認知症の方向けのスケジュール管理アプリ『yottey(ヨッティ)』をリリース!
1年間のテストリリースを経て、10月1日に正式版をリリース。ユーザーインターフェースの専門家が高齢者の認知特性を徹底的に考慮したデザインです。
株式会社ソフトディバイスは、認知症や記憶力に不安を感じる方、そのご家族を支援する新しいスケジュール管理アプリ『yottey』をリリースしました。このアプリは、認知機能の低下によってスケジュール管理に不安を感じ始めた方に今日の日付やその日の予定をわかりやすく伝えるタブレット端末向けのアプリです。
【サービス開始の背景】
認知症では『時』や『場所』『人』がわからなくなる見当識障害があり、特に『時』の障害は初期から見られます。ゴミの日や診療日が分からず、日常生活に支障をきたすケースも少なくありません。このような背景から、株式会社ソフトディバイスはスケジュール管理アプリ『yottey』を開発しました。
yotteyは、MCI(軽度認知障害)または認知症初期の方など、見当識障害が認められる方を対象ユーザとしたもので、高齢者へ情報が伝わりやすい機能やデザインが施されています。
認知症ケアでは『本人主役』『パーソンセンタードケア』が重要視され、認知症ご本人の尊厳を尊重したケアが求められています。最近では、支援者や家族の尊厳も同じように大切にすべきだという考え方が広がりつつあります。yotteyは、ご本人が自分で時刻や予定を確認できる機能を提供し、これにより自立を促すだけでなく、何度もスケジュールを確認される支援者の心理的負担を軽減し、双方の生活をより快適にサポートします。
【アプリの特徴】
1. 認識しやすい昼夜表示
時間帯で背景色が切り替わり、一目で昼夜の違いが分かります。ご高齢の方の生活で重要な『曜日』が認識しやすいのもポイントです。
2. 使う方にあわせて変えられる表示
余計な情報を省いたシンプルでわかりやすい表示を目指しました。自分の好みや生活スタイルにあわせて、表示する情報や予定表示件数を変えられます。
3. 予定の時刻に音が鳴りお知らせ
予定時刻になると音でお知らせします。聞き取りやすいチャイム音のほか、身近な方の声を録音してお知らせ時の音として設定することも可能です。
4. 予定の入力や設定は信頼できる方に任せられる遠隔操作対応
遠隔地のスマホからでも『yottey』をお使いのご家族のために予定を入力できます。予定お知らせ時に操作があったかどうかも確認でき、見守る側の安心にも繋がります。
【ユーザーの声】
yotteyの前身となる電子カレンダーの実証実験では、独居の高齢者に有意な認知機能の改善が認められ、「デイサービスに行く準備ができるようになった」「ゴミ出しができるようになった」といった行動の変化も報告されました。yotteyのモニタ評価でも、「予定に気づくようになった」や、支援者からは「yotteyで繰り返し予定を認識してもらうことで、予定をすんなり受け入れ、行動がスムーズに取れた」など負担軽減につながる声が寄せられています。
【価格】
1アカウントにつき、月額300円(税込)
例:同じ予定を共有して、親がipad1台、子供が携帯1台で使用する場合でも1アカウント分の月額利用料金 300円となります
【ダウンロードはこちらから】
https://yottey.softdevice.co.jp/
【開発経緯】
2011年から、国立障害者リハビリテーションセンター研究所の井上剛伸先生、石渡利奈先生と共同で、認知機能が低下した高齢者向けの電子カレンダー開発にソフト面で協力してきました。この研究で電子カレンダーの有効性が確認され、2019年に無事終了しました。現在は、名古屋大学の西浦裕子先生と連携しつつ、ソフトディバイスが主導で開発と販売を進めています。また、このプロジェクトは令和4年度の障がい者自立支援機器開発事業、および令和6年度の経済産業省オレンジイノベーション・プロジェクトに採択されています。
【株式会社ソフトディバイスについて】
ヒューマン・インタフェース・デザインを核に、モノや情報と人との対話から新たな価値を創出し、ユーザーにとって価値ある未来の製品やサービスをデザインするコンサルティングファームです。まだユーザーインターフェースデザインが広く認知されていない時代からUIデザインに携わり続けています。
開発の初期段階ではアイデアを体感できるラフな試作を、終盤では技術検証も兼ねたリアリティの高いプロトタイピングを行います。机上の空論ではない、実際のユーザー体験に基づいた確かな成果を追求しています。
【会社概要】
会社名:株式会社ソフトディバイス
所在地:京都市北区上賀茂岩ヶ垣内町41番地 B-LOCK KITAYAMA
資本金:1,000万
従業員数:27名 (2024年10月時点)
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