヨコは息が止まりそうになった。幼少期の友達のナルミとあまりにも似ていたから。ナルミとその母親はある日突然いなくなった。家の家財道具もそのまま、二人だけがひっそりといなくなった。大人になったカヨコが赤ちゃん訪問で出会ったアカネは、十代の若いお母さんで親戚も友達もいない土地で初めての子育てに苦労しているように見えた。ナルミとアカネの境遇が似ていると感じたカヨコは、どうしても他人事とは思えずアカネの手助けをしたいと思うのだが……。かつて自分の前から忽然と消えたナルミの心の声を自分は聞いていただろうか。大人になった自分は、ナルミの生き写しであるかのようなアカネに手を差し伸べることができるだろうか――。


【解説】石井光太(作家、ノンフィクション作家)
本書に登場するアカネも(世の育児を放棄している親と状況が)同じです。もともとは発達の遅れがあった上に、適切な家庭のイメージを持たぬまま大人になり、そこに夫のDVや貧困といったいくつもの要因が加わり、娘のゆあを傷つけてしまいました。このように過去から現在にいたるまでのいくつもの問題が複雑に絡み合って虐待が起こるのです。 (本書「解説」より一部抜粋)
著者プロフィール
きむらかずよ
イラストレーター。小学1年生の時にプレゼントされた漫画『うわさの姫子』に衝撃を受け、漫画やイラストを描くように。現在は3人の子育てをしながら、新米保育士としても奮闘中。著作に『16歳で帰らなくなった弟』『私がシングルファザーになった日』などがある。
書誌情報
書名:その叫びは聞こえていたのに 消えた母子をめぐる物語
著者:きむらかずよ
定価:1,430円(本体1,300円+税)
発売日:2025年12月11日(木)
判型:A5判
ページ数:144ページ
ISBN:978-4-04-685406-3
発行:株式会社KADOKAWA
「シリーズ 立ち行かないわたしたち」について
「シリーズ 立ち行かないわたしたち」は、KADOKAWAコミックエッセイ編集部による、コミックエッセイとセミフィクションのシリーズです。本シリーズでは、思いもよらない出来事を経験したり、困難に直面したりと、ままならない日々を生きる人物の姿を、他人事ではなく「わたしたちの物語」として想像できるような作品を刊行します。見知らぬ誰かの日常であると同時に、いつか自分にも起こるかもしれない日常の物語を、ぜひお楽しみください。
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