親の介護『ICT導入を望む』声は7割超、一方で多い「介護の人手不足は解消するか分からない」という視点
30代~60代の“介護予備軍世代”が抱くリアルな声を調査
介護施設・医療機関向けICT化構築サービスを提供する株式会社チュウセツシステム(本社:広島県三次市、 代表:平田稔、以下当社)は、全国30代〜60代の男女300名を対象に「家族の介護に関する意識調査」を実施しまし た。(調査期間:2025年6月9日〜2025年6月10日)
▼家族の介護に関する意識調査について
少子高齢化の進行により、日本では「家族による介護」は、今や多くの人にとって避けて通れない現実となっています。特に団塊ジュニア世代を中心とした30代〜60代は、親の介護と自分自身の仕事・生活の両立を迫られる「介護予備軍」としての立場にあります。一方、厚生労働省の推計によれば、2040年には高齢者人口が約4,000万人に達し、介護を担う人材は大 幅に不足すると言われています。そうした中、介護や医療の現場を支える体制の整備はもちろんのこと、「家族側の意識変化」や「備えの有無」が、社会全体の介護の質を左右する時代へと突入しています。 そこで当社は、介護施設や医療機関のICT化支援に取り組む立場から、家族による介護への不安や準備状況、求める支援のあり方について広く把握するため、家族の介護に対する意識調査を実施しました。
▼調査結果サマリー
・家族に介護が必要となった際、介護施設の利用が視野に入っている人は60.3%という結果となった。
・家族が入居する介護施設に、見守りカメラ・オンライン面会・健康管理アプリなどのICT導入を望むかどうかの問いに、「強 く望む(16.0%)」「ある程度望む(50.3%)」「どちらでもない(26.7%)」「あまり望まない(7.0%)」と、ICTを望む声 が約7割となった。
・介護施設のICT化を望む理由としては、「日常の様子がわかる(76.4%)」「健康状態や安否が通知でわかる (64.8%)」「緊急時の対応が早くなる(52.8%)」が上位となった。
・一方、介護施設のICT化を望まない理由としては、「入居者の心理的不安(“監視”されていると感じるなど) (61.9%)」「入居費用が高くなる(52.4%)」「機械任せになり直接の介護が減少(38.1%)」が上位となった。
・介護施設のICT化によって『介護の人手不足』は解消すると思うかどうかという問いに対して、「はい (27.3%)」「いいえ(29.7%)」「分からない(43.0%)」という結果だった。
▼考察
今回の調査ではまず、介護施設の社会的な必要性が示されました。また、介護施設におけるICT導入を望む声が大半となり、施設へのICT化による安心感や利便性の向上に対する期待の高さが明らかになりました。一方で「ICT 化によって介護人材不足が解消するか」という問いに対する結果から、ICT化に対する社会的な理解や期待がまだ限定的であること、そして「ICT=介護を自動化するもの」という認識が存在しているのではないかと考えました。
当社の介護施設ICT化サービス『介護施設"丸ごと"ICT化パック』は、人の代替を目的にしたものではありません。あくまで、職員が行っている記録業務や巡回、情報共有といった“間接業務”を効率化することで、本来の介護、つまり入居者様と向き合うケアや心の通う時間を取り戻すための仕組みです。ICT化によって浮いた時 間を、“人にしかできない仕事”に充てられるようにすることが、私たちの目指す姿です。 介護現場の人手不足は、単に人を増やすだけでは解決できません。限られた人材でも質の高いケアを提供でき る環境を整えることが、これからの介護のあり方だと考えます。そのために、私たちは引き続きICTの導入支援に注力し、“人にしかできないケア”を取り戻せる現場づくりを支えてまいります。
▼アンケート調査結果
Q1:家族に介護が必要となった際、介護施設の利用は視野に入っていますか?
家族に介護が必要となった際に、介護施設の利用が視野に入っているかという問いに対し、「はい(60.3%)」「いいえ(13.7%)」「まだ分からない(26.0%)」という結果になった。

Q2:家族が入居する介護施設に、ICT(見守りカメラ・オンライン面会・健康管理アプリなど)の導入を望みますか?
家族が入居する介護施設に、見守りカメラ・オンライン面会・健康管理アプリなどのICT導入を望むかどうかの問いに、「強く望 む(16.0%)」「ある程度望む(50.3%)」「どちらでもない(26.7%)」「あまり望まない(7.0%)」と、ICTを望む声が約 7割となった。

