株式会社スパインクロニクルジャパン、シリーズAラウンドにて1.35億円の資金を調達。
骨粗鬆症性脊椎骨に対する低侵襲椎体治療デバイスの医療機器承認取得に向けた開発や試験を加速。
難治性骨粗鬆症性椎体骨折に対するスクリュー併用椎体形成術キット(Screw-Anchored Kyphoplasty専用キット)を通じて、高齢者に対する脊椎治療の低侵襲化と予後の劇的な改善をめざす、株式会社スパインクロニクルジャパン(本社:石川県金沢市、代表取締役:米澤則隆)は、Diamond Medino Capital株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役:長谷部光泉)をはじめとする2社を引受人とする第三者割当増資を通じて合計1.35億円の資金を調達しました。今回調達した資金は製品の開発に加えて、医療機器承認取得に向けた試験の実施や組織の拡充等に活用されます。
高齢者の脊椎治療の更なる低侵襲化をめざす脊椎インプラントを開発する株式会社スパインクロニクルジャパンは、既存投資家であるライフタイムベンチャーズ、ほくりくスタートアップコミュニティファンド、XVC、プレモパートナー株式会社、米澤嘉朗氏(整形外科米澤病院医師)に加え、新たにリード投資家としてハンズオン型ベンチャーキャピタルであるDiamond Medino Capital株式会社をはじめとする2社を引受人として、シリーズAラウンドにて1.35億円の資金調達を実施しました。
当社は、様々な製品群の開発を既に開始していますが、まず最初に以下の2製品(SCJ-001およびSCJ-002)の開発・許認可申請を最優先に考えております.
・SCJ-001:Modified Kyphoplasty kit(改良型椎体形成術キット)
・SCJ-002:Screw-Anchored Kyphoplasty キット(スクリュー併用椎体形成術キット)
<製品開発の背景>
本邦では、高齢者人口の増加に伴い骨粗鬆症性椎体骨折や腰部脊柱管狭窄症等の脊椎疾患に対する治療需要が増加しています。株式会社スパインクロニクルジャパンは高齢化社会で特に治療機会が多い骨粗鬆症性椎体骨折に対して、独自に開発した従来の骨セメント充填方法を改良した『椎体形成用材料』ならびに、脊椎をより強固に内固定を可能とする低侵襲型の『脊椎スクリュー型特殊インプラント』を用いて、脊椎治療の低侵襲化を担保しながら、難治例を含めた患者さんの治療成績の向上ならびFailed back surgery syndrome(手術後に遺残する症状)の発生リスクの軽減を目指します。既存治療方法として、経皮的椎体形成術(骨セメント単独充填術)や脊椎を連結固定する脊椎固定術という手術が広く普及していますが、骨粗鬆症を有する骨粗鬆症性椎体骨折においては、脊椎インプラントや骨セメントの症候性のゆるみ、続発性骨折の発生等により治療が難渋することが課題となっています。本開発品により、これらの課題を解決し、これまで難治化していた患者さんの早期QOL改善、社会生活復帰に貢献し、脊椎治療学の発展に貢献します。
<今後の展望>
まずは,2025年度に開発製品(SCJ-001、SCJ-002)の本邦における承認申請の準備完了を目指します。同時に、本開発品(キャニュレイテッドセメントスクリュー)を応用した、更なるパイプライン(SCJ-003、SCJ-004:骨粗鬆症性椎体骨折、腰部脊柱管狭窄症に対する従来型の脊椎固定インプラントを用いずに安定化する脊椎再建技術)の製品開発ならびに臨床試験を通じた臨床開発を本邦にて遂行します。
<投資家の方々からのコメント>
■Diamond Medino Capital 株式会社
取締役 石丸 哲也
スパインクロニクルジャパンでは、革新的な脊椎治療器具を開発し、患者さんに届けることを目指しています。本製品群領域の整形外科・脊椎外科専門医でもある米澤CEOの経営者としての熱意と行動力に加え、今後必要となる開発と薬事承認プロセスに精通したDiamond Medino Capital社の経験を提供し、掛け合わせることで、開発品を世に広め、チーム一丸となって会社の大きな成長を共に成し遂げていきたいと考えております。
<既存投資家の方々からのコメント>
■ライフタイムベンチャーズ
代表パートナー 木村 亮介
1年前のプレシードラウンドから支援して参りましたスパインクロニクルジャパンが、Diamond Medino Capitalという頼もしい投資家を迎え入れ、さらに成長を加速させることを大変うれしく思います。高齢化社会が直面する課題に革新をもたらすプロダクトを日本から世界に届ける使命を今後も共に果たしていきます。
■ほくりくスタートアップコミュニティファンド
HED株式会社 代表取締役 髙田 諭
長年に亘る脊椎外科治療の経験から着想された製品の革新性はもちろんのこと、米澤CEOの医療技術の発展に対する誠実さが当社の成長力の源泉であり、新たに参画される強力なパートナーによって開発が大きく前進すると確信しています。我々も微力ながら、北陸から飛躍するスパインクロニクルジャパンに貢献できるよう、引き続き尽力して参ります。
■XVC
パートナー 津嶋 辰郎
まだ製品のアイデアしかなかった創業前から伴走してきた立場としても、今回のラウンドを通して承認申請の準備に着手できることを大変感慨深く思っています。資金の調達だけでなく、深い業界経験およびネットワークを持つチームを仲間に迎えることができたのも本チャレンジへの期待と米澤さんの巻き込み力と確信しています。共に創業の想いを実現いたしましょう。
■プレモパートナー株式会社
代表取締役 桜井 公美
弊社の医療機器特化型アクセラレータープログラムのメドテックエンジェルスに参加された当時は、創業間もない頃でした。この度シリーズAラウンドを迎えられたのは、事業戦略の明確化と製品開発の順調な進行の成果と存じます。今後も医療機器開発のインキュベーターとして、ハンズオン支援をモットーに、引き続き伴走してまいります。
<株式会社スパインクロニクルジャパンのコメント>
■設立者、代表取締役CEO 米澤 則隆
脊椎外科医として高齢者脊椎治療を数多く経験し、医療現場のニーズを解決するために医療機器開発を開始して約2年になりますが、これまでに多くの投資家の皆様方のご支援・投資を頂き製品開発を推進できたことを大変嬉しく感謝致しております。今回、医療機器(治療デバイス)に精通したハンズオン支援型ベンチャーキャピタル(ベンチャークリエーション)であるDiamond Medino Capital社より投資を頂き、さらに製品開発を加速できると確信しております。今後、一丸となって、製品を多くの患者さんにお届けできるよう取り組んで参ります。
<株式会社スパインクロニクルジャパンについて>
現CEOの叔父である米澤嘉朗医師(整形外科米澤病院、石川県金沢市)が発表した低侵襲手術方法であるスクリュー併用椎体形成術(Yonezawa Y, et al. J Japanese Soc Fract Repair. 2006;28:444-448.)に関する技術を、製品化ならびに事業化するために、2022年9月に石川県金沢市で設立。
【会社概要】
社名:株式会社スパインクロニクルジャパン(Spine Chronicle Japan Co., Ltd.)
所在地:〒920-0848石川県金沢市京町3番8号(本社)
〒103-0012東京都中央区日本橋堀留町1-9-10日本橋ライフサイエンスビルディング7(東京オフィス)
設立者:米澤 則隆 (代表取締役)
事業内容:脊椎治療インプラントをはじめとした脊椎治療機器の開発
業許可:第一種医療機器製造販売業(許可番号13B1X10431)
設立: 2022年9月
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