京丹後市未来チャレンジ交流センター「roots」、2022年度グッドデザイン賞を受賞

京丹後市未来創生人材育成事業として、京丹後市と連名で選出

 有限責任事業組合まちの人事企画室は、「高校生や地域の方が集い、新たなチャレンジができる居場所」というコンセプトのもと、2020年9月より京丹後市から委託を受け、「京丹後市未来チャレンジ交流センター roots(以下、roots)」を企画・運営しています。
 この度、公益財団法人日本デザイン振興会が主催する 「2022 年度グッドデザイン賞」を受賞しましたのでお知らせします。 受賞は、京丹後市との連名での受賞となります。京丹後市は、京丹後市未来創生人材育成事業として、市内の高校生や若者が地域の魅力的な人や素材に出会いながら、課題解決を通して新しい価値を創造するなど、未来のまちづくりへのチャレンジを進めることにより、未来を担う人材を育成する場づくりに取り組んでおり、本事業はその一つです。
■受賞対象ページ:https://www.g-mark.org/award/describe/54491?token=kUe7Di2WHc
■roots 公式サイト:https://www.roots-kyotango.com
 


【rootsとは】

 高校生や地域の方が集い、新たなチャレンジができる居場所として開設している、京都府京丹後市峰山町にある京丹後市の施設です。
 50m2ほどの1室の壁に「やってみたい」カードを書いて貼り、地元高校生を中心に地域内外の大人を巻き込んで実現「高校生のときに読みたかった一冊」というテーマで、地域の方から本を寄贈してもらった壁一面の本棚があります。
 一等地ながら空き店舗ばかりの場所に、10坪足らずのrootsができたことで、人々のつながりが生まれ、「高校生のために」という一体感で大人のチャレンジをも促し、丹後を越えてプロジェクトが広がっています。


【roots開設の背景】

 京丹後市内には、大学や専門学校がなく、卒業後9割以上が地域外へ出ていきます。京丹後市は、 2017年より「京丹後未来ラボ」という若者のアイデア創発、市民主体の活動を後押しする場を開催してきました。それを発展すべく、常設されたのがrootsです。
 運営委託を受けるにあたり、高校生たちが不確定な時代を生きるため、まちの未来のために必要な「主体性」を育むために、高校生の原体験=「ルーツ」をつくることを考えました。


 チャレンジの支えになる、生まれ育った地域の軌跡や周りで支えてくれる人の存在を知り、経験したことに価値を見出せるように。学校と家との往復になりがちな地域の高校生に、自分の好きに気づき、開示できる「居場所」を作り、地域内外の大人との関係性の構築に伴走する仕組みを発想しました。
 日々同じ相談員が常駐し、関係性を築くことで心理的安全性が確保できる居場所としての場づくりを行っています。


■ roots オープニングMOVIE

 



【経緯とその成果】

 2020年10月31日の開所から約1年8ヶ月で、来訪者は延べ5,000人、企画は122以上、生まれました。来訪してくださった高校生や地域の方々に書いていただいた「やってみたい」カードも、壁いっぱいになりました。

「やってみたい」カードが無数に貼られた壁「やってみたい」カードが無数に貼られた壁

 高校生の「やってみたい」ことは多岐に渡り、廃校の小学校を利用した600人以上を集めた地域イベント「Rainbow School」クラウドファンディングで400万円を超える資金を集めた「水中考古学」の遺跡調査、20分のアニメーション制作、プロのデザイナーとプロジェクト型で作成したロゴマークや、家具職人とデザイン・制作したオリジナルデスク、キャラクターのグッズ販売など、自分らしいチャレンジに伴走してきました。
 

 進路や恋愛の相談も多く、日常の中に大人とのコミュニケーションや、小さなチャレンジが生まれています。また、魅力的な大人たちと出会い、視野を広げたrootsの卒業生とも関係性が続いています。帰省時に、進学先で学んだことを活かして高校生向けの企画を実施してくれたり、京丹後市が行う地域プロジェクトへ参画してくれたりと、活動の広がりも見られています。