Q3:介護施設のICT化を望む理由は何ですか?(Q1で「はい」と答えた人)
介護施設のICT化を望む理由としては、「日常の様子がわかる(76.4%)」「健康状態や安否が通知でわかる (64.8%)」「緊急時の対応が早くなる(52.8%)」が上位となった。

Q4:介護施設のICT化を望まない理由は何ですか?(Q1で「いいえ」と答えた人)
介護施設のICT化を望まない理由としては、「入居者の心理的不安(“監視”されていると感じるなど)(61.9%)」「入 居費用が高くなる(52.4%)」「機械任せになり直接の介護が減少(38.1%)」が上位となった。

Q5:介護施設のICT化によって「介護の人手不足」は解消すると思いますか?
介護施設のICT化によって『介護の人手不足』は解消すると思うかどうかという問いに関して、「はい (27.3%)」「いいえ(29.7%)」「分からない(43.0%)」という結果だった。

以下、Q5の回答に対する具体的な理由を抜粋しました。
<「はい」と答えた人>
「見守り業務が効率化すれば、人員を減らせる」(60代男性・神奈川)
「ICT化により、夜間の巡回などは減らせると思う」(40代女性・新潟)
「介護の“見える化”で、家族との情報共有もスムーズになる」(50代男性・岡山)
「ICT化が進めば、省力化によって他の業務に時間を使える」(30代女性・奈良)
「人手が限られる中では効率化が不可欠。ICTでできる部分は任せるべき」(60代女性・千葉)
<「いいえ」と答えた人>
「結局は人の手が必要。ICTだけでは限界がある」(40代女性・東京都)
「直接的なケアや思いやりはAIでは代替できない」(60代女性・兵庫)
「ロボット化が進まない限り、重労働は人力に頼るしかない」(60代男性・愛知)
「ICT化で別の業務が増えるケースもあり、負担軽減にはつながらないことも」(50代男性・埼玉)
「待遇改善や人材確保の仕組みがない限り、根本解決にはならない」(60代男性・東京都)
<「分からない」と答えた人>
「現場を知らないから、想像がつかない」(30代女性・東京)
「どの程度の業務がICTで代替できるのか分からない」(50代女性・愛知)
「使ってみないと効果が分からないと思う」(40代男性・広島)
「期待はあるが、まだ具体的なイメージがわかない」(40代女性・埼玉)

『介護施設"丸ごと"ICT化パック』とは
当社が提供する、介護施設向けに情報通信技術(ICT)を活用した業務効率化や サービス向上を総合的に支援するソリューションパッケージのことです。 スマートフォン1台でナースコールの応答、内線外線の対応、介護記録の入力・閲覧、見守りカメラの映 像を確認することが可能です。また、身守りセンサーを活用することで利用者の睡眠状況や心拍・呼吸数等の把握もできるため、現場の人材不足対策や業務効率化、精神的負担の軽減に繋がっています。導入支援では、専任担当者が各施設の課題に寄り添い、ICT化の 工程や補助金活用の相談にも対応しています。第三者的な視点から、現場に最適な運用方法のご提案が可能です。
株式会社チュウセツシステムについて
当社は平成6年4月の創業以来、広島県を中心に、電話設備、防犯設備、情報通信システムなどの設計・販売・施工・メンテナンスなどの事業を展開し、 「誠心誠意きめ細かい対応」をモットーに地域の発展とともに成長してきました。2022 年からは「介護や医療に関する社会課題を解決したい」という想いから構築した事業『介護施設"丸ごと"ICT化パック』の展開をスタート。創業 30 年、深刻な人材不足問題を抱える、医療機関や介護福祉施設の業務効率化や負担軽減に向けて全社一同取り組んでまいります。

【会社概要】
名称 :株式会社チュウセツシステム
代表取締役 :平田 稔
本社所在地 :広島県三次市十日市西1丁目3番6号
TEL :(0824)62-7878
創業 :平成6年4月5日
事業内容 : 介護施設・医療機関向けICT化構築サービス/ビジネスフォンの販売・施工・メンテナンス/ネットワーク 構築サービス(Wi-Fi構築含む)/セキュリティ対策工事(防犯カメラ/電気錠システム)/ナースコール 販売・施工・メンテナンス/複合機の販売・メンテナンス/介護記録ソフト、見守りシステムの販売
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像