板金製造業ワコーメタルが同志社大学の学生らと産学連携によりアウトドアの未来を変える商品開発に挑戦。

第1弾となるスマートBBQスタンドstandishの販売を開始

有限会社ワコーメタル

Makuakeに掲載の表紙です。

有限会社ワコーメタル(摂津市)は、産学連携プログラムを同志社大学の学生とインターンシップという形で2023年の夏から開始しました。

このプログラムの一環として、新次元スマートBBQスタンド「standish」が共同開発され、12月20日よりクラウドファンディングサイトMakuakeにて出品したことを発表しました。


メインサイト:
https://www.makuake.com/project/wako-metal/

有限会社ワコーメタル:https://wako-metal.com/

この産学連携プロジェクトは、ブランディングの発展向上を促す過程で、深刻な人材不足に対応するとともに、次世代に製造業の魅力を伝えることを目的としています。

学生たちは、製品の企画から販売に至るまでのプロセスにおいて、主体的に実行することで商品開発における貴重な経験を積みました。


そもそもワコーメタルとは

有限会社ワコーメタルは摂津市にある創業20年以上の歴史を持つ板金加工業者です。

主な製品は受配電盤の筐体で、大型製品の取り扱いが多く、インフラを支えます。

コミュニケーションが非常に活発。

企業理念は

「もの造り」から「ものがたり創り」へ-。

であり、そこには、物を造ることで人々の生活を支え、そこからはじまる物語創りに貢献したいというインフラ業者である信念が込められています。

ワコーメタルのロゴ。本の一部が鉄。


ワコーメタルのユニークな取り組み

コロナの影響もあり、一度は業績が低下するも、ここ最近はコロナ前の状況に戻ってきているそうです。

ただ、その際に受けた危機感は今しっかり根付いており

「このまま下請けだけやっていても成長は難しく、不安定だな、と感じました」

と日野代表取締役は語ります。

また製造業の多くが抱えている人材不足も同様に大きな課題でした。

これらの課題を解決するために目を付けたキーワードがブランディングでした。

「ワコーメタルは歴史と実績は確かですがブランディングを意識したことはあまりありませんでした。もっと多くの人に認知されたい、そう思ったのがきっかけです」

ブランディングをするにあたってワコーメタルは様々なことを取り組みはじめました。

まずはWebサイト作り。

「Webサイトすらありませんでした。大きな一歩ですね」

と日野氏は照れ笑いをします。

他には、社内環境の改善。

新しい人を取り込むにあたって綺麗な職場を目指しました。

清潔なオフィス作りを心がけているとのこと。

コミュニケーションを増やし風通しをよくするためにランチミーティングというものも始めました。

「月に1回、食堂で全員でご飯を食べるんです。そこでここ1ヶ月の気づきや課題を話すんです」

ランチミーティングの様子。

日野氏曰く、社員は基本的に職人なので自分の世界を持っている人が多いそうで、こういう機会がないとなかなか自分の意見を出すことはないんだとか。

「最初は苦手意識もあったようですが、積極的に意見を出してもらうことが増えました」

と嬉しそうに語ります。

実際に効果はあったようで半期に1回の従業員満足度調査では平均点数が1ポイント近くまで上昇しています(10点満点)。

「まだまだ低いですが実際に点数に現れているのは嬉しいですね」


そしてインターンシップへ

そんなワコーメタルが次に取り組んだのがインターンシップでした。

自社製品を持たないワコーメタルがオリジナルブランドを作り出す一歩にインターンシップを選択しました。

普通に作るよりも大変だと感じますが、あえてこの方式を取ることでより多くのことを学ぶことができると判断したそうです。

さらに言えば、一町工場が大学生と共同で開発すること、それそのものがまさにブランディングに繋がる、という狙いもあったと話します。

2023年の夏にワコーメタルに5人の学生がやってきました。

同志社大学今出川キャンパスにて撮影。

禰宜田侑誠(同志社大学法学部/写真左上)・上田楓乃(同大経済学部/写真左下)・長渡大河(同大商学部/写真右上)・河本颯真(同大理工学部/写真真ん中上)・立野七海(同大法学部/写真右下)

夏から開始したインターンシップはもうすでに冬です。この数ヶ月は本当に密度が濃かったそうです。

我々は学生から多くのことを学ぶことができるのは明白だったので、学生にもできるだけ多くのことを学んでほしい、とそう思い、まずは課題を発見するためにBBQの実践から開始しました。

河川敷でBBQ。この日は風も強く非常に暑かったそうです。

そこで課題を発見し、その課題の解像度を上げるために続いてアンケート調査を行いました。

アンケート調査でみえた課題から学生たちはおよそ50個ものアイディアを出します。

ある日の会議の様子。この日はアンケートからのアイディア出しです。

そしてその中から自分たちが一番可能性を感じた商品を数名の前でプレゼンしました。

このプレゼンの形式もできるだけ緊張感を持たせるために質疑応答とその場でのフィードバックを行います。

わずか5名のプレゼンでしたが、丁寧な進行により3時間もかかりました。

緊張のプレゼンの一幕。

商品の決定

その結果、決定したのが今回製品化にいたった『スマートBBQスタンドstandish』です。

縦の空間を使うという発想が斬新です。

このスタンドは

・BBQ時にお皿を複数置いた際にごちゃごちゃする

・紙皿が風で飛んでいく

という課題を解決するために考案されました。

考案した上田さんはこう述べます。

「新商品を考えるのにペルソナを使って考えた人物像は”おしゃれなものが大好きな人”でした。そこから、おしゃれな人はよくアフタヌーンティー行く→アフタヌーンティースタンドはおしゃれだが実は機能性も兼ね備えているのでは、、、?と辿り着きました。とても良い案なのではと我ながら思ったことを覚えています」

