医療機器「血液ガス分析装置 GEMプレミア 7000」を発売、全血検体における溶血検出を実現
迅速な意思決定、患者ケアの向上および効率性の向上をサポート
アイ・エル・ジャパン株式会社(本社:東京都港区三田一丁目3番30号、代表取締役:イスラエル・ガルシア・クレスポ)は、血液ガス分析装置 GEMプレミア7000を2025年10月1日より販売開始いたします。本製品は、全血検体を迅速に分析し、患者さんの酸/塩基平衡状態、電解質および代謝産物のバランス、および酸素供給能力の診断補助に用いられます。血液ガス分析においては、検体の取り扱いによって測定結果に影響が生じることがありますが、その主要因である溶血を検出する機能を搭載した点が特長です。

■ 製品概要
販売名:GEMプレミア 7000
分類:一般医療機器、特定保守管理医療機器
届出番号:13B2X10481000050
一般的名称:汎用血液ガス分析装置
発売日:2025年10月1日
主な用途・対象:
医療機関において全血検体を迅速に分析し、pH(酸性・アルカリ性の度合い)、pCO2(二酸化炭素分圧)、pO2(酸素分圧)を始めとした17項目を定量測定します。これらの測定結果は演算により求められた値とともに、主に換気状態(酸素の取り込みと二酸化炭素の排出)、および酸塩基平衡(体内の酸とアルカリのバランス)を評価するために用いられます。呼吸不全、心不全、代謝異常など、肺、心臓、腎臓などの状態を評価し、適切な治療法を決定する補助として、検査室以外にも救急部門、ICU(集中治療室)、手術室、NICU(新生児集中治療室)などで使用されます。
主な特長:
[特長1]
全血検体での溶血の検出
• 品質保証システムiQM3を搭載したGEMプレミア7000は、溶血の検出に従来の検査室向け臨床検査装置と同様の技術を採用
• 全血検体の光度測定に基づく溶血の検出を実現

[特長2]
品質保証システムiQM3による、すべての検体の信頼性チェック
• iQM3は6項目の信頼性チェックを通して、すべての検体の分析前、分析中、分析後にわたる継続的な品質管理を提供
• リアルタイムのエラー検出、システムの修正、すべての修正処置の記録文書作成を自動化

[特長3]
溶血検出機能を搭載したGEM PAKカートリッジにより、プロセスを自動化し効率を改善
• メンテナンス性 ― 31日ごとに交換する使い捨てのGEM PAK。追加の手順は不要
• 患者さんとオペレーターの安全性 ― 全ての消耗品が内蔵されているため、バイオハザードリスクを低減
• シンプル ― 常温保管品で、装置前面から簡単に挿入・取り出しが可能

カートリッジ
製 品 名 : GEMプレミア7000カートリッジ
Glu, Lacを含むカートリッジ
販 売 名 :GEMプレミア7000PAK
一般的名称 : クラスI生化学検査用シリーズ
血液検査用グルコースキット・乳酸キット
届 出 番 号 : 13E1X80204CC0008
■ 背景・開発の経緯
POCTでは検体の取り扱いに起因するさまざまな要因が測定結果に影響を与えることがあります。中でも溶血は、カリウム (K+) の結果に影響を及ぼす可能性がある重要な要素の一つとされており、カリウムが基準範囲内であるにも関わらず偽高値として報告されたり、低値であるにも関わらず基準範囲内として報告されるケースが確認されています。1,2 こうした影響は、患者管理の精度や医療現場の効率性に関わる可能性があります。2-6
本製品はお客様からいただいたニーズに対応するため、Lund大学 (スウェーデン)、Jenoptik社、および戦略的パートナーであるAcouSort社との協力の下、10年間の開発期間を経て、当社従来品と同等の検体量と測定時間で溶血を検出する機能を搭載いたしました。
■ 今後の展開
本製品は、救急部門、手術室、ICU、NICUなどのポイント・オブ・ケア(POC)領域を中心に、順次世界各国への展開を進めております。臨床検査において医療関係者の方々と患者さんにとって有益なソリューションをご提供するため、さらなる品質向上とサポート体制の強化に努めてまいります。
■アイ・エル・ジャパン株式会社について
当社は、体外診断用医薬品および医療機器 (血液凝固検査、血液ガス分析などの急性期医療検査、自己免疫検査用) のグローバルリーダーであるWerfen(ウェルフェン)グループの日本法人です。
Werfenは1966年に設立され、世界30カ国で直接事業を展開し、100を超える地域で代理店を通じて事業を展開しています。本社はスペインのバルセロナにあり、テクノロジーセンターは米国と欧州に所在しています。2024年の世界的な売上高は22億ユーロを超え、従業員数は約7,000人です。
■ お問い合わせ先
製造販売業者: アイ・エル・ジャパン株式会社
血液ガス事業本部
担当者:田村 潔
〒108-0073 東京都港区三田一丁目3番30号
TEL: 03-5419-1301
E-mail:ktamura@werfen.com
URL:https://www.werfen.com/jp/ja
※本プレスリリースに記載されている内容は、発表日現在の情報です。仕様、価格、発売日等は予告なく変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。
Reference
1. Lippi G, von Meyer A, Cadamuro J, Simundic A-M.Blood sample quality.Diagnosis.2018;6(1):25–31. doi:10.1515/dx-2018-0018.
2. O’Hara M, Wheatley EG, Kazmierczak SC.The impact of undetected in vitro hemolysis or sample contamination on patient care and outcomes in point-of-care testing: a retrospective study.J Appl Lab Med.2020;5(2):332-341. doi:10.1093/jalm/jfz020.
3. Nichols JH, Apple FS.Prevalence of hemolyzed results in acute care settings.J Appl Lab Med.2023;8:431-434. doi:10.1093/jalm/jfac141.
4. Tóth J, Oláh AV, Petercsák T, Kovács T, Kappelmayer J. Detection of haemolysis, a frequent preanalytical problem in the serum of newborns and adults.2020Mar;31(1):6-14.PMID:32256284; PMCID:PMC7109500.
5. Phelan MP, Hustey FM, Good DM, Reineks EZ.Seeing red: blood sample hemolysis is associated with prolonged emergency department throughput.J Appl Lab Med.2020;5(4):732–737. doi:10.1093/jalm/jfaa073.
6. Wilson M, Adelman S, Maitre JB, et al.Accuracy of hemolyzed potassium levels in the emergency department.West J Emerg Med.2020;21(6):272–275. doi:10.5811/westjem.2020.8.46812.
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