■ roots 1周年MOVIE(廃校利用イベント Rainbow School)

 

 


【受賞について】

 2022年度グッドデザイン賞、「地域の取り組み・活動」の審査ユニットに応募し、受賞しました。 若者にとっての居場所となり、自分らしさを出せること、それを地域内外の大人が応援する取り組みや、施設のデザインなどに評価をいただきました。

デザインのポイント
  1. 主体的であること(やるべきことやルールを作らず、信じて待つ)
  2. その人自身でいられること(相談員が来訪者の話をよく聴き、受容する)
  3. 関係性の広がりと継続(自分たちが楽しむことで、人が集まり縁が繋がる)

審査委員コメント
  • 近年よくある地域の居場所づくり活動の中でも、地域の高校生のやりたいことを可視化、地域内外の大人が実現の後押しをするというテーマが特徴的。2017年にできた前身を2020年に発展させ、5,000人もの人々が訪れ、さまざまな企画や活動が実現している。若者にとってここに居場所があることはもちろん、ここで萎縮せず自分らしさを開示できること、それを地域が見守り、応援してくれるといった動きそのものが、京丹後市への愛着や地域性へと繋がっていく。少子高齢化と言われる中で、高校生がいきいきと個性を発揮して生きる姿が可視化されていることは、その他の多くの人々にとってもポジティブな風景であるはず。全面ガラスで内部の様子がまちの一端として伺えるファザードのデザインもよい。

 

■受賞対象ページ:https://www.g-mark.org/award/describe/54491?token=kUe7Di2WHc


【問い合わせ先】

〈京丹後市未来チャレンジ交流センター roots〉
〒627-0031 京都府京丹後市峰山町呉服 丹海30番街 1F
OPEN:11:00-20:00(日・月休み)
電話:080-8700-6057
メールアドレス:challenge@machi-jinji.co.jp
担当:稲本・能勢

■公式サイト:https://www.roots-kyotango.com
■instagram:@roots_kyotango

高校生とプロのデザイナーによるデザインチームで制作したロゴマーク高校生とプロのデザイナーによるデザインチームで制作したロゴマーク


【まちの人事企画室 概要】

 「このまちのなかで、人のためになる事を企画したい」
 そう思って、団体を立ち上げました。

 京丹後市をメインに、東京都 / 兵庫県 / パリ / 京都府 などとフルリモートで繋がり、課題を解決していくチームです。 メンバーには様々なバックボーンがあり、拠点や働き方は自由で「主体的にたのしく働けること」がミッションです。行政(教育・地域連携・採用)、企業(経営企画・採用・人事)などの伴走支援事業を主におこなっています。

有限責任事業組合まちの人事企画室
■公式サイト:https://www.machi-jinji.co.jp/
■メールアドレス:info@machi-jinji.co.jp


【京丹後市について】
 京丹後市は、京都府最北端の丹後半島に位置する人口約5万3千人のまちです。
 日本海に面しており、ユネスコ世界ジオパーク認定を受けた「山陰海岸ジオパーク」の美しい海岸線を有する自然豊かなまちです。15ヶ所ものビーチがあり、絶景の夕日が望める「夕日ヶ浦」や、鳴砂(なきすな)の浜として有名な「琴引浜」などは、例年多くの観光客で賑わう魅力的なスポットです。
 日本海でとれた新鮮な海の幸だけでなく、フルーツなども山の幸も豊富で、四季を通じて「旬の京丹後」を味わえるまちです。

■京丹後市公式サイト:https://www.city.kyotango.lg.jp

 

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会社概要

URL
-
業種
サービス業
本社所在地
京都府京丹後市網野町網野1655-3
電話番号
090-7556-2174
代表者名
川渕一清
上場
未上場
資本金
-
設立
2020年07月