大分高専発スタートアップのUHP、台湾国際イノベーション技術見本市（Taiwan Innotech Expo）2024で水素社会の実現に向けた超高純度水素精製技術を提案【展示会レポート】

VASA採用の透過膜で水素回収率・耐久性・水素精製量が劇的に向上

株式会社Ultra-High Purity

2024年11月11日 09時07分

　大分工業高等専門学校（大分高専）発のスタートアップ企業、株式会社Ultra-High Purity（本社：大分県大分市、代表取締役：横山元浩、以下 UHP）は、2024年10月17日～19日に台北世界貿易センターで開催されたイノベーティブな製品やソリューション、特許技術が集う発明技術展「台湾国際イノベーション技術見本市（Taiwan Innotech Expo） 2024」に、大分県の企業として唯一招待を受けて出展しました。

　今回の台湾国際イノベーション技術見本市では、世界各国から約200の企業や研究機関が特許やイノベーション関連の最新情報を披露する中、UHPは水素社会の実現に向けた自社技術であるバナジウム超合金を採用したウルトラ高純度水素精製技術「VASA-UHP」を提案しました。

台湾国際イノベーション技術見本市（Taiwan Innotech Expo）2024 概要

名称：台湾国際イノベーション技術見本市（Taiwan Innotech Expo）2024

日時：2024年10月17日(木)～10月19日(土) 9時30分～17時30分

会場：台北世界貿易センター(TWTC)第１展示ホール（台北市信義区信義路5段5号）

主催：中華民国対外貿易発展協会(TAITRA)　/　工業技術研究院(ITRI)

URL：https://www.inventaipei.com.tw/en/index.html

当日の様子

会場となった台北世界貿易センター第1展示ホール（写真はUHP代表取締役の横山）。世界中から約200の企業や研究機関、大学から多くの研究者や投資家、学生などが参加し、3日間にわたって革新的技術・発明の紹介やビジネスマッチングが行われました。

会場内のメインステージ。セレモニーやトークセッション、発明コンテストの表彰式など、連日様々なイベントが開催され、立ち見も発生するなど、多くの参加者で賑わっていました。

日本からも多くの企業や団体が出展していました。会場では分野を問わず様々な領域での技術交流が行われ、大変刺激になりました。

今後の水素社会拡大に向けた自社技術の可能性を実感

　イベント期間中、当社のブースには総合商社や半導体メーカー、大手インフラ企業、医療機関など水素技術を必要とする国内外の多くの事業者の方にご訪問いただきました。

　当社が提案するウルトラ高純度水素精製技術「VASA-UHP」に対しても、多くの事業者から興味をもっていただき、商談や協業のご相談をいただきました。また、今後の水素社会が拡大にあたり、UHPの技術がその一翼を担うという声もいただくことができ、改めて自社技術の巨大な可能性を実感しました。

　今後も研究開発を進めるとともに、志を同じくする企業、大学の皆様と共創を進め、その成果を社会に還元していきます。当社の技術や連携にご関心がございましたら、ぜひご連絡をお待ちしております。

ウルトラ高純度水素精製技術「VASA-UHP」について

　当社が開発しているウルトラ高純度水素精製技術「VASA-UHP」は、大分工業高等専門学校（大分高専）の松本研究室による約20年間の研究開発を元に、水素を含む混合ガスをバナジウム金属ベースの透過膜によって分離し、超高純度水素を高効率・低コストで取り出す世界最先端の技術です。

　現在主流となっているPSA方式に比べて精製効率が高く、大規模な設備もメンテナンスの手間も不要です。しかも、透過膜には最先端技術の粋を集めたVASA（バナジウム超合金）を採用することで、水素回収率だけでなく膜の耐久性や水素精製量も劇的に向上します。また、透過膜分離方式には従来、パラジウム合金を用いていましたが、安価なバナジウム超合金に換えることでエネルギーコストを大幅に低減することが可能になります。