老舗グランメゾン「アピシウス」15年ぶりの世代交代。約40年の歴史を誇る正統派フランス料理を４代目シェフが継承

株式会社アピシウス

2024年8月20日 09時40分

　東京・有楽町にある老舗グランメゾン「アピシウス」は、2024年8月20日（火）、約40年の歴史を継承できた3代のシェフに続く4代目シェフとして、「アピシウス」のスーシェフを11年務めてきた森山順一が就任。古き良き伝統を受け継ぎながら、新しい未来へのバトンを繋ぎます。

　1983年創業の「アピシウス」は、フランス料理を提供するお店が日本にほぼなかった時代に「日本一のフランス料理店」を目指してオープン。店名は、古代ローマの美食家アピシウスから名付けられ、当時の面影をそのまま残すアール・ヌーヴォー様式の空間は、大人の社交場を彷彿とさせる重厚感あふれる雰囲気が漂います。

　現代において、様々なアレンジが主流になってきたフランス料理の原型とも言える「アピシウス」の正統派フランス料理。“最高の一皿”を生み出すために、妥協を許さない食材へのこだわりは、北寄貝やノドグロをはじめ、多くの食材が流通していなかった時代にシェフ自ら先陣を切って日本中を駆け巡り、地方の素材を掘り起こし、美味しいジビエを手に入れるためには牧場まで作ってしまうほど（現在は閉鎖）。

　この度シェフに就任した森山が挑むのは、“変えずに変わる”最も難しいチャレンジ。フランス料理の本質やアピシウスの伝統はそのままに、時代に合わせて変化を惜しまない料理を目指します。「アラカルトメニュー」もアピシウスが開業から受け継いできたこだわりの一つ。大切にするのは、料理人の“手間”ではなく、ゲストの“選ぶ楽しみ”。決められたコースメニューだけでなく、ゲスト一人ひとりの好みやお腹の具合に合わせて内容も品数も選べるメニューは料理人の腕の見せ所。日本では残り少ない徹底されたドレスコードも相まって、訪れたゲストを非日常の世界へと誘います。

■シェフ森山順一

高校卒業後、故郷宮崎県のフェニックスリゾート（現：ホテル日南北郷リゾート）に勤務。その後知人の紹介により1998年にアピシウスへ入社し、地道に経験を積む。ソースへのこだわりを大切にしながら、アピシウスらしさを表現し、2013年より副料理長に就任。そして2024年８月、総料理長に就任。

■伝統を受け継ぐ、代表メニュー

▼ウニとキャビアの野菜クリームムースコンソメゼリー固め

オープン初期から変わらない「アピシウス」のスペシャリテ。北海道オホーツクのバフンウニとイラン産キャビアをやわらかいカリフラワーのムースで包み、ビーフコンソメで寄せた冷前菜。海の恵みにムースとリッチなコンソメが絶妙に溶け込む、贅沢な一皿です。

▼小笠原産母島の青海亀のコンソメスープシェリー酒風味

「アピシウス」の伝統コンソメスープ。年間135頭という捕獲枠が定められている小笠原諸島でしかとれない希少な海亀の濃厚なコラーゲンを活かし、3日間かけて炊き上げます。独特な風味と豊かなコクが新しい食体験へと導きます。

■ワイン好きも頷く、圧巻のワインリスト

国内有数の質と量を誇るワイン。1983年のオープンから受け継ぐ約3万本のワインリストからフランス料理を最大限に生かすワインを提供。フランス産ワインを中心に、古いもので1928年のシャトームートンロスチルドをはじめとする古酒から現代に至るまで、時代を超えて継承しながらアップデートを続けています。ワインリストのミシュランと呼ばれる「世界のベストワインリスト 2022」では3つ星を受賞しました。

■「アピシウス」チーム

▼支配人白坂収

ホテル専門学校卒業後、浅草ビューホテル入社、その後ル.マエストロ.ポールボギューズ東京、レストランロオジェなどを経て2009年アピシウスに入社、2014年に副支配人、2024年支配人に就任。

▼シェフパティシエ上原孝之　

専門学校卒業後、ホテルニューオータニ東京に勤務。料理人として宴会調理、イタリア料理、鉄板焼を経て同ホテル内トゥールダルジャンに5年半勤務。そこで全セクション+パティシエを担当。2007年よりアピシウスへパティシエとして入社。2010年よりシェフパティシエに就任。

▼シェフソムリエ情野博之

国際ソムリエ協会認定インターナショナル・ソムリエ（日本で100人程しかいないソムリエ界最高位の試験）として長年ソムリエ業を営む。シャンパーニュ・アンリオ・アンバサダー。『ゴ・エ・ミヨ東京2019』において「ソムリエオブザイヤー」受賞。女子栄養大学講師も務める。前職はトゥールダルジャン東京シェフソムリエ。