イギリス発祥のアフタヌーンティーがBBQの課題を解決するという図式も非常にユニークで興味深いです。

このプロジェクトを通じて学生たちは多くを学んだと語ります。

「今回このインターンシップに参加して、多くのことを学び、成長できたと思っています。自分は三年で就職活動もする必要があり、参加するか迷っていました。しかし、参加することにより、自分がどのような人間なのか、何ができるのかを再確認し、新商品の開発から発売するまでといった一貫したプロジェクトに参加できたこの経験は非常に自分にとって価値のあることでした」〈禰宜田侑誠(同志社大学・法学部)〉

「今回私たちはワコーメタルさんのインターンに参加して"standish"というアウトドア製品を開発しました。その過程で、普段の生活ではできないようなことを経験することができました。問題を見つけ出し、それを解決できる案を考え、さらにカタチにしていく。この流れは簡単のようにみえて全くそうではなかったです。このプロジェクトに参加したおかげで、普段の生活の視野も広がったように感じます。この学びを来年から始まるインターンでも活かせたらいいなと思っています」〈長渡大河(同志社大学・商学部)〉

「新商品開発において最も重要だったのは、チーム全体でアイデアを共有し、積極的に意見交換をすることでした。素朴な疑問や意見を率直に仲間に伝え合う環境を、学生メンバー同士の交流やミーティングを通じて構築することが大切であると実感しました。これによって、異なる視点を持つ学生メンバーが持つ多様なアイデアを引き出し、その多様性を活かした商品開発が可能になりました。今後は、このインターンシップで得た学びを生かして、各メンバーが持つ独自の視点を尊重し、全体の意見を踏まえた意思決定に貢献できるように努めていきたいと思います」〈河本颯真(同志社大学・理工学部)〉

「今回のインターンシップの中で特に困難を極めたのは商品のデザイン決めだったと思います。デザイン案をまとめる役は私でした。私の好みでデザインするのはもちろんダメで、またメンバーの好みだけでもダメ。何となく、でもダメ。様々な人の心に響く用にデザインを考えに考え、熟考しました。この熟考こそが大きな学びでした。物事を多角的な視点で緻密に考えることを大切に、これからの就活でも活かしたいと思います」〈上田楓乃(同志社大学・経済学部)〉

そしてそれ以上にワコーメタルは多くを学ぶことができました、と日野氏はいいます。

「正直最初は無謀かとも思いました。製品を作るのもインターンシップをするのも初めて。これを同時に進行していいものか、と。しかし今やってみて思います。新しいことをすること、変化を受け入れること、成長のヒントはここにしかないんだろう、と。私たちの抱えている課題がすべて解決したわけではありません。ただ学生さんのおかげで本当にいい商品が誕生しました。ワコーメタルブランドの第1弾にとしてこれ以上のものないものでしょう」

このインターンシップが起こしたイノベーションの効果は大きく、これをきっかけにワコーメタルの摂津での知名度はぐんと上昇しました。

こういう取り組みを行なっている会社はおもしろい、と感じてもらえ、説明会や会社見学での評価も同様に上昇しています。

労働局から工場見学先に選ばれた際に実施した説明会の様子。

「特に若い人からの評価は上がったように感じています。うちみたいな規模でここまでの取り組みをしている会社は珍しいでしょうから」

と、その自社の取り組みへの自信を窺わせます。


ワコーメタルの未来

ワコーメタルは今後も新製品作りにトライしていくそうです。第2弾、第3弾と製品を作っていき、ブランドを作り上げ、BtoB企業からの脱却を図ると同時により多くの人に認知されていくことを目指してます。

制服も最近新調したそうです。

ここ数ヶ月の様々な取り組みのおかげで、より多くの人にワコーメタルは知られるようになりました。ブランディングはすぐに効果が現れるわけではなく、継続的な取り組みのためのエネルギー、新しい挑戦に遠慮なく飛び込むフットワークの軽さなど様々な要素が必要です。そのため多くの企業が挫折してしまうのが現実です。

しかし、その懸念も

「今からワコーメタルがどうなるのか本当にわくわくします」

と未来を見据えて、そう語る代表にとってはおそらく杞憂に終わることでしょう。

多くの課題を解決するためにブランディングというキーワードを軸に据え、道なき道を進むワコーメタルの未来に期待したいです。

スマートBBQスタンド「standish」は、クラウドファンディングサイトMakuakeで好評発売中です。

https://www.makuake.com/project/wako-metal/

【会社概要】
会社名:有限会社ワコーメタル
事業内容:板金加工製造業
所在地:大阪府摂津市鳥飼本町2丁目12-3
URL:https://wako-metal.com/

【本件に関する問合せ先】

Mail:n.hino@wakometal.com(担当:日野)

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ビジネスカテゴリ
アウトドア・登山
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会社概要

有限会社ワコーメタル

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URL
https://wako-metal.com/
業種
製造業
本社所在地
大阪府摂津市鳥飼本町2丁目12-32
電話番号
-
代表者名
日野和好
上場
未上場
資本金
300万円
設立
2000年09月