音響レンズによる『物理ノイズキャンセリングマイク』を研究開発するLENZがJ-KISS型新株予約権で2,000万円のプレシード調達を実施

3Dプリンターでしか作れない特殊形状の構成物によって「物理的な」ノイズキャンセリング機能を実現するマイクの実用化を目指す

『物理ノイズキャンセリングマイク』の研究開発を行う株式会社レンズ(東京都千代田区、代表取締役:青木孝裕、以下「LENZ」)は、このたびプレシードラウンドとして、複数の個人投資家、事業会社などから、J-KISS型新株予約権によって2,000万円の資金調達を実施したことをお知らせします。

LENZが開発した音響レンズのプロトタイプLENZが開発した音響レンズのプロトタイプ

■LENZについて
 LENZは、東京都立大学(旧首都大学東京)で研究されていた音響レンズに関する研究を継承し、同大学から関連特許及び事業化に関する独占的ライセンスの提供を受けて2020年12月に創業したスタートアップです。
 音響レンズは、光が光学レンズによって収束や発散されるように、「特殊形状の構成物(=音響レンズ)」を用いて音を収束・発散させるためのメカニズムです。
 LENZは、この音響レンズに関する東京都立大学の先端研究を応用し、3Dプリンターでしか作れない特殊形状の構成物を独自開発することで、「物理的な」ノイズキャンセリング機能を持つマイクのプロトタイプを完成しており、追加の研究開発による更なる機能強化、及び、その実用化・商用化を目指しています。

■資金調達の概要
 LENZはこのたびプレシードラウンドとして、TechCrunch Tokyo 2018 スタートアップバトルで優勝したムスカなどを創業前から投資・育成した実績を持つ株式会社ベイシズ(福岡市博多区、代表取締役:川上晃博)を始め、複数の個人投資家、事業会社などから、J-KISS型新株予約権によって2,000万円の資金調達を実施いたしました。
 LENZは今回の資金調達により、研究開発体制及び特許戦略を強化し、音響メーカーや騒音環境に関する悩みを持つ企業との協業・PoCなどを通じて『物理ノイズキャンセリングマイク』の実用化・商用化を推進します。

LENZチーム(右から2番目:代表取締役 青木孝裕)LENZチーム(右から2番目:代表取締役 青木孝裕)

■『物理ノイズキャンセリングマイク』の原理及び機能について
 LENZの『物理ノイズキャンセリングマイク』は、東京都立大学の研究を元に独自開発した、3Dプリンターでしか作れない「複数のホーンが融合した特殊な構成物」が音波の重ね合わせのコントロール効果を生み出す「音響レンズ」として作用することで、「音響工学的焦点(マイク素子から見た空間における特定の座標)」近辺の音を増幅、それ以外の音を減衰させ、文字通り、「物理的な」ノイズキャンセリング機能を実現します。
 LENZの最新版のプロトタイプは、当社実験において数dB〜数十dB程度のノイズキャンセリング性能を実現しており、騒音環境下における音声認識AIの読み取り精度を明白に向上させるなどの効果が確認されています。
 そして、最も重要なことは、LENZの『物理ノイズキャンセリングマイク』は、「既存の技術と組み合わせて利用することが可能」であるということです。
 具体的には、デジタル処理を施す前の音声データそのものに対して「物理ノイズキャンセリング」をかけておくことで、デジタル処理自体の性能の向上が可能であるため、既存のマイクはもちろん、最近登場したAIノイズキャンセリングマイクなどの性能をさらに向上させる効果が見込まれます。
 このことは同時に、マイクの「形状」による物理ノイズキャンセリング技術が、マイクの性能向上において、デバイス、音声データに次ぐ第3の技術開発余地であり、マイク業界において大きなイノベーションとなる可能性があることを指し示しています。

■ 『物理ノイズキャンセリングマイク』の応用可能性
 既存の技術と組み合わせることでマイク性能の更なる向上が可能であるLENZの『物理ノイズキャンセリングマイク』技術は、空港や鉄道、工事現場など、様々な騒音環境下での活用が見込まれています。
 また、環境音や周囲の話し声が気になるテレワーク、音をより鮮明に録る必要のあるハイエンド放送機器、さらには自動車や街中など騒音環境下における音声認識デバイスへの組み込みなどにも応用可能です。
 LENZは既に、事故時などにおける通話品質の問題を抱えていた「高速道路における緊急インターホン」への応用を目指したPoCを開始していますが、今後、音響メーカーや騒音環境に関する悩みを持つ企業との協業・PoCなどをさらに推進し、『物理ノイズキャンセリングマイク』の実用化・商用化を目指します。

■ LENZ代表取締役 青木孝裕より
 東京都立大学が研究を進めていた音響レンズについて、まだ研究中であった約4年前から相談を受けていたのですが、ここ数年、生産のために不可欠な3Dプリンター技術の目覚ましい進化やコストの低下を目の当たりにし、事業採算性が十分に高いレベルに達したと感じたため、このたびこの技術を継承し、LENZを設立しました。
 新しくパートナーとなった投資家の皆様には、特許技術の独占的ライセンスを受けている点及び、3Dプリンターでしか生産が不可能であるために安易な模倣を防ぐことができるという我々の強み、そして、既存のマイク技術と競合するのではなくシナジーを生み出し、ニッチながら強いニーズを多数開拓可能であるという市場性などを高く評価していただきました。
 今回調達した資金で『物理ノイズキャンセリングマイク』の1日も早い実用化・商用化を目指し、以て騒音に関する企業の悩みの解消や、騒音下でも使える音声認識デバイスによるイノベーション促進などに貢献したいと考えています。

LENZ代表取締役 青木孝裕LENZ代表取締役 青木孝裕

■ 青木孝裕(代表取締役CEO)プロフィール
東京大学大学院工学系研究科修了。IBMビジネスコンサルティングサービス(元PwC Consulting)においてIT/経営コンサルティングに従事後、日本IBMでSmarterPlanet関連の成長戦略/新規事業立ち上げ/ベンチャーインキュベーション(BlueHub)等を経験。また特許取得や論文執筆、大学や外部セミナー等における研究/講師/寄稿活動など、多岐に亘る活動を行ってきた。 2019年より外資系スタートアップにて、新規事業開発・コンサルティング営業の本部長執行役員を務め、2020年より常務執行役員CSOに着任。資金調達、事業戦略、多国籍組織戦略、オペレーション管理等のスタートアップ企業経営のフルスタックを担ってきた。2020年12月に株式会社レンズを創業。



■ 会社情報
社名:株式会社レンズ
住所:東京都千代田区神田多町ニ丁目6番地2
代表:代表取締役 青木 孝裕(あおきたかひろ)
設立:2020年12月17日
資本金:300万円(別途J-KISS型新株予約権にて2,000万円調達済み)
Web:https://www.lenz.ltd/


■このプレスリリースに関するお問い合わせ先
担当者名:牟田 凱騎(むたよしき)
電話番号(担当者直通):070-3130-3511
メールアドレス(担当者直通):pr@lenz.ltd

 
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