《スポーツクライミングの新システム》光と音で教えてくれる「みちびクライミング」が登場
「見えない壁だって、越えられる。」をコンセプトに、障害者クライミング普及活動を通じて、多様性を認め合える豊かな社会の実現を目的に活動しているNPO法人モンキーマジック(以下、モンキーマジック)は、この度「みちびクライミング」という新しいクライミング専用システムの開発に携わりました。
https://www.monkeymagic.or.jp/light-hold
自分の身体だけを使って自然の岩や人工の壁を登るクライミングは、2020年の東京オリンピックに「スポーツクライミング」として正式種目に追加されたことでも注目を集めています。人工の壁を登るクライミングでは、壁についたたくさんのホールド(人工の石)の中であらかじめ決められたものだけを使いゴールを目指します。
「みちびクライミング」とは?
「登る人を次々に光るホールドと音でゴールまでみちびく」というコンセプトの、全く新しい室内クライミングのためのホールドのシステムです。
点灯しているのが「みちびクライミング」。
「みちびクライミング」では、登録されたルートのホールドが順番に明るく点灯。正しいホールドを持つことができたら、荷重センサーにより音が鳴るとともに次のホールドが点灯します。ゴールのホールドは、点滅によって知ることができます。
中途の視覚障害者であり、現役のクライマーであるモンキーマジック代表小林幸一郎によるデモンストレーションの様子
「もっと直観的に、もっと多くの人が、もっと身近に、クライミングの世界を楽しむことができるように」という想いから生まれた、この「みちびクライミング」は、世代や障害の有無などを越えた、多様な人のこころとからだの健康増進をみちびくことができます。
モンキーマジック代表理事・小林幸一郎と「みちびクライミング」
神戸アイセンター内に初の導入
モンキーマジックは、2017年12月開設の神戸アイセンター・2階にオープンする「Vision Park(ビジョンパーク)」内クライミング壁を監修し、「みちびクライミング」の導入・設置が完了(本格運用は来春4月以降を予定)。
神戸アイセンター外観
神戸アイセンターでは、iPS細胞治療の臨床応用をはじめとした眼科高度医療だけでなく、同時にロービジョン(弱視者・視覚障害者)のリハビリや社会復帰支援の提供を予定。光を認識できる程度の視力があれば、「みちびクライミング」で晴眼者と同じルールで全身運動のクライミングを楽しむことが可能となるため、リハビリへの積極的な活用や、クライミングをきっかけに運動機会拡大などが期待されています。
「ビジョンパーク」内クライミングウォール
ロービジョン(弱視者)の見え方を再現したゴーグルから見た「みちびクライミング」
「みちびクライミング」は、モンキーマジックがこれまでの障害者クライミング普及活動の経験を活かし開発支援と販売を行い、株式会社シーワテックが製造いたします。
開発者コメント
ホールドを光らせたいという話を最初にお聞きしたのは5年ほど前になります。リハビリテーションを楽しく行うことができる、とても良いシステムだと感じた記憶があります。
「みちびクライミング」では、次の目標となるホールドをいかに目立たせるかと考え、ただ光るだけではなく、点滅することでより視認しやすいようにいたしました。また、ホールドを「持った」ということを検出するということにもこだわりました。スマホの操作と同じ静電容量を検出する方法や、人の体温を検出する方法など、さまざまな選択肢がありましたが、どれも「触った」、「近づいた」だけで反応してしまうため、クライミング本来の動作であるホールドをしっかりと「把持した」ということを検出するため、荷重がかかったことを検出する圧力センサを使用しました。
視覚に障害のある方が「見る」ことを訓練するだけでなく、クライミングの楽しさも感じていただければと思っています。
(株式会社シーワテック 代表取締役 田中靖紘)
【NPO法人概要】
法人名 :特定非営利活動法人モンキーマジック
設立 :2005年8月25日
代表者 :代表理事 小林 幸一郎
所在地 :東京都武蔵野市吉祥寺東町4丁目11番6号
電話番号:0422-20-4720
【関連リンク】
NPO法人モンキーマジック https://www.monkeymagic.or.jp/
みちびクライミング https://www.monkeymagic.or.jp/light-hold
株式会社シーワテック http://shiewatech.jp/
ビジョンパーク https://nextvision.or.jp/project/carefloor
神戸アイセンター http://www.kobeeyecenter.jp/
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